シングル スマイル

目指すのはジャンガリアンな生き様

決意

映画を見に行こう。昨年から楽しみにしていた、「秒速5センチメートル」という映画を。
既に3月から上映は始まっていたのですが、なにせ一番近い上映場所が名古屋なのです。映画のチケットが1300円。電車賃が2000円。そんな理不尽さと、家族をさしおいて36才もうすぐ37才ハピバスデーなオジサンが1人でアニメ映画を見に行くというそこはかとない背徳感に苛まれつつ、見に行く機会が無かったのですが、ここにきてようやく仕事で名古屋まで出掛ける機会が出来ました。
ですが、既に随分とテンションが下がってしまい、まぁ別にどうしても見なくても良いや。仕事終わってから映画見ていたら遅くなるし。日が暮れるとお家に帰りたくなるし。などと思いつつも、ふと考えたのです。僕はそうやっていつも自分のやりたい事をどんどん諦めてきたという事を。仕事をして、家庭を持ち、子供を育てるという事はやむを得ず諦めなければならない事も沢山あるのですが、でも、そうやって諦めて諦めて排除していった結果、僕には一体何が残るというのでしょう。僕にはどうしても譲れない何かがあるというのでしょうか。そしてそれは本当の僕なのでしょうか。結局安楽な状況に逃げているだけなのかもしれません。最初から諦めて何もやらなければ、新たに苦労したり努力したり気を使ったりする必要は無いのですから。そう、逃げてばかりじゃいけないんだ。
映画の上映時間を調べてみると、なんと20:50〜です。夜の9時からです。終わるのは22時です。それ以外の時間帯は上映していません。上映はこの時間帯のみの1回コッキリ。名古屋ですらコレかい。なんつーマイナーな映画でしょう。正直もう見るの止めようと思いました。だって仕事が終わるのはせいぜい17時です。それから4時間あまり、1人でどうやって時間を潰せというのでしょう。映画を見て帰ると、家に着くのは0時位になるし。
それでも僕は見に行く決意をしたのです。考えようによってはラッキーじゃありませんか。日中に上映されたら仕事の僕が見ることは不可能ですから。別にどうしても見なければならないものでもありません。だけど、何事もすぐに妥協して諦めてしまう僕自身を変える為に、そう、それは自分探しの為に僕は1人で映画を見に行くのです。時間潰しなど何とでもなります。1人だとちょっと寂しいけど、でも、僕頑張るよ。
と、思って再度上映スケジュールを確認したら、上映は今日で終わりでした。なんてこった。明日行く予定だったのに_| ̄|○