シングル スマイル

目指すのはジャンガリアンな生き様

予備軍

 

 

 

先日山系のまとめサイトに、積雪期に日帰りで登れるお勧めの山とかいう内容が有って覗いていたら、やっぱりアレコレ言われるんだよね。「自分で判断して登るしかない」という肯定的な意見を言う人も居れば、「こんな所で聞く様なレベルなら遭難予備軍だ」と言う人まで。山登りする人でさえそう言うんだよ。山登らない人から見れば冬に山に登ろうなんて正気の沙汰とは思えないだろう。遭難のニュースが流れる度に「バカ」呼ばわりされる。翻って自分を省みた時、やっぱり「遭難予備軍」と言われても仕方が無いんだろうと思う。

単独で、しかも雪山に登るんだから、自分なりに色々考える。この山のこのルートは自分のレベルで行けるのか行けないのか。天候はどうなのか。装備と技術は充分なのか。アクシデントの際はどうするのか。ベテランでも遭難るす時は遭難するし、ビギナーで無茶しても遭難しないケースだって有るし、僕があれこれ考えた所で失敗する時は失敗するんだろう。じゃあ何をもってOKとしたら良いんだろう。

それはやっぱり自分で判断するしかないんだと思う。絶対安全と言い切れない行為は、誰も保証も責任も取ってはくれない。絶対安全な行為だから面白いかといえばそうでもない。他人のトレースを辿り、他人のステップを踏んで登っても満足感も達成感も得られない。危ない領域に足を突っ込んでいる事は自覚しなきゃいけないし、滑落したり遭難したりする事も他人事とは思っていない。僕は毎回家を出る前に、山岳保険の証券と会社の電話番号を机の上に出して出掛ける。誰かに助けてもらいたいからじゃなくて、なるべく迷惑を最小限に抑えたいからだ。

YouTubeで動画を見てると、世界にはバカがあふれてる。日本でやったら通報されるかバカ呼ばわりされて終わりみたいな事があふれてる。規律正しくて思慮深いというのは日本の美徳かもしれない。でも、趣味はムダでバカな事をやるから面白いんだと思う。バイク乗るのはバカ。自転車でダウンヒルするのもバカ。雪山登るなんて愚の骨頂。そうやって安全安心にどっぷり浸かって守ろうとしている物は何で、その先に何が得られるんだろう。

理解して欲しいとは思わない。独りで勝手にやるから。遭難はしたくない。でも結果が分かり切った行為もつまらない。そんな相反する事を思い悩みながら、次の目的地を考えてる。