シングル スマイル

目指すのはジャンガリアンな生き様

 越百山〜南駒ヶ岳 伊奈川ダムより周回










コースタイムや状況、使用道具類等の情報は、今後の私的なデータベースとする物で一般的には信頼性に欠ける物です。参考にされる場合は充分注意して下さい。





2015年7月12日(日)晴れ
伊奈川ダム付近駐車場から越百山(こすもやま)〜南駒ヶ岳を周回 






05:05 駐車場 無風 14℃
07:20 登山口
08:10 越百小屋 無風 16℃
09:00 越百山山頂 無風 15℃
登り所要時間 3時間55分(休憩含む)
09:25 越百山南ピーク
09:45 越百山山頂
10:55 仙涯嶺 微風 15℃
11:50〜12:40 南駒ヶ岳 微風 15℃
15:35 南駒ヶ岳登山口
16:35 駐車場 無風 18℃








駐車場発〜駐車場着 21.2km(内林道6.7km) 11時間30分(休憩含む)
駐車場:標高1059m 最高点:標高2841m 標高差:1782m 累積標高:2336m
道中の飲料水 3.2L(お茶2.5L コーヒー0.2L ジュース0.5L)
着衣(上) 長袖シャツ ウインドブレーカー(未着用) マイクロフリース(未着用)
着衣(下) 化繊のズボン
靴 トレランシューズ
他 アイゼン(未使用)





中央アルプスの越百山〜南駒ヶ岳縦走が良さそうだなって思ってたんだけど、行程が長いのと標高が高い事から夏場の条件が良い時じゃないと歩けない。去年は空木岳〜南駒ヶ岳を縦走してとても良かったんだけど空木岳以降はガスってしまってどんな感じなのかほとんど分からなかった。今度は南から周回してみる。





アクセス
岐阜方面からだと国道19号を北上し、道の駅大桑を通過、JR中央本線大桑駅を過ぎた辺りで右折(大桑中学校)、伊奈川を遡って林道を進んで伊奈川ダムへ。国道から伊奈川ダム林道まではもう少し分かりやすい道が有るかもしれない。林道は普通乗用車で充分通れる道。駐車場は20台ほど。わりと広いものの林道脇まで停めて有ったから登山者は結構居る。






今回のルート
山旅ロガーでGPSのログを取り、カシミールで表示させています。
地形図を作りたい場合は、カシミールから地図を印刷する手順をまとめたのでそちらを参照下さい。
伊奈川ダムを基点に周回する。定番らしく歩く人は結構居るけど、行程は長く標高差も厳しい上に岩場で歩きにくい個所も有るので日帰りで歩くなら健脚向き。






AM2:30位に着いて仮眠。5時にスタートする。前日から歩いている人も多く、駐車場からあふれた車も。






駐車場の目の前がゲート。橋を渡るとすぐ分岐。林道を左に行くと空木岳。右に行くと南駒ヶ岳or越百山。道中、百名山を踏破して今は二百名山を目指しているソロのおじさん(百名さん仮)と一緒になる。






林道を2.5km、約40分ほど歩いて越百山登山口。南駒ヶ岳へ向かうならそのまま林道を進む。登山口が藪だったからどんな登山道だよ?って思ったけど、ルートはしっかりしていた。百名さんも越百山から周回すると言うので一緒に登るものの・・・






地味にしんどい。大体朝の5時から歩いてる連中なんて日帰り縦走の人に決まってんのよ。皆めっちゃタフなのよ。「ちょっと先に行って下さい」って百名さんを先行させると、続いて爽やかオスプレイさんが颯爽と抜かして行って、越百山から空木岳まで周回するというツワモノが豪快に抜いて行った。僕もそんなに遅くはないと思うんだけど、なんなの?この人達?






