シングル スマイル

目指すのはジャンガリアンな生き様

 御嶽山 濁河ルートから三ノ池・四ノ池周回











コースタイムや状況、使用道具類等の情報は、今後の私的なデータベースとする物で一般的には信頼性に欠ける物です。参考にされる場合は充分注意して下さい。





2015年9月12日(土)快晴
濁河ルートから御嶽山に登る。三ノ池、四ノ池を周回し継子岳を経て下山。






05:40 駐車場 無風 5℃
07:25 お助け水 無風 7℃
08:35 五ノ池小屋 弱風 9℃
10:05 四ノ池ピーク 微風 13℃
10:30 継子岳 弱風 12℃
10:55 五ノ池小屋 微風 12℃
11:40 お助け水 無風 12℃
13:10 駐車場 無風 16℃










駐車場発〜駐車場着 12.7km 7時間30分(休憩含む)
駐車場標高:1780m 最高点:2859m(継子岳) 標高差:1079 累積標高登り:1240m
道中の飲料水 1.0L(お茶0.8L コーヒー0.2L)
着衣(上) 長袖シャツ ウインドブレーカー(未着用) マイクロフリース(未着用) 防水防風パーカ(未着用)
着衣(下) 化繊のズボン(中厚)
靴 トレッキングシューズ
他 ヘルメット グローブ


明け方は車内で厚い毛布にくるまっていても寒かった。今回はかなり条件が良く日中はシャツ1枚で過ごせたけど、それでも休憩で止まると冷える。9月の高山は冬装備で。グローブも必要。雨で冷える中素手では耐えられない。朝は耳当てが欲しかった。携帯タイプを持ってくと良いかも。





御嶽山の噴火警戒レベルは2に下げられ、火口から半径1km以内は噴火の危険性、という気象庁の情報を確認して出掛ける。1km以内なら摩利支天は範囲外だから登れるだろう。摩利支天は岩の荒々しい山で魅力的。と、思いきや、気象庁の警戒レベル=入山規制ではなかった。入山規制の範囲は市町村が判断するらしく、五ノ池から摩利支天方面へは歩くことが出来なかった。





アクセス
岐阜・名古屋方面からだと、国道41号を北上。下呂を過ぎて県道437号へ。県道437号へは左折ではなく、国道41号から左へ下って国道下を通る。濁河温泉御嶽山の大きな標識が有る。県道437号から県道441号へ入るけど道なりに直進する形になる。道中は「濁河温泉まで○○km」という標識が2kmおきに出てくるので迷う事は無いと思う。県道の舗装状態はかなり良いけど、鈴蘭高原を過ぎると1.5車線のやや狭い林道を延々と走る事になり、日中は温泉客の車やバイクが往来するので運転には注意が必要。
林道(県道)もさる事ながら、道中の国道も結構クネクネのワインディングロード。ソロで峠好きな人ならヒャッハー!だけど、運転がヘタなドライバーに乗せてもらう場合は登山する前にダウンするかもしれない。






今回のルート
山旅ロガーでGPSのログを取り、カシミールで表示させています。
摩利支天は入山規制で登れなかった為、三ノ池、四ノ池を周回した。
GPSのデータはこちら
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/graph.php?did=715406








濁河温泉ってアクセス悪いんだよね。前日の夜に出て駐車場で寝る。朝むっちゃ寒い。市営駐車場は結構広いんだけど、帰りには車が溢れていたので登山者はそこそこ居る。前回登った時に結構ハードだったので早めの5:40スタート。






駐車場入口目の前に登山口と登山届けポスト。登山届け義務化だそうです。登山口横に割りと綺麗なバイオトイレ有り。橋を渡り神社を抜けると登山道に入る。






序盤はよく整備された遊歩道レベルだけど、濡れた岩や木道は良く滑る。しばらく歩くと仙人橋。立派な橋だけど良く見るとつり橋構造になっていて、太いワイヤーのテンションで支えてる。つり橋だから歩くと揺れる。






