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シングル スマイル

目指すのはジャンガリアンな生き様

登山とコスパと他人の価値観

 

 

 

やっぱり独りは良いよね。って言ったものの、独りではどうしても出来ない事が有る。それは、「自分以外の価値観に触れる」という事。全く同じ趣味嗜好で全く同じ言動をする人なんて居ない。行動を共にするって事は、お互いに(あるいは一方的に)歩み寄って擦り合わせなければいけない場面がどうしても出てくる。

何でこんな天気の時に、とか、何その聞いた事ない山、とか、何でわざわざこんなルートで登るんだ、とか、もうちょっと荷物しっかりしろよ、とか、もうちょっと荷物減らしたらどうなんだ、とか、山でそんな食事するんだ、とか、それは自分独りでは思いもよらない行動や思考を目の当たりにする事も有ったりする。それは有る意味自分独りではでは絶対に得る事が出来ない経験と言える。

だけど、当然自分とは違う言動というのは必ずしも良い事ばかりではなくて、自分とは相反するものであったり、到底受け入れられないものや理解に苦しむものであったりもするんだよね。その時に、どう対処出来るだろう。いつでも冷静に客観的に思考や判断が出来るかな。自分1人で行動したり判断したりする事が出来ない初心者であるとか、簡単にはブレないだけの経験と懐の深さを持つベテランか。両極端なら、大して知らない相手でパーティ組んでも問題無いのかもしれない。

 そんな事を考えた所で、大した意味も無いんだけどね。誰かと登る時は登るだろうし、独りで登る時は独りなんだし。始めた頃は、ただただがむしゃらに、ひたすら歩きたかった。雨が降っていても、千mにも満たない低山でも、ただただ歩きたかった。それが有る程度経験を積んで、選り好みする様になった。もっと面白い山に行きたい。もっとハードなルートを歩きたい。いつでも好きな時に行ける訳じゃない。使える予算だって限りが有る。そうするとどうしてもコストパフォーマンスを考えてしまう。掛けた時間と費用に対して、それだけの満足感が得られるだろう?って。

だけど、いくらコスパを計算した所で、それは所詮自分の予測範囲の中でしかない。どんなにハードでも、それは予定調和なんだ。思いがけない発見とか、信じられない物事とか、そんな突飛も無い経験は、誰か他の人と行動しなきゃ得られないのかもしれない。

 得たいものは、山頂を踏んだという実績か、素晴らしい眺望か。それとも思いもよらない経験なのか。