シングル スマイル

目指すのはジャンガリアンな生き様

2人乗り

週末にバイクを直し、ガソリンスタンドへ行こうとエンジンをかけると、娘(次女4才)が駆け寄ってきて、「パパ!どこ行くの!?」と尋ねてきた。「ガソリン入れに行くだけだよ。すぐ戻るよ。」と言って走り出すと、「一緒に行く!」と、泣きながら僕を追いかけてくる。困ったなぁ。バイクだよ?4才だよ?ステップにさえ足が届かないっていうのに。
そんな僕の心配をよそに、奥さんは娘に上着を着せて、ヘルメットを被せて、バイクに乗せる準備をしてる。仕方ないなぁ。小さ過ぎてとても後ろには乗せられないから、僕は娘を自分の前に乗せて、抱えるようにしてバイクを走らせる。転倒や事故はもちろん、エンジンに足が当って火傷しないかとか、おっかなびっくりの僕の気持ちなどお構い無しに、娘は「すごーい!パパ!ジェットコースターみたい!」と、ガソリンタンクにしがみつきながらはしゃいでいる。思わず苦笑いしてしまうよ。ジェットコースターの身長制限だって満たせないくせに。
宮崎アニメの魔女の宅急便に、バイクのタンデムシーンが出てくる。男の子が、ガールフレンドとおぼしき女の子を迎えに来て、颯爽と走り去るんだけれど、女の子はおよそバイクには不向きな長いスカートで、しかも横座りだった。世界の中心で愛をさけぶ、でも、スクーターで2人乗りするシーンが有った。どちらもノーヘルで、本当なら危なっかしく思えるんだけれど、そういう文句を言いたくならないのはどうしてかな。そういう穏やかな世界だからだろうか。
今の交通社会はとてもそんな穏やかなものじゃなくて、子供をバイクに乗せることを躊躇ってしまうんだけれど、僕のバイクに乗って「楽しい」と言ってくれた事が少し嬉しかった。