ギンリョウソウキンギョソウかと思ったら違ってて、あぁギョリンソウか。って思ったのも違ってた。ギョしか合ってねーよ。って思ったらギョすら合ってなかった。もはや何が何だか。群生している様は、まるでもののけ姫のカラカラ言う白いヤツみたいで不思議空間。






水場有り。麓の方にも有った。何だかやけにしんどい。先日献血したせいなのか、夜更けまで仕事した疲れが抜けてないのか、全然ペースが上がらない。でも空木岳登った時も駒ヶ岳登った時もやっぱりしんどかったから、中央アルプス登るのはしんどいんだよ。






KOSMOな看板。COSMOじゃなくて、KOSMOな。心も満タンにじゃなくて、ペガサス幻想な。






やっと視界が開けてきた。御嶽山が良く見える。






中央アルプスの山並みも見えてきたよ。テンション上げたい所だけど、めっちゃしんどい。先行していったソロの男性3人には全く追い付かないし、後ろからも誰も来ない。独り静かに歩く僕の頭の中はペガサス幻想






不意に真っ赤な小屋が現れた。越百小屋。地形図には避難小屋って書いてあったけど、布団干してある。管理人が居るちゃんとした山小屋みたい。






やっと越百山見えたよ。山頂付近に人影が見える。先行していったソロの人達かな。






スタートから4時間で越百山。ごめんなさい。もっと楽勝かと思って舐めてたよ。二百名山にも含まれないけど、侮れないよ越百山。






登って来た尾根を振り返ると、真っ赤な越百小屋が見えた。緑に映える。






西には御嶽山と乗鞍。快晴。ちょー良い天気。誰だよ雨男なんて言うヤツは(-""-;)






山頂では百名さんが丁度出発する所で、富士山見えますよって教えてくれた。






あまりにも開放的な越百山。隣のピークも気持ち良さそうだし、あの距離ならすぐに行けるだろうって事でついでに足を伸ばしてみた。のが失敗だった。藪で歩きにくくて全然気持ち良くない。






越百山の南隣のピーク。ピーク付近は開けていて眺めは良いけど、ルートは藪。






隣ピークから南、安平路山方面。眺めは良いんだけどね。






また藪漕いで登り返さないといけないのね。この時間と体力をロスした事を後で激しく後悔する事に。






越百山まで戻ると、ちょうど伊奈川から登って来た夫婦に会う。軽く食事して、いざ南駒ヶ岳へ。






この先に幾多の難関が待ち受けている事も知らずに、あぁチョー気持ち良い稜線なんだけど(・∀・)






振り返ると越百山。なだらかで良い山じゃない。ちょー開放的じゃない(・∀・) 向こうの方に山頂で会った夫婦が歩いてくるのが見えた。






まずは南駒ヶ岳の手前のピークに取り付くよ。






岩稜だけどお花咲いてる。






チングルマだよって教えてもらったよ。






歩いてきた越百山へ続く稜線。イイネ!(・∀・)






駒ヶ岳の手前のピークは仙涯嶺って言うらしいよ。越百山からすぐ近くに見えるんだけど、なかなかどうして結構歩く。しんどい。






仙涯嶺の岩場は登れそうなんだけど、登っても自撮り出来ないのと、寄り道したせいで体力消耗してしんどいからやめとくよ。






仙涯嶺から南駒ヶ岳へ向かうとそそり立つ岩場。巻けそうにないんだけど、これ直登すんの?






って思ってたら、良く見ると左(西)に巻いてる。下に見える白い筋がルート(笑) 






