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目指すのはジャンガリアンな生き様

 キミキス(1)

正月そうそう良い事があって、探してもなかなか見つからなかった本が手にはいりました。正月休みにゆっくり読もうと思ったら、短過ぎてすぐに読み終わっちゃいましたよ。

キミキス(1) (ファミ通文庫)

キミキス(1) (ファミ通文庫)

★★★★★
レビュー
星乃さんカワイイ。もうそれだけで充分。


なんというか、正月早々こんなネタはどうなのかと思うのですが、元はギャルゲーです。そのシナリオの小説版。キミキスというゲームが有る事くらいは知ってましたが、主人公が高校生の学園モノのギャルゲーなど腐るほど有る訳で大して興味も無かったのですが(そもそもウチにPS2無いし)、キミキスのアニメーション無料配信という広告を見て衝撃。な・・何かスゲーかわいい。結局無料配信分の12話全て見てしまいました。
で、ちょっと臭い所とかベタな所も有るけど割りと面白いなぁと思うし、キャラクターも凄く綺麗なんですが、視聴者のこのアニメに対する評価は著しく悪いです。確かにマルチエンディングのゲームシナリオを1本筋のアニメに仕立てるにはどこか妥協しなければならない所が出てくるでしょうが、たかがギャルゲのアニメにそこまで言わなくても、と思えるほどの酷評で、逆にそこまで言わしめるほどオリジナルは秀逸なのか? それはぜひオリジナル(ギャルゲー)をプレイしてみなければなりません。と思ったのですがウチにはPS2無いんだっけ。というか、家族が居る居間でニマニマしながらギャルゲなんて出来ませんよ。
そんな訳で、一応オリジナルのシナリオに沿った展開をする小説を読んでみたくなりました。いやはや小説とは言ってもキミキスの小説を買いに行くのは勇気が要ります。大体置いてあるのがコミックのコーナーなのか小説のコーナーなのか分からないし、結局何だかキャピキャピしたコーナーに置いてあるし、そこをいい歳したオッサンが物色してる様はエロ雑誌や官能小説を立ち読みするよりも背徳感に苛まれて、何も悪い事してないのに妙な汗をかきます。
そんな散々な思いをして買ってきた小説版キミキスですが、ストーリー的には特別良いとも悪いとも思えませんでした。ただ、引っ込み思案で女の子と上手く話せない頼りない主人公は感情移入しやすくてあまり違和感を感じなかったし、今回のヒロインの大人しい本好きの女の子もわりとありがちな感じで良かったです。内容は乏しくても、頼りない主人公と大人しい女の子の、ぎこちなくてたどたどしい、じれったいくらいの付き合い方が何だか微笑ましくて良かった。まぁ、キスは最後の1回だけで良いと思うけど。
小説を読んでみると、なるほどアニメ版の設定や展開がおかしい事が分かります。マルチシナリオをまとめる苦肉の策とも思えますが、気が利く親友が嫌味なヤツになってるのはどうなのかな。この小説は、大人しい普通っぽい女の子がヒロイン役だったから読んでみたかっただけなんですが、他のヒロインはベタなギャルゲ設定そのもので、スポーツ万能な子はまぁ良いとして、綺麗な幼馴染とか、チューしたがる妹とか、ツンデレとか、お嬢様とか、ちょっと有り得なさ過ぎて興ざめしてしまうんだけど。
別ヒロインの小説も出ているし、ヒロイン別のコミックも有るようですが、とりあえず僕はこの小説だけで充分です。小説は小説で面白いけど、画像や音声と共にマルチに展開していくゲームもまた優れたメディアだと改めて思いました。もし自宅の隅でPS2が埃を被っている様でしたら僕に貸してください。