シングル スマイル

目指すのはジャンガリアンな生き様

夕暮れの山にこだまする僕の叫び

修理中、車検切れ、ナンバー無し、と、どれ1つとして道路をまともに走ることが出来ない僕のガラクタ君達。仕方が無いので、僕の移動手段は必然的に車(軽トラック)になる。
バイクもそうだけど、軽トラも只まっすぐな道を走るのは至極つまらないのであって、仕事帰りに近くの峠道を少し走ってみた。軽トラで峠道なんか走って楽しいかって、それが結構おもろいのです。非力だからエアコンを切っても上り坂は苦手なんだけど、アップダウンの少ない所を選べばかなり軽快にクネクネ道を走り抜けて行く。5速のギヤを駆使して(と、言ってもほとんど4速と5速しか使えないけど)軽快な車体を走らせる。軽トラはスポーツだ。
と、気を良くしていると、いつの間にか背後から低い排気音が聞こえてきた。くっ、オレのハイゼットに追いついてくるのは一体誰だ!?と、ルームミラーを覗いても、それらしき車は映らない。こいつ、死角に入ってるのか?それなら、これでどうだ!ギリギリの速度でコーナーに車を放り込み、素早く加速させる。だけど、背後から迫る排気音は僕の軽トラにピタリとついて離れない。2、3度繰り返すものの、謎の車は僕の背後で見事にシンクロして、引き離すことが出来ない。ふふっ、君には負けたよ。完敗さ。僕が車を道路脇に寄せて停まると、背後の排気音も同時に止まった。だけどそこに謎の車の姿は無くて、ただ、折れたマフラーが僕の車にぶら下がっていた。
自分の音かよ!つか、また修理かよっ!つか、もう乗る物が無いよ!