仙人橋を渡ってからも良く整備された歩きやすい登山道が続く。さくさく歩いて湯の花峠。凄い。あんな高所の山肌に滝が流れてる。






登山口から五ノ池小屋までの区間、100m毎に番号を振った標識が設けられている。半分を過ぎてもまだ整備された登山道。






1時間45分歩いてお助け水。水は無い。軽く食事休憩。気温が低くて汗冷えする。入れ替わりでソロのお兄さんが登って来た。とても静かな登山道。






お助け水を越えると木製の階段等は無くなり、岩ごろの歩きにくい登山道になる。森林限界を越えた。快晴。良い眺め。向こうは白山かな。






乗鞍岳の向こうに北アルプス。前回登った山々が見える。






感動的なロケーション。これだけ手軽に森林限界を越えられる山もそうそう無いと思う。






もうすぐ五ノ池。いやもう感動的。






摩利支天方面へ向かう岩稜。






まだ早いけど前泊の登山者パーティとすれ違う。気持ちの良い登山道。






3時間ほど歩いて五ノ池小屋。土曜日だからか、とても静かで掃除していたお姉さんが声を掛けてくれた。噴火の影響で利用客は例年の2割程度、その内の大半は救助活動の隊員と報道関係者だそう。静かで綺麗な山小屋なのに残念というか、今時こんな若くて綺麗で愛想が良くて働き者のお姉さんが居る事に驚きだよ。






みんな大好きビールも有るよ。ハードに歩いて良く呑めるよね。






手作りシフォンケーキ有りました。食べたかったんだけど、会社の友人に頼まれた登山バッジを買ったら金が尽きた(-""-;) シフォンとコーヒー飲みてー。






五ノ池から三ノ池はすぐ。前回はガスって良く見えなかったけど、今日は絶景なのです。






そんな三ノ池は後回しな。今日の目的は摩利支天な。ってヘルメット被ってGO!って思ったら入山規制の柵が有る。マジかて。これが歩きたかったのに。小屋の人に聞いてみると、気象庁の噴火警戒レベルと入山規制は別物らしい。噴火警戒レベルから市町村は判断するんだろう。魅力的な登山道を前に泣く泣く撤退。






仕方が無いから三ノ池周る。一度歩いた事が有るけど、溶岩でゴツゴツした歩きにくいトラバース。彼方に剣ヶ峰が見える。






トラバース路も三ノ池より先は入山規制になる。ここから三ノ池に下る。






摩利支天は残念だったけど、こうして見ると三ノ池綺麗だね。風も無く穏やかで絶好の登山日和。






三ノ池。神秘的。まだ早いせいか誰も居ない。こんなに静かな山歩きが出来るなんて素晴しい。






険しい岩稜の向こう側に賽の河原が有る。






三ノ池の避難小屋とトイレ。プレハブだけどコレで冬の厳しい環境に耐えられるのかなぁ。






五ノ池小屋方面。ちらほら登山者が歩いてる。とても静か。






三ノ池から開田高原へ向かうルート。こちらは規制されていないので歩くことが出来る。開放的で気持ち良さそうな道が続いてる。






三ノ池のちょっとしたピーク。ちょっとした岩場が有る。






三ノ池のピークから。左奥に剣ヶ峰が見える。






ピークから東。中央アルプス。今日は良い天気。






三ノ池って角度によってハート形に見えるんだって。この辺りかな。





で、見てビックリ。何これ凄い。これが四ノ池なのか。初めて見たけど凄い絶景。うわー歩きてー、って思ったら周回ルートが見える。四ノ池を周回して継子岳まで歩ける。






池と言いながら水は溜まってないけど、素晴しい眺め。イイネ(・∀・)






継子岳の隣(東)のピークに向かって登る。岩場になり変化に富んだルート。面白い。






水は溜まってないけど、川が流れてる。こんな所に川が。






で、流れ出た川の水が滝に!こんな所に滝が!






岩のピークに向かって登る。






四ノ池。三ノ池は隠れて見えない。






岩場を登る。見上げると厳しそうだけど、






見下ろすと実は傾斜が緩くて厳しくない。






登ってピークの東を巻いて行く。この辺りから岩場が少し厳しくなる。






継子岳の東のピーク。祠が有る。誰も居ない静かなピークで、北アルプスを眺めながら軽く食事休憩。






ピークから南、剣ヶ峰方面。良い山だな。






ピークから北。乗鞍岳北アルプスの山々。






継子岳に向かって登る。この辺りはなだらかで穏やかなルートになる。高山植物の花々が鑑賞出来るらしいけど、もう時期じゃない。お助け水で会ったソロのお兄さんと再び会った。四ノ池を周回するそう。






