そんな訳で、携帯はとても便利なコミュニケーションツールで、みんな何時でも何処でもうつむいてイジイジしているのだけれど、それが逆にコミュニケーションを阻害しているようにも思える。
先日、ある人に話し掛けようとしたら、その人は携帯をイジっている最中だった。それがメールなのか、ｗｅｂなのか、重要な用件なのか、どうでもいい要件なのかは知らない。僕も大した用件がある訳ではなかったので、そのまま話し掛けなかった。僕は自分から率先して人に話し掛けるようなタイプではなくて、逆に話し掛けるにも決意が必要なくらいで、それに加えて「携帯をイジっている最中」というのは僕にしてみればもう見えないバリヤーを張られているのと変らない。最近は音楽携帯が流行だけど、イヤホンまでされたら余程切迫した用件でもない限りこちらから話し掛ける事は無いと思う。他の人がどう感じてるかは知らないけど、一般的にみても携帯を操作中の人は、そうでない人よりも話し掛けにくいんじゃないかと思うんだけど。
気に入らない人や、外の世界から遮断する為の１つの手段として意図的に携帯を操作するなら分からなくもないけれど、これだけみんなが日常的に暇さえあれば携帯をイジイジする世の中になってしまったら、目の前に居る人にでさえ「ちょっと今良いですか？」なんてメールを送る羽目になったりするんだろうか。
便利さを手に入れたと同時に、失われるものもある。と、言いたい所だけれど、携帯に依存していない僕が、携帯に深く依存した所で状況は大して変らない様な気もするけど。
