シングル スマイル

目指すのはジャンガリアンな生き様

 バイクと哀れなオジサン


晴れた週末はついつい山に行ってしまうから、雑多な用事がこなせない。重い腰を上げて、ガレージの奥で埃を被ってるバイクを引きずり出した。
自分で修理やメンテナンスをする人なら分かるよね。車やバイクって、乗らないからといって放置するととんでもない事になる。乗らないから乗れなくても良いって言うなら放置したままバイク王にでも電話すりゃ良いんだけど、正常な状態を維持し続けるのはとても難儀なんだ。僕はガレージ保管だからまだマシ。それでもガソリンは劣化していく。引きずり出したバイクから、ガソリンを抜く。
ガソリンが劣化するなら入れなきゃ良いって思うかもしれないけど、ガソリンを入れておかなければガソリンタンク内部が錆びて使い物にならなくなる。アルミ製タンクやポリ製タンクなんかだと放っておいても良いだろうけど、一般的なバイクのタンクは鉄製で錆びる。だから保管中はガソリンで満たしている。
いつ入れたガソリンだっけ?ってならない様に、前回入れ替えた時の日付を付けておいた。日付は丁度1年前だった。屋内保管で1年位なら、車に入れて使えるかな。携帯容器に抜き取り、車に入れて、近所のガソリンスタンドまでバイクを押して行った。
プラグを外して、キックペダルを踏み込む。何度も何度もキックする。全然動かしていないから、きっとオイルが下がりきってるだろうな。だからキックしてオイルを回しておく。
バイクを押して歩いていると、きっと故障したバイクを押している哀れなオジサンに見えるんだろうな。何度もキックしていると、きっとエンジンが掛からずに困り果てている哀れなオジサンに見えるんだろうな。本当はキチンと維持するためにやっているだけなんだけど。
前回触ったのが1年前に同じくガソリンを入れ替える為に、っていうのは少し情けなくはあるものの、でも結構充実した日々を送ってる。そのうち火を入れる為にキック蹴るよ。


ヤマハのSRX−6と、ホンダのCRM250
どちらも今では絶滅した車種


SRXって美しいよね。とても25年前のバイクとは思えない。僕の宝物。