継子岳山頂。思ってたよりも登っている人居る。






継子岳から五ノ池方面へ向かう。五ノ池〜継子岳間は激しいアップダウンが無いから歩きやすい。






トゲトゲの岩。意図的に立ててあるみたいだけど、何か奉ってあるのかな。






歩いてきた四ノ池を見下ろす。摩利支天は歩けなかったけど、予想外に素晴しかった。御嶽山って良い山だな。





西の方角。眼下に歩いてきた登山道、彼方の山肌に走ってきた林道が延々と続いているのが見える。遥か彼方に白山。今日は絶好の登山日よりでした。






四ノ池と、継子岳の東隣のピーク。歩いている人が見える。いろんなルートが有って楽しい。






振り返って継子岳。継子岳までは歩きやすい。






五ノ池小屋まで戻ってきた。登山者はちらほら。好天の週末ならもう少し居ても良いだろうけど、噴火の影響かな。






五ノ池から濁河に向かって下る。超開放的で気持ちの良い登山道。






森林限界以下まで下る。登山道は終始明瞭で迷う心配は無い。






お助け水を過ぎると木製の階段で整備された道になる。






カエル岩。こういうのは、目、口はわざわざ描かない方が良いと思うんだけど。





仙人橋を過ぎると遊歩道並みの道になる。意外にこういうフラットな木道って滑るから注意。






しかもこの木道、こんなに高い崖に掛けられている。普通に登山道を歩いていると意識しないけど、仙人滝を見に行くと下から木道が見える。よくあんな所に掛けたよな。






仙人滝。登山口から300mほど進んだ辺りに分岐が有り、5分ほど(標識では15分)歩くと滝が見れる。今回時間も体力も余裕が有ったのでついでに覗いてみたんだけど、雨が続いたせいも有ってか結構迫力の有る滝だった。登山道からはほんのチラリしか見えない。






仙人滝の脇にはこんな風情の有る滝?も。多分水量が多い時しか流れないんじゃないかな。






駐車場まで戻ってきた。思ったよりも結構登山者多かったけど、シーズン中の週末にしては少なめなのかな。






林道の展望所から御嶽山全景。良い山でした。











ルート
濁河温泉〜五ノ池小屋
良く整備された登山道で歩きやすく、明瞭で迷う心配も少ない。整備されてはいるけど樹林帯を歩いたり、石がごろごろした道だったり、ハイマツの森林限界越えの道であったり、距離は少し長めになるけど色々有って良い道だと思う。森林限界を越えると感動的なロケーションに出会える。累積標高は今回で1200m程で、周回しなければもう少し低いと思う。伊吹山と変わらない程度か。ただ標高が高いので激しい行動は高山病になりかねないので注意が必要。


三ノ池周回
岩の山肌をトラバースしたり、一部岩場の登り下りが有るものの、明瞭なルート。剣ヶ峰方面に立ち入り出来ない今、定番ルートか。


四ノ池周回(継子岳)
継子岳横のピークは岩場が有って気を遣う場面が有る。他は歩きやすい。開放的で気持ちの良いルートで、こんな高所に川が有ったり感動的。五ノ池〜継子岳間はほとんどアップダウンが無く歩きやすいので、体力に自信が無かったり岩場が苦手な人でも歩けると思う。









感想
噴火警戒レベルが敷かれて一部入山規制されている山に登るのはどうなんだろう?って思わなくも無い。「何故今噴火の可能性が有る山に登るのか?」と問われたら、僕は明確に答えられない。ただ、そういう危険性を突き詰めていけば、詰まる所「何故山に登るのか」っていう事になってしまうんじゃないかと思う。危険を取り除いて取り除いて安全性を高めた末に有るのは「山に登らない」という結果。火山の噴火という予測出来ない災害と、一般的な登山の危険性は同じレベルでは語れないだろうけど、僕は危険を冒したいとか挑発的な登山がしたいとかそういう事ではなく、ただ僕が登りたいと思った山に登りたい。今回、ヘルメットを被っている人を沢山見かけた。割合は北アルプス中央アルプスより遥かに多い。今御嶽山に登る人は、そういう高い自己防衛の意識を持った人達だ。
五ノ池小屋では若い女の子が働いていた。噴火の災害で多くの人が亡くなったのは痛ましい事だけれども、御嶽で生活している人、御嶽で生計を立てている人もまた沢山居る。個人的には静かな山登りが好きだから、このまま登山者が敬遠してくれていた方が僕は有難いんだけれど、それでは困る人達が居る。御嶽山は良い山だと思う。本当に素晴しい山だと思う。だからこそ、好きな山なら山に関わる所でお金を使うべきだったと後悔した。小屋に泊まれないにしても、山小屋でケーキ食って、濁河温泉で温泉に入ってくるべきだった。もうそろそろシーズンが終わるけれど、僕はまた登りたい。
ちなみにお勧めの行程は
1日目 濁河温泉から五ノ池小屋へ登り、三ノ池周回して五ノ池小屋泊
2日目 四ノ池を周回し継子岳を歩き下山、濁河温泉で日帰り入浴後帰宅
シルバーウィークにどうぞ。