シングル スマイル

目指すのはジャンガリアンな生き様

輝いた時間

昼休みに、会社の近くのATMまでバイクで出掛けた。用件を済ませでバイクに戻ると、僕のバイクをしげしげと眺めるスーツ姿の男性が。
僕のバイクは、赤いスズキのDR800。バイクに乗っている人ですら知らない人が多いとてもマニアックなバイクだから、何処に置いておいても足を止める人はほとんど居ない。つまり、僕のバイクを興味深く観察する人は、泥棒さんか、もしくは相当な「好き者」に違いない。話し掛けると、やっぱりコアなダートライダーだった。思わぬ所でひとしきりバイク談義。
周りにライダーが居なくなり、僕は普段バイクの話をしなくなった。仮にライダーが居たとしても、ハーレーやスクーター、大型スポーツバイク等が人気の今、オフロードの突っ込んだ話をする機会なんてほとんど無いに等しい。だけど、時々、本当に時々、ディープな話題を存分に出来る人に出会ったりする。バイクを見ただけで、あぁ、この人は自分と同じベクトル上に居る人なんだ。と、分かる瞬間。
退屈な昼休みが、とても輝いた時間になった。