シングル スマイル

目指すのはジャンガリアンな生き様

伊吹山 笹又谷(さざれ石公園)から東尾根縦走

 

 

 

※コースタイムや状況、使用道具類の情報は、今後の私的なデータベースとする物で一般的には信頼性に欠けるものです。状況や感想も主観的です。参考にされる場合は充分に注意して下さい。

 

2017年2月18日(土)晴れのち曇り
伊吹山に笹又(さざれ石公園)から登る

 

 

06:50 林道脇 無風 -1℃

08:00 林道終点駐車場 無風 -2℃

10:00 ドライブウェイ出合 やや風 -2℃

10:45 1ピーク 微風 -2℃

11:30 2ピーク 微風 -2℃

12:15 3ピーク 微風 -2℃

12:45 伊吹山山頂 やや風 -2℃

14:05 ドライブウェイ出合 微風 -1℃

14:55 林道終点駐車場 無風 0℃

15:35 林道脇 無風 1℃

 

 

 

 

駐車場発〜駐車場着 12.0km 8時間45分(休憩含む)
駐車場標高:407m 最高点:1343m 標高差:936m 累積標高登り:1302m
道中の飲料水 0.9L(お茶0.6L コーヒー0.3L)
着衣(上) 長袖シャツ ウインドブレーカー ソフトシェル フリース(未着用) ダウン(未着用)
着衣(下) 化繊のズボン(中厚)
靴 ASOLO シェルパGV アイゼン スノーシュー 
他 グローブ ストック ヘルメット サングラス ピッケル(×2) ツェルト

 

 

前回笹又から伊吹山に登り、3つ目のナイフリッジは僕では到底登れそうになかったので、1つ目と2つ目の尾根を歩いて静ヶ馬でも散策しようかと計画してみた。ドライブウェイに出るまででも大変だけど、容易く登れてしまうのもそれはそれで味気無い。結局雪の状態が良くて3つ目の尾根を登り伊吹山山頂まで歩いてきた。

 

 

 

アクセス

国道417号線から県道32号、春日方面(西)へ。途中左折して県道257号、さざれ石公園方面へ。無雪期はさざれ石公園まで進み、駐車場から林道に入り、林道終点の駐車場まで。駐車場は5、6台停められる。積雪期はさざれ石公園までも行けない。公園手前の貯水タンクまでは除雪してあるので、その付近の空地に停める。県道257号線は関ヶ原まで抜けているけど、現在雪の為通行止めで関ヶ原から抜ける事は出来ない。雪融け時期でも工事の為通行出来ない。

 

ルート

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今回のルート。山旅ロガーでログを取り、カシミールで表示させています。

 さざれ石公園から林道を歩き、伊吹山ドライブウェイに出る。ドライブウェイまでは谷(夏道)を通らずに尾根を通る。ドライブウェイを辿らず、尾根伝いに歩いて山頂まで。帰りはドライブウェイをたどる。

地図詳細とGPSのデータファイルはこちらを参照下さい。

カシミールから地形図を印刷する手順はこちら

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伊吹山を南東から見た全景。尾根とピークの名称が分からないので便宜的に1~3で呼んでる。①の尾根を登ったピークは地形図でいう1206m地点。神社が有る所。③の尾根の先が伊吹山山頂になる。尾根はドライブウェイと並行して伸びている。

 

 

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雪が降って雨が降って凍結。県道は積雪は無いものの朝は一部凍結。県道からさざれ石公園までは積雪で車は入れない。貯水施設までは除雪してあるけど、凍結しているので冬タイヤは必要。凍って転回するのも苦労した。山側の路肩には側溝が有るので注意。

 

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準備して7時前にスタート。段々夜明けが早くなって6時半頃には明るい。直近歩いている人は居ないみたいだ。歩きにくいので早々にスノーシューを履く。

 

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さざれ石まで(2つ目の堰堤まで)進み、山手に折り返して林道まで登る。

 

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林道に出てから、畑と林道をショートカットして進む。畑脇のあぜを進むけど、柵で行き止まりだったり、まるで迷路。

 

