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目指すのはジャンガリアンな生き様

 御池岳(鈴鹿山系) 木和田尾ルート〜真ノ谷経由 途中撤退









コースタイムや状況、使用道具類等の情報は、今後の私的なデータベースとする物で一般的には信頼性に欠ける物です。参考にされる場合は充分注意して下さい。




2015年1月2日(金)曇り
御池岳(鈴鹿山系)に登る(途中まで) 





07:15 簡易パーキング藤原 無風 -2℃
07:30 白瀬峠登山口 無風
09:40 坂本谷/藤原岳/白瀬峠分岐 無風
11:15 白瀬峠 弱風 -7℃
11:25 真ノ谷 無風
12:35 斜面途中撤退
13:35 白瀬峠 弱風 -8℃
14:00 坂本谷/藤原岳/白瀬峠分岐
15:00 白瀬峠登山口 微風 -3℃
15:20 簡易パーキング藤原 無風 -1℃






駐車場発〜駐車場着 10.8km 8時間5分(休憩含む)
駐車場:標高181m 最高点:標高1013m 標高差:832m 累積標高:1062m
道中の飲料水 0.4L(コーヒー0.2L お茶0.2L)
着衣(上) 長袖ヒートシャツ カッパ マイクロフリース(未着用) 薄手の上着(未着用) ULダウン(未着用) 防水風防パーカ(未着用)
着衣(下) 化繊のズボン カッパ
靴 アルパインブーツ スノーシュー 冬用ゲイター アイゼン(未使用)





元旦、2日と天気予報は雪。それでも2日に出掛ける。雪が降ったばかりのハードなコンディションを歩こう。ルートは長く不明瞭だから、山頂には辿り着けないかもしれない。それもまた良し。





アクセス
岐阜方面からだと国道365号を南下。
国道306号(鞍掛峠)との交差点を過ぎて、すぐに右折。
簡易パーキング藤原(山口の信号)まで行ってしまうと行き過ぎ。
標識は何も無いけど、右折出来る路地はほとんど無いから間違える事は無いと思う。
100円の自販機を目印にした方が分かりやすいかもしれない。
林道を進むと登山口と登山ポストが有る。
今回林道が積雪状態だったので、簡易パーキング藤原からスタートした。






今回のルート
山旅ロガーでGPSのログを取り、カシミールで表示させています。
地形図を作りたい場合は、カシミールから地図を印刷する手順をまとめたのでそちらを参照下さい。
途中2ヶ所ほどルートを間違えているけど、一応自力で修正している。何度か登っているし、去年も冬に登っているけど難しい。



天気予報は雪。それでも元旦の天気図に比べたら穏やかそうなのと、雨雲レーダー見る限り大荒れに崩れるようでもなかったから出掛ける。林道は雪で僕の車では入って行けそうに無かった為、簡易パーキング藤原に停める。行程がタフで長いから早めに出たい。7時過ぎにスタート。




国道は若干の積雪。この辺りはまだマシだったけど、道中結構滑った。てくてく歩いて登山口を目指す。




15分ほど歩いて登山口。見た目ほど積雪量多くなかった。僕の車でも来れたかも。入山者の姿は見当たらない。足跡も無い。




序盤の積雪量はさほどでもない。スノーギヤは必要ないけど、谷沿いののり面を進むのに気を遣う。滑ったら5m位下の沢に落ちる。




倒木で塞がれた沢を迂回して進む為、一旦沢を横切って反対斜面を登る。




沢を進んで途中から右に逸れて登るはずだったんだけど。この先ルートが有る様には見えないけど、これ沢を直進する。うっかり間違えて右斜面に取り付いてしまった。




正しい取り付き部。沢沿いに進み、左に見える木に赤丸のマーキングが有る。ここで沢を横切って右に登る(帰りに撮影)




間違って進んだ斜面。どうりで歩きにくい。




向井山方面との分岐付近まで来た。夏ルートは通らずに尾根に取り付いて進む。




踏みしめる雪面に雪の結晶が見える。気温が低いから結晶の形のまま溶けない。




送電線の鉄塔に出た。視界が開ける。烏帽子岳方面がかすかに見えるけど、霊仙や伊吹山は見えない。風が有るけど思ったより天気は悪くない。




目指す御池岳方面。あの尾根の向こうだからまだ見えない。雪で煙ってる。




尾根に出て進む。尾根を抜ける風が冷たい。




分岐着。左は通行禁止の坂本谷ルート、直進すると藤原岳、右にトラバースすると白瀬峠。まだ先が長いけどもう2時間半歩いてる。この先が困難なのは去年思い知らされたし。やっぱ藤原岳目指そうかな。弱気な気持ちになる。ちょっとエネルギー補給して気合を入れて進む。