岩場を巻いてきた。目前に見えるピークは南駒ヶ岳じゃなくて、南隣のピークで右(東)に巻いていく道が見える。






振り返って、巻いて来た岩場。いや、これ思ってたよりも結構ハードなルートだよ。写真見ても何処をルート通ってるか分かんない。予想していたよりずっと歩き応えがある。




駒ヶ岳の隣のピークに向かってザレ場を登る。手掛かりが無いザレた斜面は歩きにくく、ロープが設置されている。






んだけど、ロープの確保は今にも抜け落ちそうな朽ちた木の根(笑) ロープや鎖はあくまでも補助で。






巻いて登って来て、薄っすらと嫌な予感が。ずっと南駒ヶ岳だと思っていたのは、南駒ヶ岳の隣のピークだった。これ、南駒ヶ岳じゃないよね。






向こうに崩落地が見える。やっぱり位置的に南駒ヶ岳じゃないよね。このピークが南駒ヶ岳だと思って登ってきたのに、残された体力と時間に少し焦る。






駒ヶ岳の南のピークに登って来た。越百山から歩いてきた稜線。いやー素晴しいね。しんどかったけど。っていうかまだ南駒ヶ岳着いてないんだけど。






駒ヶ岳の南のピーク。名前は知らない。






いやー良かった。南駒ヶ岳の南のピークから南駒ヶ岳山頂まではすぐだった。これでまだえげつないアップダウンが有ったら心折れてる。






駒ヶ岳の下の方に山小屋が見える。赤い山小屋が緑の中にひっそりと建っている。






スタートから6時間45分、越百山から約2時間で南駒ヶ岳山頂。






今日歩いてきた越百山から南駒ヶ岳へ続く稜線。くたびれた。素晴しいルートなんだけど、くたびれた。





東には南アルプスの山並み。麓の街並みも見える。今日は良い天気。






道中全然ペースを上げられなかったから、もう会えないだろう思ってた百名さんにまた会えた。山頂でのんびり過ごしていたらしい。これだけ会うのは何かの縁だよね、って事で一緒に写真撮らせてもらったんだけど、こうして冷静に自分の写真を見るとヒゲでサングラスのかなり怪しいおっさんだな(-""-;) よく気さくに声掛けてくれたよね。僕が逆の立場なら絶対声掛けないよ(-""-;)






昼食を摂って下る。後は下るだけだし、ほどほどのペースで下れるだろうから足を引っ張る事も無いだろうと思い、百名さんと一緒に下る事に。南駒ヶ岳の山頂付近は岩場で、マーキングも乏しくてルートが分かりにくい。






岩場を登ったり下ったり。歩きやすくはないけど、危険と言うほどでもない。






開放的で気持ちの良い尾根道だよね。






と思わせて藪。でもトレースはしっかり有るから岩場よりは分かりやすい。






駒ヶ岳を振り返る。良い山だったぜ(o^-')b






仙涯嶺から越百山への稜線。良い道だったぜ(o^-')b。






尾根から下るとルートは明瞭で歩きやすくなる。






ただ、結構登って来た分、結構下る。延々と下る。まだかよ?っていう位下る。でも百名さんと一緒に下ったお陰で、いろんな話が聞けて道中退屈しなかった。





3時間ほど歩いて南駒ヶ岳登山口。下って来ると、林道のヘアピンカーブに出てくる。で、右に行くのか左に行くのか分かりにくいんだけど、伊奈川ダム方面は左。右に下りたくなるけど、正解は左。去年間違えたからね(-""-;)






林道を約1時間歩いて駐車場着。良く歩きました。くたびれて口数少なくなっちゃってご免なさい(*´Д`)=з いや、マジしんどかった(´_`。)




コース
伊奈川ダム〜越百山
林道を歩くと登山口が有る。登山道は明瞭。急登とまでは言わないけどそこそこの斜度が有る登山道を延々と登っていくので結構しんどい。途中に水場が2ヵ所と、山小屋(越百小屋)が有る。越百山山頂は視界を遮る木々が無い為、360度素晴らしい眺望が得られる。越百山周辺は木々の無いなだらかで穏やかな山並みとなっている。



越百山〜南駒ヶ岳
越百山辺りはなだらかで開放的なルートなのに対し、南駒ヶ岳辺りは険しい岩稜地帯になっている。予想を超えるハードなコースだったけど、それはアルプスの縮図の様で、日帰りでここまで変化に富んだコースを歩けるのは素晴らしいと思った。南駒ヶ岳日本二百名山、越百山にいたっては二百名山にも含まれないけれど、そんな事はどうでも良いと思わせる良いルートだった。難点は、この区間を歩くにはどちらから回ってもかなりの距離と高低差をこなさなければいけないという事。体力に自信がある人にはお勧めだけど、小屋が有るので泊まりでゆっくり歩くのも良いと思う。