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山の天気や天気とくらすの予報では伊吹山は悪天候だったけど、晴れてる。天気図や雨雲レーダーを見ても崩れそうな感じではなかった。ドライブウェイがはるか上方に見える。あそこまで登るのかぁ・・・

 

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1時間ほど歩いて林道終点の駐車場(登山口)。時間的にはほどほどだけど、前回の失敗を踏まえて今回は効率よく歩いてきたから疲労度は少なめ。でもここからが本番。尾根の急登の前にちょっと休憩しておく。

 

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尾根キツい。ドライブウェイ遠い・・・。夏道の谷を迂回してぐるりと回って歩いて行く。アトラスのアスペクトが滑り落ちる位の斜度。

 

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でも良い天気。晴れているとテンション上がるよね。予想していたよりは歩きやすい。

 

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ドライブウェイに出る。登山口から2時間、スタートから3時間くらい。前回この辺りで既に足が攣りそうだったからペースを抑え気味に歩いてきたけど、尾根を歩いても意外に速い。面白くは無いけど。体力的にも良好でコンディションは良い。尾根を登り切ると風が強い。風を避けて少し休憩し、正面に見える①尾根を目指す。①尾根も結構な斜面。以前歩いているから確信は有るものの、写真で見るより実際はかなり急峻に見えてビビる。

 

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ドライブウェイから南、藤原岳方面。

 

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ドライブウェイから北、白山方面。伊吹北尾根が素晴らしい。あそこを歩くのも良いかも、と思ったけど、ドライブウェイに出るまでに3時間、そこからあのアップダウンの尾根を歩くのはかなりキツい。

 

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①尾根登り切った。休憩で身体が冷えてしまってグローブが外せなくて写真撮る余裕が無かった。向こうに見えるのが②尾根と③尾根。

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HTC Reで撮影

 

 

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1206m付近に神社らしきものが。見に来たのは良いけど、登り返さないといけないんだよね・・・

 

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眼下に雪に埋もれたドライブウェイが見える。雪崩れの巣。そりゃ通行料金高いのも仕方が無いよ。

 

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一旦下って②尾根を目指す。なかなか壮観。

 

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②尾根の急斜面。①~③の中では比較的歩きやすいけど、結構急。壁の様。

 

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登ってきた②尾根。身体が温まってきたから写真撮れる。ていうか暑い。

 

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歩いてきた尾根。奥に見えるピークが1206m地点。急斜面を登り切るとなだらかな尾根になる。

youtu.be

HTC Reで撮影

 

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前回諦めた③尾根。今回も登る予定じゃなかったんだけど、結構雪の状態が良くて登れそう。どうしよう。しばし悩む。子供が二人進学するから、今お父さんが死んじゃったり長期入院とかすると大変な事になるんだよね・・・

 

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体力も雪の状態も良い。このコンディションはもう無いかもしれない。ネックは先に見える岩場か。と、思いきや、手前で盛大に踏み抜きまくり。それでも左は雪庇で滑落するから、なるべく右寄りを歩きたい。

 

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難所の岩場。右に巻くか、左に巻くか。左の方が歩きやすそうだったんだけど、盛大に踏み抜く。左では落ちる。右も藪で登れない。なので、直登。

 

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登ってきた。

 

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ナイフリッジはクリヤした。後はなだらかな尾根を進めば終わり。とは言うものの、ナイフリッジじゃないだけで相変わらず滑落しそうな斜面。

 

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①尾根から③尾根まで。こんな所歩いたら危ないよなぁって思ってたら、途中にピンクリボンが有った。歩いてる人居るのかよ。

 

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伊吹山山頂から東の電柱?が立ってる所に出る。

youtu.be

HTC Reで撮影 

 

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尾根歩いてもうやり終えた感なんだけど、ここまで登ると山頂まではあまり標高差無いからついでに山頂寄っていくか。

 

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6時間くらい歩いて伊吹山山頂。少し風が強いけど天気は良い。登山者は少なめ。予報が悪かったからかな。少し休憩して下る。

 

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帰りはドライブウェイを通るけど、幾つか難所が。前回よりも雪の壁が高くなってる。山肌の積雪が崩れ落ちてきてるんだ。

 

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雪壁を降りてきた。本当に壁の様だけど程よい雪質で苦労はしない。

 

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と、雪壁の向こうの斜面にピンクリボンが。え?ここから登るの?

