シングル スマイル

目指すのはジャンガリアンな生き様

シングル スマイル

その昔、オフロードバイクエンデューロレースに参加していた時期が有り、その時にホンダのCRM250に乗っていた。最後にCRMで走ったのは何時だろう?と思い調べてみると、記録を見る限りでは1999年10月が最後になっている。その後もコース走行で少し走ったりはしたものの、ずっとガレージの隅で保管状態だった。手狭なガレージの事も有るし、使う予定も無いので処分する事にした。ヤフオクに出品したのは4月の事で、一度は落札されたものの落札者と上手く取引出来なくてやむなく再出品したのが先週。また変な人に落札されたら嫌だな、って思っていたけど今回は良い人に落札されて、あっと言う間に取引が終わった。手元に数万円のお金が残った。

CRMは結婚してから手に入れた車両だった。下取り車両が有っても追い金が11万円必要で、既に小さな子供が二人居る状態で普通なら買える物じゃなかった。CRMに乗れたのは奥さんが了承してくれたからで、なので手元に残ったお金は折半した。

 思いがけず手に入ったお金だけど、これを元に、もう1台ガレージで埃を被っていたヤマハのSRX-6を整備して車検を通そうと思ってる。かつて僕のバイクの師匠Sさんから譲り受けたバイクで、今でも僕のお気に入りだ。SRXが有るからCRMを手放す事に躊躇いは無かった。SRXは1988年製の既に28年落ちという半クラシックバイクだけど、これでまた僕は走り出す。

CRMが無くなって少し広くなったガレージを掃除して、SRX-6を少し磨いた。とても大型バイクとは思えない小さな車体に跨り、伏せてみる。レバーに指を掛けてみる。単気筒エンジンの弾ける排気音を思い浮かべて胸が高鳴るけれど、慌てちゃいけない。SRXも、既に10年以上走らせていないお婆ちゃんだ。これからゆっくり手入れをして、エンジンを掛けよう。

高価なバイクなど要らない。高価なパーツも要らない。ただ跨り、走れるという喜びと幸せ。やめた訳じゃない。冷めた訳じゃない。車体に伏せたポジションで、思わず笑みがこぼれる。

これからまた、僕のシングル スマイルが始まる。

 

 

 追記

かなり古いバイクだから補修用の純正部品をストックしておかなきゃいけないかと思い、部品の見積もりをお願いしたら欠品無しで全て手に入る。凄いぞヤマハ。凄いぞSRX

凄いけど、インテークマニホールドの値段見てビックリだった。1個7500円×2個。インマニは大切に扱う様にしよ。