シングル スマイル

目指すのはジャンガリアンな生き様

 疎遠

滅多に鳴らない僕の携帯が突如鳴り出して、電話に出ると「こときちさんですか?」と聞かれ、「こときち」を知っている人って誰だ!?お前何者だ!いや、どちら様でしょうか?と、ドキドキハラハラしながら会話をすると、以前勤めていた会社のバイク仲間でした。5月に開催されるセーフティライダーコンテストのメンバーが足りないから、なんとか参加出来ないか?という話。
前の会社に勤めていた時は半強制的に毎年参加していたイベントなのですが、それももうかれこれ10年以上前の話。セーフティライダーコンテストというのは、それが正式名称だったか、今でもその様な名称なのか定かではないのですが、全国大会が有るらしいので多分全国各地で行われているものだと思うのですが、要は教習所で行うバイクの練習をもう少し高度にした感じのもので、そこでの失点が少ない程高順位になる、というもの。一本橋波状路走行も規定タイムが長く設定されているし、スラロームも通常のスラロームではなく、後半から半分はパイロンが左右に振り分けられてほぼ180度向きを変えなければならず、しかも規定タイム内に走りきらなければ減点という結構ハードなものでした。テクニックもさることながら出場するバイクの影響も大きく、教習車の様なバイクは扱いやすくて高得点を出しやすいのですが、レーサーレプリカやアメリカンバイクなどは物理的に減点無しではクリヤ出来ず、でも上手い人は何に乗っても上手いので極端なバイクで無い限りはやはりテクニック次第ということなのでしょうね。
さて、出てくれと言われたものの、困りました。今の所乗れるバイクはイタリー製のトライアルバイクしか有りません(それすらも今修理でバラバラですが)。人数合わせの為ですから別に好成績を狙う必要は有りません。が、しかし、トライアル車です。波状路一本橋等は非常に有利ではありますが、それ故にみっともない姿を晒す訳にもいきません。というか、そんなバイクで出場したら入賞の為には手段を選ばないヤツだと誤解されそうです。だって僕は今年からトライアルを始めたばかりの「なんちゃってトライアラー」なのですから。イヤだなぁ。こういう「いかにも」っていうバイクでそういう競技に参加するのは。人数合わせの気楽な参加のはずなのに、何だか妙に気が重いです。競技会場までバイクでは往復出来ないし(ガス欠する)。
それにしても他の参加者、去年のセーフティライダーコンテスト以来バイクを動かしていないとか、バイクが無いから弟のバイクで出るとか、コンスタントにバイクに関わっているライダーが1人も居ません。僕はと言えばますますマニアックな世界に傾倒しつつあるし、バイク仲間とは縁遠い環境です。いい歳してバイクに乗り続けるのは意外に難しいのかもしれません。