 

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雪壁以外にも埋もれてトラバースする所とか。

 

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丁度②尾根の下。行きは尾根、帰りはトラバース。割と危ない。

 

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最後の難所のトラバース。ドライブウェイが完全に埋もれている。

 

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大した斜面じゃないだろ、って思うでしょ。

 

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遥か下数百メートルまで斜面なのよ。落ちたら止まらないかも。

 

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あとは行きに歩いた尾根を下るだけ。と思ったら、間違えそうになる。ルートは右の支尾根。自分のトレースが無かったら間違えていたかもしれない。下りはスノーシューを履かずにつぼ足で歩いた。脛辺りまで埋まり、時々膝まで埋まったり、踏み抜いて股下まで埋まったりする。苦労するけど、スノーシューで踏み抜くと足が抜けずに絶望的な気分になる。何度も踏み抜いてズボンが濡れてしまった。朝は冷えているから雪に触れても濡れないけど、午後の湿った雪は付着すると濡れる。いい加減シェルパンツ欲しい。

 

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もう1カ所フラットな所で右に下る。間違えそうだなぁ。地図を見ると、確かに2カ所尾根を逸れるポイントが有る。

 

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見ると、かつてマーキングが有ったっぽい。マーキング持ってくれば良かった。

 

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登山口まで下り、後は林道をショートカットして下るだけ。柵を越えるポイントも大丈夫。

 

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バンブーゲートをくぐればもうすぐ終わり。

 

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無事に帰ってきた。落ちなくて良かった。

 

 

 ルート

伊吹山 笹又

積雪期はさざれ石公園辺りからのスタートになる。登山口まで1時間くらい、ドライブウェイに出るまでに+2時間くらい。夏道の谷は通れず、尾根を歩く。体力と時間を使う割には地味なルートで、積雪期に歩いている人はほとんど居ない。ドライブウェイは雪で埋まって歩くのが困難。尾根を歩くのはもっと困難。伊吹山山頂が目的なら、冬はやめた方が良い。

 

感想

③尾根はもともと登るつもりはなかったけど、前日が雨だったから雨の後冷えて雪が締まって歩きやすくなるかなという目論見は有った。

先日山岳映画を見たからチャレンジングな登山がしたくなった、という様な安易な事ではなくて、前回歩いてから今度は①尾根②尾根を歩こうと思っていた。それ位が僕にとっては丁度いい難易度だと思ったからだ。たまたま③尾根の状態が良くて登れたけど、登るかどうかはかなり悩んだ。無謀な事をしたい訳ではないし、自慢したい訳でもない。途中で諦める事は悪い事でも恥ずかしい事でもない。色んな事を考えた上で、今回は登れると判断した。理想は「ドキドキ以上ハラハラ未満」。緊張感でドキドキするのは楽しいけど、危機感でハラハラするのは自分のキャパを超えている。その絶妙なラインを自分なりに見極めて狙いたいけど、それは誰かにお勧めするような山行ではないので山系のサイトには詳細は記載していない。

冬は食事が困る。冷たくなった物は美味しくないし、ゆっくり休憩していると身体が冷える。最近は山崎のランチパックを持っていってる。少々割高だけど、わりと美味しく食べられる。

保温ボトルに温かいコーヒーを入れて持って行っている。サーモスの一般的な350mlのタイプ。朝出掛ける時に入れて、昼ぐらいでも充分温かい。重宝しているけど、保温ボトルに入れたコーヒーはどういう訳か美味しくなくてまるで別の飲み物みたいな感じがする。

 今シーズンはあまり歩けていないけど、そこそこ充実してる。次はどうしよう。

 

 

ウィンドウフィルム

 

 

 

