シングル スマイル

目指すのはジャンガリアンな生き様

フルバケのすすめ

 

 

 

今まで乗ってきた日産マーチを処分するにあたり、フルバケに交換していたシートを純正シートに戻した。

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数々の不便にも慣れて極当たり前に使っていたんだけど、純正シートに戻した途端に改めてバケットシートの恩恵を痛感した。最初は興味本位だったバケットシートだけど、マフラーとかサスペンションの交換よりも一番最初にやるべきモディファイなんじゃないかと思った。

 純正シートの何がダメって、そのホールド感(身体を振られない様にする為の固定感)もさることながら、ふわふわ過ぎて車の挙動を全部消してしまう事だ。まるでボヨンボヨンのバネの上に座っている様で、路面とかタイヤ、ハンドリングの情報が伝わってこない。マーチのコーナーリングの痛快さは、バケットシートが有ってこそだったんだと今更ながらに気が付いた。例えば高性能なサスペンションやタイヤを取り付けたとしても、その情報が伝わって来なければ性能を生かしきれない。

僕が使っていたのはFRP製のペラペラでカチカチのシートで、しかもフルバケットだからリクライニングもしない「レースでもやるんかい?」っていう様な融通の利かないシートだったんだけど、長時間運転してもお尻が痛くなったり腰が痛くなったりする事も無く、逆に純正シートよりも快適だった。むしろ極めてシンプルで最低限のクッションしか無いフルバケだからこそ、より感動的なフィールが得られたのかもしれない。唯一乗り降りが非常にしにくいというのが欠点だったけど、それさえクリヤ出来ればこれ程良いシートは無いんじゃないかと思える程良かった。ちなみに我慢すればフルバケでも寝る事は出来た。

だけど、それはあくまでもスポーツ走行を前提とした価値観であって、通勤や買い物、ドライブ程度ではほとんどメリットを見出せないかもしれない。そういう用途で、路面状況や車の挙動を逐一モニタする必要など無いから。今の車なら、運転が破綻しない様に車側がコントロールしてくれる。

それでも、フルバケットシートは良かった。本当に良かった。マフラーとかサスペンションとかはあんまり必要性を感じなかったけど、フルバケシートだけは有って良かった。車の運転が好きな人ならこの感動的なフィールを実感してみて欲しい。