ＦＯＲ ＹＯＵＲ ＬＯＶＥ

給料日。小遣いに余裕が有るわけではないけれど、僕は手に入れたばかりの小遣いで小説の続きを買い、ついでに書店の奥の音楽コーナーから「一番はじめに読む　ギター超入門」を１冊買った。
以前からアコースティックギターが欲しいと思っていた。今更、とは思うし、ちゃんと弾ける様になるのか甚だ疑問なんだけれど、これでも僕は中学／高校時代にはギター（エレキ）を少々かじった程度は経験がある。それを聞いてとある人は「似合わねー！」と悶絶して爆笑していたけれど、それ位の年頃はそういう物に興味を持つものだろ？　一応ハーモニクスでチューニングしたり、コードをかき鳴らす位は出来たけれど、高校の友人が「ギター弾けるんだって？一緒にコレやろう！」と手渡された譜面はラウドネスで、イントロからしてギターソロみたいなその譜面は、僕を絶望させるには充分だった。
それが何故今更ギターなのか？といえば、若かりし頃は派手な高見沢に目を奪われていのが、歳を取ると坂崎の渋みに惹かれるようなもので、じゃあ桜井の立場は？といえば独りでベース弾いてたって楽しくもなんともない訳で、だからなんだかアコースティックギターが弾いてみたくなった。いや、弾けたら良いな、と思った。