電車男に続いて、ネット上のコンテンツの書籍化がブームみたいで、「痴漢男」とか「今週、妻が浮気します」とか、色々あるようなのだけれど、どれも２番煎じ、３番煎じなんじゃないの？という気がして、さして読む気にもならなかった。そんな折、本屋でふと目にとまって手に取った「今週、妻が浮気します」をパラパラとめくると、僕が思っていたよりも、内容も文章も真面目なものだった。
なんでもアリの２ｃｈと違い、質問とそれに対する回答を目的とする掲示板、という性格の違いも有るだろうし、書籍化にあたって不適切な文章は端折ってもいるだろうけど、この本の中では色々な考え方や意見を真剣に答えている（電車男がふざけているという訳ではなくて、文章の書き方にしても真面目であるということ）。一見只のネタ話かと思われるけど、でもこれってとても凄い事じゃないのかな。妻の浮気に対してどうしよう？という悩みに関して、実社会で相談できる人なんてとても限られているし、その人が冷静で客観的で公平な意見をしてくれるかどうかなんて怪しいと言うか、そもそも他人にはなかなか言えない様な相談が出来て、なおかつ冷静で客観的で公平な意見をしてくれる人なんてそうそう居ないんじゃないかな。それがネットなら自宅に居ながら、自分の都合の良い時間に相談が出来て、それに対して沢山の意見を聞く事が出来る。この質問者のコメントで、「中には厳しい意見も有ったけれど、それが有ってこそ〜」という様な事が書かれていたけれど、どの選択肢を選ぶのが正しいと決まっている訳じゃないし、最終的に道を選ぶのは自分自身でしかない事柄に関して、多角的で客観的な意見をこれほど沢山得られる事は、凄くプラスになると思う。
などと思いながら、電車男にしても、その他の物にしても、つまるところ「男と女の問題」に関する事で、それが人の普遍的な興味であり、悩みでもあるんだなぁ、と思った。
