シングル スマイル

目指すのはジャンガリアンな生き様

 霊仙山 西南尾根往復 ホワイトアウトで最高点まで













コースタイムや状況、使用道具類等の情報は、今後の私的なデータベースとする物で一般的には信頼性に欠ける物です。参考にされる場合は充分注意して下さい。




2015年2月14日(土)雪
霊仙山に登る 






07:25 林道脇 無風 -1℃
08:00 登山口 無風 -2℃
10:20 近江展望台 微風 -6℃
11:25 霊仙山最高点 やや風 -6℃
12:10 近江展望台 無風 -1℃
13:30 登山口 無風 -1℃
13:55 林道脇 無風 -2℃








駐車場発〜駐車場着 11.4km 6時間30分(休憩含む)
駐車場:標高297m 最高点:標高1094m 標高差:797m 累積標高:m
道中の飲料水 0.4L(コーヒー0.4L)
着衣(上) 長袖ヒートシャツ カッパ 防水防風パーカ(未着用) マイクロフリース(未着用) ULダウン(未着用)
着衣(下) 化繊のズボン カッパ
靴 冬対応登山靴 冬用ゲイター スノーシュー アイゼン(未使用)
他 ゴーグル(未使用) フェイスマスク(未使用)





今週も山に行ける事になった。先週好天の伊吹山に登って、今度はハードに歩きたいなって思ってた。ドカンと雪が降れば良いのに。って思っていたら良いタイミングで雪が降った。前から歩きたかった霊仙山の西南尾根を歩こう。土曜日は天気が悪いけど、悪条件の中でゼェハァ言いながらラッセルしたい。もう変態の領域。(´д`lll)  悪条件を想定して一応防寒着やギヤを準備して行く。




アクセス
霊仙山は榑ヶ畑(くれがはた)登山道で登る人が多い。今回は西南尾根登山道を歩くから、滋賀県多賀町方面へ向かう。
岐阜方面からだと、国道21号を西へ。国道8号線へ突き当たるので左折(南進)。国道306号へ左折して名神彦根IC方面へ。名神をくぐった後に県道17号へ。「河内の風穴」の看板を頼りに進み、河内の風穴をスルーして林道を進んだ先に登山口が有る。
高速を使う場合は名神彦根ICで下りて国道306号を三重県方面へ。後は同じ。





今回のルート
山旅ロガーでGPSのログを取り、カシミールで表示させています。
地形図を作りたい場合は、カシミールから地図を印刷する手順をまとめたのでそちらを参照下さい。
当初は西南尾根から登って落合に下る周回ルートを歩けたら良いなって思ってたんだけど、予想より遥かに困難で西南尾根を往復した。スタートが早くて林道は除雪されておらず僕の車では進めなかった為、河内の風穴を過ぎた辺りから登山口まで歩いている。







朝まで雪が降っていた割には順調に進めたので気を良くしていたら、河内の風穴過ぎでスタックした。スコップで掘ったりして脱出しようとしたんだけど、道路がバンクしていて、しかもバンクの先に側溝が有ってどんどんそちらに寄っていってしまうから仕方なくチェーンを巻く。この先に民家が有って轍がついていて、こんな道路の真ん中で立ち往生している時に車が来たらどうしようってひやひやする(*´Д`)=з タイヤチェーン久しぶりに巻いたけど意外に早い。すったもんだしている位ならチェーン巻いた方が早いね。






天気予報は雪。まぁ想定はしてたけど山は見えない。民家を過ぎると車も通らず、脛の辺りまで雪に埋まりながら林道を進む。






30分ほど歩いて登山口。速く歩けなくも無いけどカッパ着てると暑い。先は長いからペース乱さない様に。鹿の足跡が有るだけで、誰かが歩いている形跡は無い。






登山口からしばらく進んだ廃村。雪に埋もれて静まり返ってる。






廃村を抜けて登山道を進む。登山道が窪んでいるから、この辺りは分かりやすい。積雪量はまだ少なめで、スノーギヤは使っていない。






さすがに雪が増えてきた。スノーシュー履いても膝まで埋まる。






なだらかな尾根に出る。視界が悪くて進む方向が分かりにくい。確かこの先に急登が有るはずなんだけど。






西南尾根に向かう急登。見上げた画像ではピンと来ないけどガッツり登る。あぁMSRのスノーシュー欲しい。でも真ノ谷に比べたらハイキング気分。真ノ谷は1歩の2/3は滑り落ちてたからね。(´д`lll)






