父危篤の報せに病院へ急ぐ会社員、納期が迫ったITエンジニア、背後から痴漢の手が忍び寄る美人―それぞれの場所へ向かう人々を乗せた夜の満員電車が、事故で運転を見合わせる。この「運転停止」が彼らの人生にとって思いがけないターニングポイントになり、そして…あたたかな涙と希望が湧いてくる、感動のヒューマン・ミステリー。
★★★☆☆
レビュー
書店の文庫コーナーで見掛けて、面白そうだったので読んでみた。
電車が少しだけ関係する短編。冒頭は「結末ありき」な展開だったので少々物足りなさを感じたけれど、後半は結構上手く人情織り込んでくるなぁと思った。意図してかせずか、ジェンダー的な要素がかなり色濃い。
短編で読みやすいものの手放しで勧められるほどのインパクトは感じられなかったので評価は普通。