去年歩いた時に出会ったおじさんから、崩落した谷はそのまま横切って進むんだと教えてもらった(要は夏ルートと同じ)。お陰で無駄な体力を消耗する事は無かったけど、思いのほか雪深い。スノーシュー履いても股下まで埋まる。御池レベルでラッセル体験出来るとは思わなかった。




著しく体力を消耗して白瀬峠。既に4時間歩いて11時を過ぎてしまった。このペースではとても登りきれないけど、とりあえず進める所まで進む。帰りの事を考えるとタイムリミットは12時半くらいかな。真ノ谷に下ってしまうと帰りに登り返さないといけないから、早めに戻らないと帰れない。




真ノ谷は呆気なく下れる。そこからの登り返しがキツい。急斜面にハイキング用のスノーシューは役に立たない。雪が深過ぎて、膝を胸の辺りまで持ち上げないと踏み出せない。一歩踏み出す毎に体力を消耗していく。1時間くらいで登りきれるかと思ったら、まだ斜面の半分くらい。ピークに出るまでにはあと1時間は必要。ここで時間切れ。




時間切れは仕方が無いとして、振り返るとそびえ立つ白瀬峠。あれ、登り返さないと帰れないんだよね・・・




白瀬峠を越えると、やけに踏み後がしっかり付いてる。だれか歩いてるんだ。藤原岳/坂本谷分岐の辺りでソロの男性に会った。藤原岳から縦走してきたそう。今回出会った登山者は彼だけだったけど、下りのトレースは数人に踏まれた跡が有ったから歩いている人は居たみたい。




鉄塔まで下ってきた。養老山脈は日が差してる。




下ってきた。




今日は特別歩いたよ(´_`。)






ルート
木和田尾ルート
三重県側から藤原岳、御池岳に登れるルート。長くてハード。加えて不明瞭でルートファインディングが難しい。マーキングは取り除く人が居る様で、あまりアテにならない。無雪期に数回、積雪期にも2度ほど歩いているけど、やっぱり難しい。今回は特に降雪直後で他人のトレースがアテに出来ないから、全て自力で進まないといけない分難しかった。僕が悩んだのは沢沿いに進んだ後で斜面に取り付き〜向山分岐までの区間。尾根沿いとか谷沿いとか明確な道筋が無い為、雪が積もってしまうとルートを見極めるのが難しい。僕の感想としては、御池岳は鈴鹿の山でもかなり難しいレベルだと思う。藤原岳<霊仙山<御池岳という印象。気温が低いとトレースが風で吹き消されてしまうから、トレースだけを頼りに歩くと危ない。マーキングもアテに出来ない。何度か歩いてルートをしっかり覚えるか、御池岳を歩き慣れた人に同行してもらった方が良い。




真ノ谷
積雪期に白瀬峠から御池岳(奥の平)に向かうのに使われるみたい。白瀬峠から真ノ谷に急激に下り、奥の平目がけて急激に登る。真ノ谷に下るのは、夏ルートを通ってはいけない。白瀬峠からほぼ直線的に谷に下る。この時白瀬峠から谷間を下ってはいけない。谷間は吹き溜まりで歩けない為、左寄りの支尾根を歩く。一応マーキングが施されていた。
今回ハマったのは、真ノ谷底部。谷底は2m位切り立っているんだけど、下るのは勢いで下れるものの登り返せない。なるべく低くて取り付きやすい場所を狙っているのに登り返せず、帰りに冷や汗かいた。こんなトラップが有るとは。



感想
登るなら天気が回復する3日だろう。普通ならそう思うだろう。でも困難な行程を歩きたかった。雪が降り、トレースは分からず、自分で掻き分けて進まないといけないハードさを。真ノ谷の急斜面は新雪では登れないかもしれないし、途中で体力と時間を消耗すれば登頂出来ないかもしれない。実際辿り着けなかった。それでも良かった。僕の体力では真ノ谷を越えられない。せめて斜面を登りきりたかったけど、あと1時間有ったとしても帰りの体力が尽きてしまう。僕の限界はこの程度なんだと分かった。積雪状態でのルートファインディングやラッセルなど、3日ではきっと体験出来なかっただろう。良い体験が出来た。





今回の良かったこと
冬用登山靴、良かった。これ前回も書いたけど、今回8時間くらいずっと雪の中に足突っ込んでいたけど濡れもしないし冷たくも無い。僕は血行が悪くてすぐにしもやけになったりするんだけど、保温材無しの靴だけど足は寒くない。これは雪山ではすごく安心感が有る。8時間歩いても大丈夫なんだから、もう充分慣れたかな。




気になったこと
今回の行程はかなり苦労しそうだったので、事前に道具類をチェックしていたんだけど、ヘッドランプの電池が液漏れしかけていた。汎用性の高い単3電池のライトを使っているんだけど、いつも暗くなる前に下ってくるからしばらく使っていない。使わない時は電池抜いておかないといけない。