シングル スマイル

目指すのはジャンガリアンな生き様

大切にします

とある所でパラパラと読んだ雑誌に、PSEマークの話があった。少し前に話題になったので、知っている人も多いと思う。今後PSEマークの無い電化製品は販売できないという規制で、これから販売される物は問題ないけれど中古品などはこの規制が問題になる。雑誌では、iPodをFMで飛ばして古い真空管ラジオで聴くのがとても良い具合であることと、PSEの規制は欧米との文化の違いという様な事が書かれていた。
文化と言うと大げさに聞こえるけれど、でもなんとなく分かる気もする。以前買ったアメリカ製の加湿器の事は過去にブログか日記で書いたけれど、あまりのアバウトさにビックリした。メンテナンス性や安全性を度外視してる様な作り。その製品は雑誌や店頭でよく見かけたから結構売れていると思うけれど、日本ではかなりトラブルが出たのではないかと思う。少なくともウチは使うのをやめた。同じくらいの値段の、もっと安全で使い勝手の良い国内メーカー製の加湿器を買って使っている。
ただ、このアメリカ製の製品が必ずしも悪いかと言えばそうも言い切れない。そういうネガティブな面も有るということを認識した上で、マメなメンテナンスと気配りをすれば問題なく使えるはず。でも、今の日本でそこまで気配り出来るユーザーはそう多くないと思う。例えば家電製品の取扱説明書には、必ず「電源コードはプラグを持って抜き差しして下さい。」という様な事が書かれているはずだけれど、大抵の人はそんな事微塵も気にせずコードを引っ張る。もっと具体的な例で言えばノートパソコンの電源アダプター。黒い四角い箱から2本電線が出ているけれど、片付ける時に適当にグルグル巻いてる人も多いと思う。適当にグルグル巻くとコードはねじれる。繰り返すうちにどんどんねじれて電線の付け根付近に無理が生じて、最終的には断線する。ノートパソコンに限らず、電源コードをグルグル巻いてねじらせているのはよく目にする光景だから、トラブルも相当多いと思う。少し気を配るだけで防げる初歩的トラブルだけど、それで「電源が入らない」と捨ててしまう人も多いかもしれない。
昔は製品も粗雑で信頼性も低かったし、その割には高価だったから、ユーザー側で色々配慮したり工夫したりしながら大切に使ってきたと思う。それがなぜか今は何か不都合が生じると全てメーカーのせいになる。粗悪品が市場から無くなり、信頼性が高くなるのは良い事だけど、ちょっとそれに甘え過ぎてる面もある気がする。TVの地上波デジタル化やPSEマーク規制も結局のところ経済効果目的で、高度成長期と同じく大量生産大量消費が目的のような気がしてならない。だから「文化の違い」というのも、そうかもね。と思えた。
僕はアンティーク趣味は無いし、PSEマーク規制で困ることも今のところは無いけれど、でも僕は「勝手にさせてもらいたい」と思う。何もかもをメーカーの責任にしたい人はPSEマークの製品を使えば良いし、ある程度の配慮が出来て自己責任において使うというのであればPSEマークなど無くても構わないと思う。そんな事以前に、電化製品に限らず自分が気に入って買った物は大切に長く使いたいと思う。