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目指すのはジャンガリアンな生き様

虐殺器官 伊藤計劃

 

 

 

虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)

虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)

 

 9・11以降の、“テロとの戦い”は転機を迎えていた。先進諸国は徹底的な管理体制に移行してテロを一掃したが、後進諸国では内戦や大規模虐殺が急激に増加していた。米軍大尉クラヴィス・シェパードは、その混乱の陰に常に存在が囁かれる謎の男、ジョン・ポールを追ってチェコへと向かう…彼の目的とはいったいなにか?大量殺戮を引き起こす“虐殺の器官”とは?

★★★★☆

 

レビュー

 YouTubeでアニメ映画化されたワンシーンを見た時に、原作がある事を知った。殺戮が描かれているけれど脳科学的なシーンとか哲学的な思想だとか、そういう物が上手く融合されていて面白かった。映画はどうなんだろう。BLAM!といい、面白そうだなと思う映画はなかなか巷の話題に上がらなくて観損なってしまう。

 

 余談

ロボットとかスピーカーとか検索機能だとか、AI(人工知能)が話題になってきているんだけど、AIネタはとても面白い。石黒浩教授の話とか面白いし、小説やコミックも面白いんだけど、ふと思うんだよね。じゃあ、どこからが個人なんだろう?って。僕らは自分の身体が小さな細胞単位で出来ているのは知ってる。脳細胞も同じなんだけど、じゃあ何個脳細胞が有れば個人の意識になるんだろう。僕が今こうして考えているのは、自分なのか脳細胞なのか。同じ脳細胞なのに、他人と違うのはどうしてなだろう。AIがこのまま高性能化していった時に、どこに差異が有るんだろう。そういう一面も、先の小説に少し含まれている。

科学的な要素は当然なんだけど、そこには哲学的な要素も含まれてくるのかなと思う。あと、禅とか。そんな訳で座禅とかやってみたい。

 

 

singlesmile.hatenadiary.jp

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