シングル スマイル

目指すのはジャンガリアンな生き様

読書感想文

休日に市の図書館に用事があって出掛けた。子供が次々と持ってくる絵本を読み聞かせながら、ふとあるポスターに目が留まる。夏休みのお約束、「課題図書」の紹介ポスターだ。どれどれ、今はどんな本が課題図書なのかな。ポスターには表紙とあらすじが書かれていて実に分かりやすくて、僕はその中の「青空の地図」という中学生用課題図書のあらすじが気に入って、読んでみた。課題図書は学生が感想文を書く為のものなので、課題対象ではない僕が借り出すのは忍びないので、子供の絵本そっちのけで読みふけってしまった。
内容は、受験を控えた中学生の女の子が、昔友達だった子と共に精神的に成長していく、という様な話。背景の描写も、今はこんな家庭特別珍しくも無いのかもしれない、と思うような悲惨な家庭とか、いい大人になっても自由人のおじさんとか、ちょっと甘い部分も無いことは無いけどなかなか面白い。思えば中学、高校時分ってとても中途半端な立場だったな。子供と言う様な年頃ではないけど大人と言うほど自立も出来ず、そんな精神的に未熟であるとかそういう以前に、やりたい事、興味が有る事は山の様にあるのに、それを行う術が無い。金も無いし、遠くへ移動する手段すらない。あるのは時間だけ。そんな感じだった。
それでも僕は中学時代は結構気に入っていて、学校に行くのは全然苦ではなくて、なんでかといえば女の子が居るからで、今思えばあれほど無作為に異性と至近距離で生活する事は大人では有り得ないんじゃないかと思う訳で、同じクラスにちょっと気になる女の子でも居れば、もう月曜日がハッピーマンデーだったりして、運動が苦手なくせして体育の時間なんて良い所見せようと張り切っちゃったりしてた様な気がする。
高校生になれば多少は成長してますます楽しい時間が過ごせるのかと思いきや、僕が進学したクラスは理系クラスでほとんど男。共学の高校で女の子もいっぱーいなのに、自分のクラスだけ右も左も前も後ろも男! 男!! 男!!! 結局青春もバラ色もクソもあったもんじゃなくて、もしかしたら僕は人生で最も重要な3年間を浪費してしまったのではないか?と、後悔に苛まれ、それが今でもトラウマとなり、ふとした拍子にフラッシュバックの様に甦り僕を苦しめ続け、あの失われた3年間を夢中で取り戻そうとするかの如くもがき喘ぎながら恋愛シュミレーション(エロゲーに非ず)に没頭してしまうのではないか。
と、いうのが僕の読書感想文です。