シングル スマイル

目指すのはジャンガリアンな生き様

プライドと腰の重さと思い残した事

 

 

 

週末の朝6時。目覚ましを止めて布団を抜けだす。顔を洗いハミガキをしてシャツを着替える。秋の朝の冷えた空気の中、走り出す。

 

 先週末に友人と山に登って以来、ずっと考えていた。なんでこんなにも色んな思いに囚われるんだろう?って。便宜上「嫉妬」と書いたけど実際はもっと複雑な思いや考えが交錯して混沌とした感情だったんだけど、それを冷静に客観的に1つ1つ紐解いていくと、最終的に1つだけに絞られた。何てことはない。ただの「プライド」なんだ。

登山を始めた頃は、周りの人は自分と同様の初心者か、もしくは自分よりもレベルの高い人しか居ない。謙虚にならざるを得ない。それからしばらくしてある程度の経験を積むと、僕は自分が有る程度歩ける「体質」だって事に気付いた。マラソンが得意な人が居れば苦手な人も居る様に、本人の努力に関わらず向き不向きは有ると思う。日常的に何らかのトレーニングをしている訳でもなく、単に僕は体質的に長距離の負荷に耐えやすい身体の作りなだけなんだと思う。そんな体質に甘えて高い山に登ったり、険しい岩稜を歩いたり、不明瞭な道を分け入ったり、雪山に登ったりして、優越に浸って周囲の人を下に見ていたんだ。実際には僕がそうやって独りよがりな山行を繰り返している間に周囲の友人たちは新たな人脈を作って、それぞれ知識と経験を蓄積してきた。リアルな実体験を通じて。その差なのかなと思う。僕はGoogleで富士山山頂の画像を見て「登らなくても分かるしw」って言っている様なものだったんだ。

もう1つ根本的な事を忘れていた。僕は面倒くさがりなんだ。遠方の山に自分で計画して自分で出掛けて行くのが面倒くさい。例えば剱山、ジャンダルム、みたいに明確な目標が有れば良いけど、次はどっか良い所無いかな?って探して計画するのが面倒くさい。有る程度ハードな行程を組もうとすると、綿密な情報収集と緻密な計画を立てる必要が有る。それを自分1人でやらなきゃいけない。それもまた楽しいんだけど、教えてくれたりアドバイスをくれたりする人が居た方が楽に決まっている。

まずは自覚しよう。原因が分かれば対策も取り様がある。プライドを捨てる事。フットワークを軽くする事。とりあえず会社の友人に「どこの山が良かった?」って真剣に聞いている。今まではなかなか遠方の山なんか行けないし、って半分諦めていたけど、いつ行けるか分からないにしても実際の経験談は聞いておいた方が良い。道具類やその他の細々としたノウハウも聞いた。上とか下とかじゃない。僕たちは友人だ。むしろ今は僕が教えてもらう立場だ。僕が僕なりにソロで歩いてきた経験と知識もそれはそれでムダじゃない。それは惜しまず教えるし、一緒に歩く時には活用しよう。

 性格を変えるのは難しい。余程の極限状態にまで追い込まれなければ不可能だと思う。僕の面倒くさがりも改善される見込みは無い。だから、僕は「50歳で死ぬ」つもりで日々生きようって決めた。という記事を以前書いたはずなんだけど、探しても見つからない。つまり「今やらないとすぐに死んじゃうよ」って自分に精神的に発破を掛けて、今やりたい事で、今出来る事は、今やろう、というフットワークの軽さに繋げようという試み。ある日突然ポックリ逝ってしまっても、あんまり思い残す事が無い様に。

50歳まであと2年半しかない。真剣にそう思えば、プライドとか面倒くさいとか言っている場合じゃない。そんな足かせはすぐに捨ててしまおう。あと2年半で僕は何が出来る?何をすれば良い?思い残している事は何だ?

 

とりあえず走れ。もう熱中症になる時期じゃない。山だけじゃなく、何をいつやるしにてもスタートダッシュ出来る様に、走れ!走れ!って思ってたら胃が気持ち悪くて吐きそう・・・。50手前のおっさんが無理するもんじゃない(-"-)