コレくらいの斜面ね。金が無ければ体力でカバーするのです。ワカンで登ってる人の記事有ったし、ワカンで登れるなら僕でも登れるはずだろ。






斜面は別に良いんだよ。体力でどうにでもなるから。この視界の悪さは何とかならないもんか。この状態で下りのルートは大丈夫かなぁ。






急登を終えて近江展望台。登山口から2時間20分。大体予定通りなのは良いんだけど、尾根が全く見えない。






尾根に出れば楽勝かと思ったら、尾根に出てからが厄介。ホワイトアウトで見えない。背景と同色で雪庇の淵が見えない。雪面の凹凸も見えない。視界は10〜20mくらいで、平衡感覚が狂わされる。画像はまだ木が生えているから分かりやすいけど、途中木が無くて平坦な所が有って、まるで手探りで歩いているみたい。そりゃ迷うわ。






見事なエビの尻尾。僕の髪の毛も凍って、まるでレゲエミュージシャンみたいなのです(´_`。)






やっと霊仙の最高地点に着いた。登山口から3時間25分。視界が悪いから標識を見つけるのも苦労する。この状況では霊仙山頂に行ったら元のルートに戻れなくなるかもしれない。周回するのも諦めて写真だけ撮って戻る。






自分の足跡が有るから歩きやすいものの、既に掻き消されている所も。画像の左に雪庇が有ると思うんだけど見えない。この状況で踏み外したくないな。






近江展望台からの下り。急登した斜面を下るんだけど、視界が悪いと悩まされそうだなって思ってたらやっぱり悩む。晴れていれば登って来た尾根が見えるから良いんだけど、どうとでも下れるから下る方向を見定めないといけない。一応心細いながらも赤リボンのマーキングが有るけど凍りついていて良く見えない。






尾根の林が見えてきた。自分で歩いておいてなんだけど、よくもまぁこんな斜面登ってきたな。






ひっそりと標識が埋まってる。静か。






ここまで下ればもう迷わないかな。とても静かなスノーハイク。






僕の足跡だけが続く。晴れていれば眺めが良かっただろうけど、これも良い経験かな。






日が差してきた。気持ちの良いスノーハイク。






廃村まで下ってきた。誰も居なくてとても静か。時折鹿の鳴き声が聞こえるくらい。






登山口まで下ってきた。あれ?朝あんなに積もってた雪が無くなってる。って思ったら除雪したんだ。こんな誰も通らない様な山奥まで除雪してくれるんだ。明日歩けば良かったね(-""-;)






青空が覗いてますよ。日曜日は良い天気になりそう。






無事下ってきました。さてタイヤチェーン外さないと(-""-;)







ルート
霊仙山 西南尾根登山道
醒ヶ井方面から登る榑ヶ畑登山道に比べると登山者は少ないけど、冬でも歩いている人はぼちぼち居る。開放的な尾根を歩くルートで天気が良ければ気持ち良い山行が楽しめる。尾根直下がかなりの急登なのと、一部不明瞭な個所が有るので冬に歩くなら注意が必要。時折マーキングを見かけるけど数は少なく、冬場は特に氷雪で見難く、マーキングを頼って歩くのは困難。積雪期でも基本夏ルートを踏襲するから無雪期に歩いてルートを確認しておくか、歩き慣れた人に同行してもらった方が良い。
天気が良ければそれ程難しくは無いと思うけど、条件が悪いとかなり難しくなる。これは霊仙に限った事ではないだろうけど。問題なく歩けると思っていても、地図とコンパス、出来ればGPS等を持っていた方が良い。また、尾根は大抵風が強そうなので防寒対策をしっかりと。









感想
山に行くなら天気が回復する日曜日だろう。でも家族の予定が有るのと、困難な状況で歩いてみたかったから土曜日に出掛けた。積雪量は予想していた程でも無く特別困難じゃなかったけど、ホワイトアウトは予想を遥かに超える困難さだった。体力はまだ余裕が有ったけど、あの状況では先に進めたもんじゃない。冬山登山者が道に迷って遭難、というニュースが有ったりするけど、あんな状況でしかも吹雪だったりしたら的確にルートを辿れなくなるのも無理は無いと思う。晴れて素晴しい眺望を得られる事以上に良い経験になったかもしれない。体験しておけば次はパニックにならずに済むかもしれない。
スタート前から車がスタックして、精神的に消耗しちゃった。時間に余裕を見て早めに行動していたのが幸いしたのと、最近はスタッドレスタイヤだからタイヤチェーン巻く事も無くて、まぁこれも良い経験だったかも。






反省
今回は日が差すことは無いだろうと思ってサングラス持って行かなかったんだけど、尾根に出てから持ってくればよかったって後悔した。日が差してないのに一面の雪面は眩しい。偏光グラスなら雪面の凹凸も見やすかったかもしれない。面倒がらずに絶えず持ち歩こう。
地図とコンパスに加えスマホでGPSを利用している。スマホでも低山なら冬でも問題なく動作するんだけど、スマホは指先でそうさしないといけないんだよね。今回は風が強くなかったから良かったけど、冬にグローブ外して素手で操作するのは耐えられないんじゃないかな。スマホ操作できる手袋使った方が良いかも。