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目指すのはジャンガリアンな生き様

 明日の記憶

溜まってた小説も随分消化しました。そうするとまた小説を買いたくなるのですが、書店にずらりと並ぶ小説も僕が「これは読みたい!」と思える内容の物って案外少ないです。時々ハードカバーの単行本で気になる物を見つける事がありますが、単行本ってあらすじが書いてないし、それこそあの金額で買ってから「やっぱり面白くなかった」では目も当てられないし、読み終わったら邪魔になるし。
そんな訳で、文庫本オンリーです。評価は★5つがイチオシ。4つで悪くない。3つで普通。2つで面白くない。1つは買って後悔したって所でしょうか。もちろん人それぞれ好みがあるので僕の個人的な感想ですが、★5つの本は手元に残しておきて再度読み直しても良いと思ってます。

明日の記憶 (光文社文庫)

明日の記憶 (光文社文庫)

★★★☆☆
レビュー
読んだ後で、そういえばあの映画か、と今更気付いたのですが・・

人情的な感動で涙するかと思ったのですが、重い内容です。アルツハイマーに関する事や、患者の視点からの心理などがかなり細かく書かれています。 僕も既に立派な(?)中年だし、家族も含めて他人事じゃ無いです。ちょっとした物忘れをする度に妙にドキドキしたりして。
治る見込みが無いのですからハッピーエンドなど有り得なくて、読み進めるのが辛いです。
この手の映画や小説は良くあるし、大抵は温かくなる様な幸せなエピソードで終わります。この小説も酷い状況ながら少しだけ温かいエピソードで終わるのですが、そこから先がどれだけ過酷なのか考えると何ともやりきれない思いがします。
アルツハイマーなど全く関心が無かったのに、色々考えさせられただけでも意味があるかと思いますが、結構長くて、その割りに淡々と進み、しかも良い方向へは進まないのでだんだん憂鬱になってきました。
映画の方もかなり評価が高いので、映画を見た方が分かりやすくて泣けるかも。