- 作者: 盛田隆二
- 出版社/メーカー: 祥伝社
- 発売日: 2015/02/07
- メディア: 単行本
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★★★☆☆
レビュー
社報の書籍紹介で見かけて、あらすじが気になったので読んでみた。書店絡みのストーリーは小説やドラマでもやっているから流行といえばそれまでなんだけど、小説読む人は大抵書店も好きだろうからウケやすい気はする。
そんな設定はともかく、今時な問題を取り上げているのは興味深かった。どういう問題なのかは序盤では語られていないので、ここでも伏せておく。そういう問題に直面しながら何とか前に進もうとする人達を上手く描いていると思う。
気になるのは、もう序盤から結末が見えているという事。それは仕方が無いにしても、そこへ向かう過程が結末の為にお膳立てされた様な都合の良い印象を受ける事。例えばお互いの恋敵はあんなキャラクターでなくても良かったんじゃないのかな、とか。39(主人公の年齢)にもなれば様々な経験を経てきているだろうし、全ての人や物事が丸く収まるのは非現実的だと思うんだけど、詳細な描写をしておきながらそこはフィクションなのかというチグハグな印象。
思ったよりも毒は無いので、確かに万人には勧められるかもしれない。