- 作者: 蓮見圭一
- 出版社/メーカー: 角川グループパブリッシング
- 発売日: 2008/11/22
- メディア: 文庫
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紹介文
人生には忘れがたい瞬間がある。十四年前、東京駅のプラットホーム。そこにいたのは互いに縁もゆかりもない29歳の人妻と27歳の独身商社マン。運命が連れ添うはずもない二人を引き寄せたのだった。だが、輝かしい時間も歳月とともに色あせてゆき・・・。(本書裏表紙より)
レビュー
文庫の裏表紙を読むと何だか凄くドラマチックな展開を期待してしまうのですが、実際のところは結構地味でした。男と女って結局はタイミングなのかもしれません。出会いのタイミングもそうだし、言葉のタイミングとか、些細な一言が心に響く時もあれば、些細な一言で関係が破綻したり、例えば見合いにしても相談所や世話好きなおばちゃんが選び出すタイミングで決まったりとかね。
あと、潜水艦の話も良かった。「立派な死に方があるように思えたとしても、それは立派な生き方の裏返しでしかない」というおじいちゃんのセリフは考えさせられます。
全体的に良い話なんですが、なんとなく印象薄なので★3つ。僕も奥さんと出掛けてもあまり多弁じゃないから理解は出来るけどね。
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- 作者: 辻仁成
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2008/04
- メディア: 文庫
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紹介文
何かを待つ、というのは大事なことだ。待っているものが来ると信じているあいだは、不思議なほどに力が湧く。手紙を待つ、という行為には生きる希望が潜んでいる。手紙を書くことには力がいるが、手紙によって悠樹が生まれる。私はその力を信じてみたかった−。手紙の代筆で人助けをする、売れない作家の日々。人生観を変えるハートフルストーリー。(本書裏表紙より)
レビュー
第1章で書かれる、名前も知らない彼女に宛てたラブレターが気になって買ってみました。気になるけど名前が分からない、なんてケースはわりとありがちな気がしますが、そんな時どうやってアプローチするんだろう?メールがコレだけ普及した今ではいきなりラブレターを渡す事も無いかもしれませんが、どんな文章を書くのか興味は有ります。まぁ、内容と結末は読んでみてください。
面白いのは面白いです。ただ、個人的には一番最初のラブレターの話が一番面白くて、あとは印象薄だった事と、文章にも人によって受ける印象が全然違うんじゃないかと思うので星3つ。手紙に限らず、ブログでも書き綴られる文章が自分の好みと合う場合は注意深く読みたくなるけど、同じ内容でも書き方が合わないと読む気にもならなかったりします。そういうのは好みの問題だし、個人の個性の問題でも有るからそれはそれで良いんですけどね。
それでも手紙を書いてみたくはなります。