駒ヶ岳〜伊奈川ダム
駒ヶ岳山頂付近は岩場でトレースが分からないのと、マーキングが乏しい事からルートは不明瞭。特に天気が悪くて先が見通せない時は歩きにくい。今回は天気が良かったのと、去年一度歩いているから問題は無かったけれど、初めてで視界が悪いと本当に合っているのか心配になる。岩場を過ぎると藪になる。トレースは有るものの、ハイマツやシャクナゲ、笹の藪で歩きにくい尾根が続く。尾根から下る辺りから麓にかけては明瞭で歩きやすいルート。越百山同様地味な斜度が続くので、登りはキツいと思う。
越百山から登るか、南駒ヶ岳から登るかはお好みで。どちらにしても結構ハードな行程になるけど、
・分かりにくい南駒ヶ岳山頂付近の岩場はひたすら登れば良い
・終盤となる越百山付近は歩きやすい
・越百山の登山道は水場が有る
・体力尽き果てたり時間切れとなっても越百小屋が有る
という点から、どちらかと言えば南駒ヶ岳を先に登った方が良いかもしれない。



感想
本当は土日を使ってテン泊に行く予定だった。天気予報を逐一チェックし、ルートを選考して地図を用意して、さぁいざテン泊本番!今までのトレーニングはこの日の為に!っていう金曜の夜に仕事。この絶妙なタイミングで急な仕事って、どんだけツキから見放されてんのか。ヘロヘロになって帰宅したのは日付が変わる頃で、それから準備して出掛けたとしてもテン泊装備を担いで徹夜で登山。死ぬ。
やむなく日曜日に日帰りで歩くコースを選定したんだけど、アルプスが凝縮されている様な素晴しい山と素晴しいルートで思った以上に良かった。日帰りの行程であれだけ変化に富んでいて眺望も素晴しいコースを歩けるのは幸せだと思う。ただ今回はやけにしんどかった。一週間ほど前に献血したせいなのか、夜更けまで仕事した疲れが抜けていないのか、いつもよりパワーが出ない印象だったんだけど、空木岳に登った時も、木曽駒ヶ岳に登った時も結局しんどかったって言ってるからアルプス歩くのはやっぱりしんどいんだろう。
道中、百名さんと色々話せて楽しかった。僕は百名山を踏破したいとは思わないけれど、百名山を登る為のモチベーションであるとか行動力であるとか、金銭的・時間的な労力であるとかトータルでのスケジュール管理であるとか、踏破するという事はやはり凄い事だとは思う。何より山に関するネタに尽きないのが素晴しい。「一番良かった山は?」とか「一番おっかなかった所は?」とか、興味深い実体験の話が聞けたのは良かった。名前も電話番号も聞かなかったけど、これも一期一会。また何処かの山で会いましょう。って事で良いんじゃないかな。決しておっさんだから聞かなかったとか、これが山ガールなら名前どころかラインのIDまで聞いていたとか、そんな事は無いです。決して。きっと。多分。恐らく。



参考
空木岳〜南駒ヶ岳(伊奈川ダム起点)
http://ameblo.jp/single779/entry-11587037572.html



木曽駒ヶ岳(上松Aコース)
http://kotokekeblog.blog.fc2.com/blog-entry-755.html



安平路山
http://kotokekeblog.blog.fc2.com/blog-entry-763.html



木曽前岳(上松Bコース)
http://d.hatena.ne.jp/single779/20140914


僕の少ない経験上最も過酷だったのは、中央アルプス以外も全て含めた上で、木曽駒が岳へ向かう上松Bコース。シーズン中で途中敗退したのはこれだけじゃないかと思う。







山と高原地図 木曽駒・空木岳 2015 (登山地図 | マップル)

山と高原地図 木曽駒・空木岳 2015 (登山地図 | マップル)

[モントレイル] montrail FLUID FUSION MID OUTDRY GM2175 011 (SHARK/CHARTREUSE/27.0)

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