シングル スマイル

目指すのはジャンガリアンな生き様

夕暮れに降る

 

 

 

朝起きるのが辛い。身体が重い。いつも夏は早く目が覚めるのに。蒸し暑さで寝苦しいせいなのか、仕事で気が重くて鬱っぽいからなのか。それでも身体を起こして仕事に向かう。

晴れた日はカブで。台風が過ぎると朝の風は少し爽やかで、わりとハッピーな気分になる。あぁ、これこれ。この夏の感じ。

カブは良い。気負いも気兼ねも要らないから。これがSRXだと延々くねくね道を走りたくなってそれ以外の道を走るのが辛い。くねくね道があまりにも楽し過ぎるからだ。オフロードバイクだと今度は延々とダートを走りたくなる。つまり、普通の道を普通に走る為には乗りたくないんだ。でも、カブは普通の道を普通に走る事に何の躊躇いも無い。それでいて特につまらない訳でもない。足にするには素晴らしいバイクだ。

 

 

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仕事を終えてカブで帰る。幹線道路は走りたくないから、なるべく裏路地を通ると丁度綺麗な夕焼け空だった。うん。そんなに悪くない。僕の日常も。

ただね、気を付けなければいけない。夏の田んぼ道はとんでもなく虫が飛んでる。それはもう雨が降るかの様に。シールドの無いヘルメットは自殺行為だし、胸ポケットが有るシャツは絶対に着てはいけない。

良くも悪くも夏を実感しながら帰る。

 

 

 

夏は好きですか

 

 

夏は好きですか。

夏休み。ラジオ体操。プールのきらめき。川の冷たさ。海の香り。かぶとむし。花火大会。夏祭り。朝顔。ひまわり。入道雲。バイク。

あの頃は夏が待ち遠しかった。夏が来ると意味も無くワクワクしたのに。

 

7月になるととても蒸し暑くなった。6月はわりと乾燥していて過ごしやすかった。このままずっとこんな感じなら良いのに。って思ってたけど、そうはいかないよね。

仕事が暑い。たまらなく暑い。汗だくになる。食欲は出ないし、パフォーマンスも激減する。休日もあまりの暑さで何も出来ない。モチベーションが上がらない。

 単に暑さのせいなのか。歳をくったせいなのか。

 

 

 

YAMAHA SRX-6 フロントフォークOH

 

 

 

フロントフォークにオイルがにじんでる。大して乗ってないのに整備するの面倒くさい。金も掛かるし放置しようかと悩んでたんだけど、先日バイクの師匠SさんのYAMAHA MT-01に試乗させてもらってから改めてSRXって面白いバイクだなと思ったのでここは1つ奮起して整備する。

 

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オイルがにじんでいるのも問題なんだけどもう1つ気になっている事が有って、サスが柔らか過ぎてハードなブレーキングでほとんどフルボトムしてしまう。アンダーブラケットの下に筋が見える。ここまでフォークが沈んでる。もう少し硬く締まったサスにしたいんだけど、SRXのフロントサスペンションには調整機構が全く無い。なので硬いオイルを入れてみる。

SRXのフロントフォークは以前も整備している。その時の記事に手順と部品が記録してあるので、それを参考にする。フォークオイルだけ今回は#15に変更する。

参考 フォークシール交換

 

 

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 フロントフォークを整備する為にはフロントタイヤを外さなきゃいけない。フロントを持ち上げた不安定な状態で置いておく事になるので、ブレーキキャリパーやフロントアクスルの様な締め付けトルクが高いボルトは予め緩めておく。

 

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特に、フォークキャップ(フロントフォーク先端のフタ)は予め緩めておかないと、フォークを外してからでは滑って緩められない。この時ハンドルバーのクランプボルトを先に緩めて、フォークキャップのネジにストレスが掛からない様にしておく。

僕が作業する時は、フロントを持ち上げる前にロアブラケットのフォーククランプボルト以外は全部緩めるか外してしまう。ロアブラケットまで緩めるとフォークが抜けて車体が前のめりになって大変な事になるので注意。

 