今回購入したマーチは後席のガラスが黒くない。プライバシーガラスはオプション設定なので、中古車の場合前オーナーがオプションで付けていないとクリヤなガラスのまま。運転する分には特に困らないし、逆にクリヤだと後続車からフルバケットシートが丸見えになるので「こいつヤバい奴じゃね?」とやんわり車間を空けてくれるのでちょっと好都合だったりするんだけど、夏場に後席に乗る家族を思うとやっぱりスモークにしておきたいところ。購入したお店では19800円追加してもらえれば専門業者でフィルムを貼ります、と言ってくれたんだけど、19800円って微妙だなぁ。ちなみに19800円は納車特別価格で、通常フィルム貼るだけの持ち込みの場合は25000~30000円ですよ、と言われた。その昔ダットサントラックで自分で貼って苦労した経験が有るからあんまりやりたくないんだけど、ケチって自分で貼る事にした。

 今は車種ごとにカット済みのフィルムが売っている。K12マーチも売っている。型取りしなくても良いから楽で便利で、だから自分でやろうと思った。カットフィルムが大体2千円くらい。それにフィルム貼り用のヘラ等のツールで2600円くらい。2600円でスモークガラスになるなら超安くね?って思ってたんだけど。

 フィルムの貼り方は、

irodoriworld.com

bocci.be-index.com

などを参考に。特にリヤウィンドウの分割フィルムを一度に貼らないというのは参考になる。

で、実際に貼ってみた結果は

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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シワになっとるやんけ"(-""-)"

泡になっとるやんけ"(-""-)"

 

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ちょっと離れるとあんまり分からないんだけどね・・・

 

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あと、ネットで色々調べている時に、K12マーチのプライバシーガラスをつけるとハイマウントストップランプがLEDになるらしい。で、標準のクリヤなガラスだと豆電球。ガラスが黒くなる分光度を上げる必要が有るのだろうけど、面倒くさい事をしている。それで、前のマーチのハイマウントストップランプと入れ替えておいた。

 

 いやぁフィルム貼るの難しいよ。大体さ、ネットでアップする人って綺麗に仕上げているからアップしてるのであって、シワくちゃのアワだらけの失敗したフィルムなんか誰もアップしないよ。だから、綺麗に仕上げている人の陰に、膨大な数の失敗者が居るのよ。多分。

 大体、ほぼ貼り終えた頃になってようやくコツを掴むのよね。3回くらい貼れば上手く貼れるかもしれない。なので、失敗する事を前提に、予め3セットくらい購入しておくと良いかもしれない。フィルムが粗悪だと経年で色褪せしたり、糊が悪くて剥がれてきたりするらしいので、あんまり安いフィルムを使うのも良くないみたいだけど、かといってじゃあどのフィルムなら高品質なのか?なんてネット販売では分かんない。貼ったフィルムを剥がすのは物凄く手間が掛かって大変らしいので、それなら最初から素直に業者に頼めば良かった。っていうか、オプションのラゲッジの照明ランプ付けるくらいならプライバシーガラスつけようよ(>_<)

で、実際にやってみてフィルムを上手く貼れる人は、

・ある程度器用な人

・かなり几帳面な人

・時間に余裕がある人

なので、この条件に1つでも当てはまらない人は素直に業者に頼んだ方が良い。その上で作業で思ったことは、

①貼る位置を決めるのが難しい

フィルムの位置を決めてから徐々に貼りながらエア(水)を抜いて貼り付けていくんだけど、その最初の位置決めが上手く出来ない。後席ドアの窓は比較的小さいし角や縁が把握しやすいのでフィルムの位置決めも簡単に出来るけど、リヤハッチの窓は位置の基準になる物が無いので難しい。窓の外側と貼るフィルムの真ん中にマーキングをつけると良いかも。幅が有るし、湾曲しているのでフィルムを水平にするのも難しい。適当にやったり慌ててやったりするとシワになる。一度付いたシワは二度と戻らない。

②外から見ないと分からない

室内から見て結構綺麗に貼れたと思っても、外から見ると水泡が残ってたり浮き上がってたりする。熱線の所で浮き上がってたりしても、室内からだと分からなかったりする。外から見ると目立って良く分かる。室内で貼るんだから天気悪くても出来るだろうと思ってやってたんだけど、外側についた水滴とフィルムの水泡が分からなかったり、外から確認しにくかったりするので、雨に日はやめようね。かといって晴れの日だと冬場でも室内が暖かくなってスプレーが乾いてしまうので、曇りの日か日陰でやった方が良い。

