カラフル

カラフル (文春文庫)

★★★★★
生前の罪により、輪廻のサイクルから外されたぼくの魂。だが天使業界の抽選にあたり、再挑戦のチャンスを得た。自殺を図った少年、真の体にホームステイし、自分の罪を思い出さなければならないのだ。真として過ごすうち、ぼくは人の欠点や美点が見えてくるようになるのだが・・・。（本書裏表紙より）
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レビュー
書店の児童書コーナーで見かけて気になり、図書館で単行本を借りて読みました。その後文庫で出たので買って再度読んでます。一度読んだのに改めて買うのは異例。それくらい良いです。大人になって再び読書を始めるきっかけとなった本。
児童書扱い（不倫とか援助交際とか出てくるけど）なので読みやすいです。自殺して死んだのに抽選に当たって復活とか、天使プラプラとか、ふざけた設定なのに全然違和感も無く、登場する人物もみな個性がきちんと書き分けられていて物語がが破綻しません。大人が読んでも面白い。
物事も人も、平凡で退屈な日常も、見る角度を少し変えるだけで違って見えるという事が凄く上手く書かれてます。

中学生が主人公の児童書なんて・・と言う人は、直木賞作品の「風に舞いあがるビニールシート」がお勧め。

風に舞いあがるビニールシート