シングル スマイル

目指すのはジャンガリアンな生き様

 美しい時間

★★☆☆☆

紹介文
美しい時を重ねて知る愛の真実。大人の女であればこその切なくもひたむきな恋心を謳いあげた「時の銀河」。愛しい人とわかちあう時の輝き、そして豊かな人生の味わいと愛の深奥を温かな眼差しで描く「冬の花火」。作家二人が、「美しい時間」をテーマに豪華な競演。時を経た今だからこそ味わえる極上の小説たち二編。(本書裏表紙より)
レビュー
小池真理子村上龍の異なる二人の著者が書く短編2編です。文庫の裏に書かれた紹介文(上記)を読むと、大人の思慮深い趣のある恋愛話かと思うじゃないですか。「冷静と情熱のあいだ」の様に密接に関わりあう小説なのかと思って、面白そうだと思って買ったんですが、ナンジャコレ?
まず、「時の銀河」不倫側と妻側が1人の男を通じて、時を経て、奇妙な友人関係を築くのですが、全く持って理解できない。設定は面白いと思いますが、短編ゆえなのかとても薄っぺらい印象を受けます。大体、何だあの結婚相手は。とても酷い仕打ちをしておきながら、都合良くまとめて。結婚してなおかつ他の人間と関係を持つ事はそんなに生易しいものじゃないと思う。正直僕には全然面白くなかったし、読んだ後も何とも言えない不愉快さが残った。
冬の花火」は、最後の結末だけ良い話だと思いました。ただ、あまりに高価な品物の羅列が多くて、そういう物が悪いとは言わないけどここまでやると嫌味にしか思えなくて残念。そもそも「冬の花火」は確か図書館で見かけた事が有るのでわざわざ買う必要も無かった。


さて、今、村上春樹ねじまき鳥クロニクルを読んでます。なにげに買った小説ですがコレが意外に面白いです。慌てて3冊目まで買いに行きました。どうなるんだ!?この先!