 

実際に自分で貼ってみて、そりゃ19800円するよと思った。しかも業者はリヤガラスも分割ではなく1枚で貼るらしい。最近は最初からプライバシーガラス設定する人が大半だろうから自分でフィルム貼る人も少ないかもしれないけど、上手く貼れる人ばっかりじゃないよ、と忠告しておくよ。

 あと、純正と同じ透過率が無かったので若干暗いフィルムにしたんだけど、暗いと見難い。特に最近暗いのにライト点けないドライバー多いし、薄暗くてもポジション点けないドライバーも多いから、あんまり暗いフィルムだと危ない。

 

 

日産 マーチ 12S 平成17年式

 

 

 

今さらながらだけど、マーチ。納車後に前の車の装備を移したりしてゴタゴタしてたけど、ようやく落ち着いてきた。マーチがマーチに変わっただけなのに、というか色が変わっただけなのに、相変わらず運転するのが楽しくて仕方がない。

 

K12マーチについての過去記事一覧

singlesmile.hatenadiary.jp

 

 

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K12マーチの中期型。平成17年式なので、大きなMC(マイナーチェンジ)後すぐの車両になる。興味が無い人にはみんな同じに見えるだろうけど、幾度かMCしていてこの型のマーチは前期型/中期型/後期型が有る。

走行距離は納車時26700km。10年落ちにしては驚くほど走ってないけど、距離走っていなくてもゴム系のパッキン、ガスケット、ブーツ類は経年で劣化するので古ければオイル漏れ等の心配は有る。リヤゲート(ハッチ)のガスダンパーも抜けていて保持力が弱いってのもお約束。

カラーはアイリッシュクリーム。安くて程度が良かったから色は渋々妥協した感は有るものの、クリーム色は意外に汚れが目立たない。シルバーより汚れが目立たないかもしれない。この手のカラーを選ぶ人はガンガン走る様なタイプではないので、黒や青よりは程度が良い物が残っていそうだし価格も安い。

グレードは12S。「S」はスポーツのSではなく、一番ショボいグレード(商用向け12B以外で)で、ほんとに何も付いてない。電動格納ドアミラーすら無い。リモコンドアロックも無くて今時ドアのカギ穴にキーを差し込んでロックしなきゃいけなかったんだけど、購入先の車屋さんがオマケで後付けのリモコンを付けてくれた。リヤウィンドウがプライバシーガラスじゃないとか、リヤシートが分割で倒せないとか、その辺りの装備はオプションなので仕方が無いし、マニュアルエアコンはシンプルで故障しにくいのでかえって都合が良い。

 

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前期型12Cのフロント。写真では暗くて分からないけど、リップスポイラーがついていて可愛い外見なのにちょっとスポーティな雰囲気。結構低くて積雪時にはスポイラー擦る。

 

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中期型12Sのフロント。グリルの形状と、バンパーのエアスクープの形状が若干変わっている。マイクラ(マーチの海外名称)のバンパーのデザインが秀逸だったからアレにすれば良かったのに。バンパーの黒い丸はオプションのフォグランプを取り付ける穴。

 

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前期型12Cのリヤ。シンプルに見えるけど複雑な曲線で構成されてる。小粋な欧州車のようで今でも充分魅力的なデザイン。マフラーはノーマルで静かだけど、意外に低音が響く。

 

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中期型12Sのリヤ。リヤバンパー下部にリブが追加されている。ただのデザインなのか、空力の為の処理なのか、何の意味が有るのか分からないけど、僕は前期型のシンプルなバンパーが好きだった。テールレンズもデザインが変更されている。瓶底眼鏡とかぷよぷよみたいで、結構気に入っている。

 

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前期型12Cのインパネ。MTなのにタコメーターが無いという致命的な欠点とか、今時軽自動車でももっとマシだろうというチープさは有るものの視認性は良くて、タコメーターを追加して以降は特に不便は無かった。後付けのタコメーターは取って付けた感有り有りだけど、視線の移動量が少ないので頑張って走る時には都合が良い。

