シングル スマイル

目指すのはジャンガリアンな生き様

 順位

修理に出していた僕のバイクのリヤサスペンションが戻ってきました。夜な夜な欠かさず行ってきたギターの練習もお休みして、バイクの修理に取り掛かります。ギターよりもバイクを優先させるのは、バイクを直すにはそれなりにまとまった時間が必要である事と、その「時間」は家族や近所の迷惑にならない時間帯に限るという制約がある事と、バイクを直してやらなければならない事が有るからです。バラバラにしたスイングアームを戻し、修理済みのサスペンションを取り付けます。まだ細かい不具合が多々残っていますが、とりあえずこれでバイクに乗れるようになりました。
こうしてギターを弾いたり、バイクに乗ったり直したりしていると、ふと、今の世の中でこんなモノ流行らないんじゃないかと思えます。それは、これらが一朝一夕でモノになる様な事ではないから。ギターは去年の夏辺りからだから、半年くらいは続いているでしょうか。昔少しかじっていた事で多少アドバンテージが有るにしろ、半年ばかりで気持ち良く演奏出来る程甘いものではありません。数年というスパンで地味に練習を続けて初めてモノになるくらい根気のいる趣味です。片やバイクはといえば、十数年乗り続けてもなお胸を張ってマスターしたと言えるレベルには程遠いです。どちらも初心者を脱するのにかなりの時間と労力を必要とし、初心者を脱してその先に進むのもまた相当な労力を必要とします。すぐに結果を求めるような考え方をしていては、全然楽しくないのです。
これは何もギターやバイクに限った話ではなく、最近はスキーやスノボも敬遠される傾向にあると聞くし、ゲームですら難易度を下げたぬるゲーしか受け入れられなかったりするらしいのだけれど、本来趣味なんてものはそうやすやすと習得出来るものじゃないと思うし、早急に結果のみを求めるのではなく過程を楽しむからこそ趣味だとも思います。ただ、一方でなるべく簡単に済ませたいと思う気持ちも分からなくは無いのです。僕はバイクに乗るし、お金が無いので整備も自ら行わなければなりません。ギターだって練習したいし、小説も読みたいし、マンガだって読みたいし、映画だって見てみたいし、ゲームだってしたいのです。他にも挙げれば枚挙に暇が無いのですが、それら全てを仕事をしながら、子供を育てながら心行くまで行うのはどだい無理な話なのです。ならば優先順位を付けて取捨選択し、どこかで折り合いをつけなければならないのですが、でも、もしそれが難易度の低いモノであったなら、時間を掛けずに楽しめるものであったなら、僕にもより多くの物事を楽しむチャンスが与えられるかもしれません。
現時点で僕が優先するものはバイクとギターであって、その他の物事は全て僕にとって「ぬるい」に越したことは無いのです。そして、ぬるさの先にあるものが見たくなったら、優先順位を入れ替えれば良いのですから。