シングル スマイル

目指すのはジャンガリアンな生き様

千円分

とある有名なバイク漫画の1シーンで、主人公(らしき人物)がバイク屋のオヤジを殴る、というのがある。乗っていたバイクのエンジンが故障し、その修理を依頼したバイク屋で修理費用が払えず逆ギレして店主をボコボコにする、という様な内容。結局、メカに詳しい知人に修理してもらう事になるんだけれど、何だよそれ。それで良いのかよ。だって、筋はバイク屋の方が通ってる。修理には金が掛かる。金が払えないのら乗るな。別に無茶な事を言ってる訳ではなく、当たり前の事を言っているにすぎない。怒鳴って暴力を振るって、最終的には人に助けてもらって丸く収めてしまって、若気の至りでそれで済んでしまうにしても、それがあたかもカッコイイという様な描写は違和感を感じた。
僕のバイクは煙を吐いて壊れた。直し始めてからもう2年以上経ってしまった。自分で直しつつトライ&エラーを繰り返してきたのだけれど、今回は少々厄介で、どうしても専門の業者に修理を依頼しなければいけなくなった。だけど、それは仕方が無い事。自分では出来ない作業は、出来る人に頼まなければいけない。どうもこの人の手間であるとか、技術に関することって軽視されがちな気がする。自分で出来るなら自分でやれば良い。出来ない事や物に対しては、それなりの対価が支払われるのは当然の事のはず。自分で出来ない事に対して「それって高くない?」って、どうして言える?
エンジン屋さんの技術に敬意を表し、ガソリンスタンドで僕は千円分だけガソリンを入れた。