シングル スマイル

目指すのはジャンガリアンな生き様

大人の過ごし方

奥さんが買い物をする間、子供と本屋で暇つぶし。女の子向け雑誌に食いついてる娘たちを見つつ、大人の雰囲気をかもし出す綺麗な表紙の雑誌を手に取ってみる。雑誌には「美味しいお店」が載っていた。美味しいお店しか載っていなかった。
ぼーっと見ていたワイドショーで、熟年離婚の話をしていた。団塊の世代が定年を迎え、仕事一辺倒だった親父と絶えず顔を合わせなければいけない事に妻が耐えられないとか。仕事一辺倒だったお父さんは、有り余る時間の使い方を知らない。
雑誌を見ながら、そんな話を思い出していた。大人の時間って、美味しいものを食べる事なんだろうか。いや、それはそれで素敵な時間の過ごし方だと思う。でも、それだけ? 美味しいものを食べる。高級な物を買う。それが「大人」なんだろうか。少年の時は、時間が有った。でも、金が無かった。中年になって少しは金が手に入るようになったけど、今度は時間が無い。有り余る時間。高額な退職金。時間もお金も有るなんて、そんな素晴らしいことは無いじゃないか。もっと他にやれる事はいくらでもあるはずだ。手短なところなら、旅行。登山も良いけど、とりあえずトレッキングレベルからか。そうするとカメラに凝ってみるのも良い。のんびり釣りに出掛けるのも良いし、自転車でサイクリングも健康的。天気の悪い日はギターでも弾いて、天気の良い日は家庭菜園とかDIYとか。もっとアクティブに、カヌーとか、パラグライダーとか、ウィンドサーフィンとか、ジェットスキーとか、バイクとか。何をするにも体力が必要だから、ジムにも通わないと。いい歳して大人気ないなんてことはない。大人っていうのは、有意義な時間の過ごし方が出来る人だと思う。美味しいものを食べる。高価なものを所有する。そういう事しか提示出来ないなんて貧相過ぎるだろ。もっと充実した時間を過ごす為の提案が有っても良いと思う。少しのお金と、沢山の時間があれば、もっともっと素晴らしい充実した時間を手に入れることが出来るはずだ。
ただね、定年後に自宅でゴロゴロ出来るのは、ほんの一部の人だけだと思う。残りの大半の人は、定年後も汗水たらして安い賃金で働かざるを得ないんじゃないかな。結局ワイドショーに煽り立てられてるだけなのかもしれない。