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目指すのはジャンガリアンな生き様

 大人

世の中には色々な人が居るのですから、至る所で軋轢とまではいかないにしても意見の食い違いなどは多々有る思うのですが、仕事でも当然ながら有るのです。
先日も書きましたが、僕の仕事は工場設備の保全です。決められた作業内容や明確な手順などはありませんから、そこは作業者おのおのの判断に任されるケースがほとんどなのですが、それ故に人によって作業に掛かる時間や仕上がり具合にはかなり差が出てきます。1人で作業するならそれでもまだ良いのですが、大掛かりな設備のメンテナンスとなるととても1人では出来ないので共同作業になります。そこで意見の食い違いが出るのは特別不思議な事でもありません。もう少ししっかりやった方が良いんじゃありませんか。もう少し確実にやった方が良いんじゃありませんか。ここは交換しておいた方が良いんじゃありませんか。そんな事が多々あります。
意見が食い違った時、大抵の場合は僕は引きます。僕は職場内では若年だからです。例え自分の意見の方が正しいという事が明確に分かっていたとしても、それが大きな支障にならないのであれば目をつぶります。僕も他の人に楯突きたい訳ではないし、揚げ足を取りたい訳でもありません。面倒な事を好き好んでやりたいとも思いません。ですが、それを見過ごす事で後々により面倒な事態になるのが分かっているのなら、例え面倒でも今やらなければなりません。そんな時は、口出しせざるを得ないのです。
本当は、逆にそういう事を指摘して欲しいのです。君の作業は○○が良くないよ。とか、それはこうした方が良いよとか。僕は僕自身の仕事が完璧であるとはとても思えませんし、根が面倒臭がりですからなるべく手を抜きたいと思いがちです。それでもより良い仕事が出来るようになりたいとは思っています。ですが、適当な人が多い中で自分だけ絶えず上を向き続けるのは結構大変なのです。そういう事を、以前は言ってくれる人が居ました。僕が会社に入ってからとてもお世話になった人と、去年異動になった部長。2人とも割とハッキリ言う人でした。そして、2人共煙たがられていました。正しい事、理にかなった事、を言っているにも関わらずです。
周りを見て、自分を注意してくれる人が居るでしょうか。自分のミスや過ちをあからさまに指摘されるのは気分の良いものではないでしょうが、でも、もし注意や指摘、叱ってくれる人が居たとしたら、それは幸せな事だと思ってその人の事は大切にするべきです。大人になって、自分の親以外で間違った事を「間違っている」とハッキリ指摘してくれる人はそんなには居ません。本当は、否定的な意見こそ冷静に耳を傾けるべきなのです。
良い事だけ言って良い顔をするのは簡単です。誰だって嫌な事は言いたくありませんからね。まぁ、理不尽な文句ばかり言う人も困りものですけど。そう考えると、立派な「大人」ってそんなには居ないような気がします。