シングル スマイル

目指すのはジャンガリアンな生き様

地図

今直しているエンジンの事で聞きたい事があり、バイクのお師匠さんの所へ寄ると、「トライアルに乗りに行こう」と、やけに誘われた。凄く面白い道を見つけたという。
そんなに乗りたけりゃ1人で乗ればいいじゃないか。という訳にもいかず、トライアルの場合、1人では進むことが出来ない所とか、転倒で壊したり、バイクを落としたり、熊が出たり、とかく1人では危険な場合が多い。1人だと、もう少しで進めるんだけど・・・というギリギリの所でチャレンジする事が出来ず、引き返さなければならない。まぁ、熊はオッサンが2人居た所で敵う相手じゃないけど。
「オフロードバイクで林道を走るのはスポーツ。トライアルで山を走るのはアドベンチャーだ。」と、お師匠さんが言う。なるほど。分かる人には分かると思うけど、でも全く興味が無い人には想像がつかないと思うけど、ビギナーレベルのライダーがトライアルバイクで獣道を進むのは、ツーリングと呼べる様なものじゃない。押したり、引いたり、持ち上げたりしながら先の分からない険しい道を進むのは、正にアドベンチャー
自転車をこぎながら「あの山の向こうはどうなってるんだろう?」って考えていた子供の頃。原動機を手に入れた今なら、その先にあるものを確かめに行けるかもしれない。誰も見向きもしないバイクに興味を持ち、頭を突き合わせながら地図を食い入るように見ている僕らはあの頃と同じで、まるで子供みたいで何だかおかしかった。
30半ばと、50過ぎの子供。そんな僕らの冒険は、ほんの数km先にある。