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以前の整備の時に用意したジャッキアップ工具。SRXはエンジン下にエキパイが通っているから、エンジン部分で車体を持ち上げる事が出来ない。整備の時にエキパイを外すのも面倒くさい。という事でエキパイを避けてフレームを持ち上げる。

 

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ガレージの床面が若干傾斜していて不安定で危なっかしい。仕方が無いので倒れない様に上からも仮に吊っておく。ジャッキアップする際に車体が後ろに逃げない様にリヤタイヤにストッパーを入れておく。センタースタンドが有ればこんな苦労はしなくても済むんだけど、スーパースポーツシングルマシンにセンタースタンドは似合わない。レーシングスタンドが欲しい。車体を持ち上げて、ロアブラケットのクランプボルトを緩めるとフォークが抜ける。

 

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うげっ。フォークオイル真っ黒。新品のオイルは綺麗な赤色をしているんだけど。右側が特にひどい。大した距離乗ってないんだけど、フォークシールが傷むと汚れるみたい。

 

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フロントフォークを分解するにはフォークの中に組んであるシリンダを外す必要が有る。フロントフォークのボトムケースの底に6mmの六角レンチを使うキャップスクリュー(六角穴付ボルト)で固定されているんだけど、これが供回りしてしまって六角レンチでは分解する事が出来ない。普通はインパクトレンチを使って緩めるんだけど、以前整備した時に特殊工具を作っておいた。長い棒の先に23mmに切削したナットをつたけもの。これをフォークチューブに挿入してシリンダの穴にはめた状態にしておいて、ボトムケースのキャップスクリューを緩める。

 

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外したシリンダー。この六角形の穴に特殊工具を入れると供回りしないんだけど、23mmっていうのが厄介。24mmならホームセンターとかで手軽に入手出来るんだけど。

どうせシールを交換するんだから、フォークは完全にバラバラにしてしまう。バラした状態で洗浄して、組み立て。フォークオイルを規定量入れて油面高さを合わせる。後は逆手順で組み立てていく。既に数世代前の構造なので難しい構造ではないけど、組み立ての順番や部品の位置、向き等を間違えると厄介なので組図を確認しながら間違いの無い様に。下の画像は初期型SRX-4の物(サービスマニュアル)なので若干違う所も有るけれど、基本的な構造は同じ。

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サービスマニュアルのデータは下記の通り

YAMAHA SRX(前期型/キック始動モデル)

ヤマハ サスペンションオイル(記載は無いが標準は多分#10)

SRX-4 オイル量310cc オイルレベル152mm

SRX-6 オイル量278cc オイルレベル198mm

 

今回はサスペンションオイル#15を使用し、オイルレベルは185mmにしてみた。

 

今回使用した部品

オイルシール  49A-23145-00⇒4ES-23145-00 @783円×2

ダストシール  33M-23144-00⇒33M-23144-00 @1109円×2

ガスケット   509-23158-L0 @172円×2

オイル     ヤマハサスペンションオイル#15 1L 1690円

計 5818円

 

知り合いの車屋さんにまとめて注文してもらったので、定価より幾分か割引されている。純正部品は購入先により価格が変わるので(ショップのマージン)、参考にする場合は部品番号や価格は発注前に確認して下さい。

前回の整備からそれほど距離を走っていないから、必要最低限の部品しか交換していない。完全に整備するならスライドメタルやOリング等の消耗品は全て交換しておいた方が良い。

部品番号が変わってる。部品の価格も上がってる。ダストシールなんかやけに高い。むしろMT-01の部品の方が安い。今時こんな細いフォークは250ccクラスでも使わないから、他で共有する車両が無くて割高なのかもしれない。30年近く前の車両だから、純正部品が普通に買えるだけマシなんだけど。

 

 

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戻しました。スプリングは変わっていないので相変わらず柔らかいけど、ダンパーの効きは強くなった様な気がする。フロントだけ強くなってもリヤがボヨンボヨンでは走れたもんじゃないと思うんだけど、リヤはユーザーでどうにか出来る様な物ではないから困った。金出せば何とでもなるんだけど、足回りだけ固めても今度は車体に無理が出そう。後期型SRX(セル始動)の車体と足回りが羨ましい。

走りにどう影響するのか試乗して変化を見たい所だけど、用事が有るのでまた今度。