シングル スマイル

目指すのはジャンガリアンな生き様

停電の裏側で

14日は仕事だったから、僕が東京で大規模停電事故があったのを知ったのは15日の朝だった。ワイドショーの見出しに「大規模停電 復旧まで3時間 早い?遅い?」とか書かれていた。
病院などの医療現場だとか、冷凍食品や生鮮食品関係とか、コンピューター関係とか、製造ラインとか、エレベーターとか、僅かな時間の停電でも大問題に成り得るのは分かるけれど、でも「早い?遅い?」はないだろう。多分、不慮の事故の際に速やかに復旧する為のシステムが万全であるかないかという事を問いたいのだと思うけれど、考えて欲しい。いきなり「直せ」と言われて3時間で直せるかどうか。予め予定されている作業じゃない。段取りも、資材も、道具も、人員も確保されていない状態から修理を行うのはとても時間が掛かる。あれだけ重大なトラブルだから、それこそプロフェッショナルな作業員が一切の無駄の無い作業を行ったはず。だけど、それを賞賛する言葉はどこにも一言も無い。お盆休みの最中、真夏の炎天下で、危険な場所での作業。せめて「ご苦労様」とか「ありがとう」の一言くらいあっても良いと思う。例え作業員に対する言葉じゃなくても、「遅い?」はあんまりだ。
電気は来るのが当たり前。停電はいつ何時でも迅速に復旧するのが当たり前。アメリカでの大規模停電はまだ記憶に新しいし、日本各地で災害も起きているのに、人の意識って変らない。便利で快適な生活が当たり前で、問題が起きれば人のせいなのか。
ほんと幸せな世の中だ。贅沢な暮らしを陰で支えている人が居るのを忘れないで欲しい。