 

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中期型12Sのインパネ。中期型以降はMTにはタコメーターが付く様になった。タコもメーターパネル内に収まってスッキリしたけど、視線の移動量が増えるのと、トップエンドの位置がパッと見では分かり難くて頑張って走る時には見難い。ホワイトの文字盤で、夜間は文字部分が黄色の透過になる。若干スポーティな印象になったものの相変わらずチープ。でもシンプルで視認性は悪くない。デジタル表示部分は上段がオドメーター、下段がトリップメーター(A/B)もしくは時計を切り替えて表示可能。燃費とか気温とか、そういうのは勘。

前期型で不調だったドアロックの動作も良好。前は「ガッ・・コ・・」という様なかろうじて動いている的な音だったんだけど、中期型のドアロックは「ガチャッ!」と軽快な音がする。というかそれが普通なんだけど。これで家族が乗ろうと思ってもドアが開かないなんて事はなくなりそう。

電動パワーステアリングはMC後に手ごたえが増したけど、高速道路みたいな速い場面では違和感が有る。切った時に手ごたえが有る(やや重くなる)んだけど、そのフィールが一定じゃなくて違和感を感じる。まだマイナーチェンジ前の軽い方が切った感じはリニアな印象で良かった。重くすりゃ良いってもんじゃないだろうに。

他に、シートの座面が切り分けになってたり、ドアトリムが樹脂から布地に変更されたりして、ちょっとだけ内装の質感が向上してる。外観やシートなど目に見える部分だけではなく、メカ的な部分や調整個所も変更されていると思うので、特にこだわりが無ければなるべく年式は新しい方が色々煮詰められたり洗練されたりしていて良いと思う。

 

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廉価なグレードのMTの場合、シフトノブは鉄棒の先にいかにも安っぽいウレタンのノブが付いているだけ、というケースがほとんどだけど、マーチのシフトノブは廉価グレードとは思えないほど洗練されている。廉価な車でこれだけ違和感を感じさせないシフトノブも珍しく、特に高価な材質が使われている訳ではないんだけど上手くマッチして社外品に交換した方が違和感を感じる。僕がマーチを買うべきか悩んでいる時に、決め手となったのはこのシフトノブでもある。運転する度に頻繁に触れる物だから、良い物だと満足感も高い。国内販売されるMT比率から考えれば取って付けた様なシフトノブにしても良い様に思えるけど、欧州での販売を見据えての事かもしれない。

 

K12型マーチは今のコンパクトカーと比べると2世代ほど前の古臭い車になるけれど、普通に足に使う分には車としての性能は困る様なレベルじゃない。走行時のフィールとか詳細はこちらに書いてある。特筆すべきはミッションのフィールと減速比、あと過剰に柔らかくしていないサスペンション。これのお陰で平凡なリッターカーがゴーカートの様に機敏に走って、コーナーリングはもう痛快でしかない。K12マーチのMTに乗ってから、FFだからスポーツ走行は苦手、という概念は完全に払拭された。

結局の所、僕はマーチのデザインが好きなんだ。元々何でも丸みを帯びた形状が好きなのと、凝縮された塊感が有るのがツボなんだ。だから、駐車場で自分の車を見る度に「あぁ良いなぁ」って相変わらず思ってる。それは結果的に長く愛用する事に繋がってるんだと思う。

あえて難点を挙げると、電子スロットル(アクセル)のフィーリングが悪い。前期型に限らず中期型でも相変わらず悪い。アクセルを踏んだ時も、離した時も、レスポンスが悪過ぎて(異常に穏やか過ぎて)違和感が有る。セカンドカーの三菱アイ(これも電子スロットル)はワイヤーかと思う位物凄く自然な反応するからマーチはあえてこういうユルい制御の仕方にしているんだろうけど、この部分をユーザーで何とかしようと思っても非常に難しいので困る。普通に走る分にはレスポンスが悪い事による弊害はあんまり出ないし、シフトチェンジのショックも低減されるだろうけど、運転を楽しむなら極力リニアなフィールの方が良い。

あと、3千回転でのエンジンノイズ(共振?)はやっぱり悪い。前期型に比べると若干マシにはなってるけど、距離走ってないからかもしれない。5速で3千回転だと丁度100km/h辺りになるから、高速道路を巡行する時は不快になる。もっと遅いか、もっと速ければ気にならない。ATの場合はどうなのかは、運転した事が無いから分からない。

マーチのMTを気にしている様な人はほとんど変な人だろうから余計なお世話だとは思うけど、マイカーをステイタスだと思っている人や車でモテたい人には当然向いてない。よく「軽やコンパクトカーはみっともない」とか、「今時MTは意味がない」とか論争が起きるけど、そんな事は本当にどうでも良い。誰かに褒められたり認められたりしたくて乗ってる訳じゃない。むしろ誰も気にしていない、価値が無いと思ってくれた方が安価に手に入るので有難い。だからここでマーチを紹介しているけれど、これが万人にウケるとは思っていない。ただ唯一、自分の奥さんは例外。家族にヒンシュクを買うと非常に維持し辛くなる。こんなに金が掛からない車はそうそう無い、という事を力説するんだけどなかなか納得して貰えない。

マーチよりもっと良い車は沢山ある。そんなのは当たり前だ。だけど、汎用性と経済性、運転する楽しさと所有する楽しさを総合的に考えたら、これ以上の車は僕は思い浮かばなかった。ここまで金が掛からず尚且つ運転が面白い車は無い。だから2台も乗り継いでる。マーチのMTは、安くて使えて楽しい。僕にとって車はステイタスじゃない。だから僕が楽しくて満足出来れば、コンパクトだろうが軽自動車だろうが何でも良いし、運転する楽しさがより感じられるのならMTでなくても構わないと思ってる。現状では安く手に入るATは、僕が操作するMTよりもつまらないというだけの事だ。

 

追記

K12型マーチを2台も乗り継いで(中古だけど)、市街地から高速道路、ワインディングに林道まで様々なシチュエーションでガシガシ走ってみて、ふとコレは「コストぎりぎりの条件で絶妙なバランスで造った車なんだ」と思った。特筆すべき点もない平凡なエンジンに、これまた安っぽくて平凡なサスペンション、外見は可愛らしいけど普通な車体。

1200ccで90馬力のエンジンは特に官能的なエンジン音とか回転フィールとかそんな感じではないけど、独りでエアコン切って運転する分には充分な動力性能。坂道でも猛然と加速していく。思い切りコーナーに入ってもヤワい感じはしない。これが大人4人乗ってエアコンつけたりすると「ううぅ・・・」となるけど、だからといってパワーを上げたら多分ダメな車になってしまうと思う。増加したパワーにサスペンションと車体が負けてしまうから。パワーに見合うサスペンションと車体にすると重くなり、重くなった分エンジンを大きくしてパワーで補い、そうするとエンジンが重くなって車体が負けてしまう。充分なコストを掛ければ軽くて強靭な車体としなやかで踏ん張るサスペンションにする事が出来るだろうけどそんなのは付加価値が高いスポーツカーや高級セダン位なもので、底辺のコンパクトカーに望めるものじゃない。

最初は安っぽい造りだなぁと思っていたんだけど、これは厳しい制約の中で頑張ってバランスを取った結果なんだと思う。充分に金を掛けた車じゃないから限界性能は低い。でも可愛らしい外見と裏腹に結構真面目に煮詰められた車で、低いながらもちゃんと応えてくれるし、限界も分かりやすい。多分金を掛けた車はもう少し落ち着いた挙動をするんだろうな、とか思うものの、マーチでも話にならない程酷くは無い。あまり性能が高過ぎると自分のスキルがついていけない。マーチは公道でドライブを楽しむにはなかなか良い車だと思う。

 

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 参考

日産マーチ12S(K12 H17年式)

車体/エンジン/吸排気 ノーマル

ホイール BRIDGESTONE SUPER RAP

タイヤ ファルケン 175/70-14

シート BRID ZETA

撮影 ユピテル DRY-mini1x