シングル スマイル

目指すのはジャンガリアンな生き様

 はなうた日和/どきどきフェノメノン/初恋ダッシュ

はなうた日和 (集英社文庫)

はなうた日和 (集英社文庫)

★★★★☆
あらすじ
定年間近の平凡な会社員虹脇は、突然部下の美人OLから飲みに誘われる。手を握られながら「副社長を殴ってほしい」と頼まれて−(ハッピー・バースデイ) 売れないアイドルのミドリは、今日もオタク相手に撮影会。しかしその帰り、子連れの元カレと再開し・・・(五歳と十ヶ月) さえない日常の中にある、小さな幸せときらめきを描いた短編集。(本書裏表紙より)
レビュー
ドキドキハラハラも燃える様な情熱的な話も出てきませんが、温かくて、少し切なくて、なんとなく良かった。子供の話も有るけれど、全体的に主人公の年齢が高いというのも共感する部分が多い要因かも。確かに「はなうた」を歌う様な、どことなくのどかで温かで、少しだけ前向きな感じがします。特に「犬が笑う」「普通の名字」「意外な兄弟」が良かった。
★★★★☆
あらすじ
窪井佳那・二十四歳、大学院のドクターコースに在籍して研究に没頭中。趣味は起き抜けのシャンプーと「どきどき」の探求。悩みは飲酒時の記憶喪失とよくわからない自分の気持ち。後輩の爽やか青年・鷹野と人形オタクの水谷、ダンディな指導教官の相沢、謎の怪僧武蔵坊。佳那を一番どきどきせせるのは誰か?(本書裏表紙より)
レビュー
ミステリーやメカモノに強い著者のラブコメということで、面白いのか微妙で買うべきかかなり悩みました。内容的には面白かったです。単なる若い女の子を主人公とするのではなく、理系の大学院生ということでかなり偏屈で自意識過剰気味でプライドが高い、という性格にすることで面白くなってますが、なんだか性別は違えど若かりし頃の自分を見ている様でイタい。偏屈で自意識過剰なくせにモテるところがまたシャクに触るし。
最後はちょっとしたミステリー(?)も盛り込まれて面白いんですが、個性的な登場人物が単なる個性的で終わってしまってる面もあって、そこは少し残念なところ。買った後で図書館で単行本を見つけてしまったのも残念なところ。
初恋ダッシュ。―東京少女〈1〉 (リンダブックス)

初恋ダッシュ。―東京少女〈1〉 (リンダブックス)

★★★☆☆
あらすじ
徳島の島から東京の孝行に入学したリオは入学式早々、派手な女子高生ルックで注目をあびてしまう。雑誌の情報を鵜呑みにしたリオは東京の女子高生のファッションを勘違いしていたのだ。どうしても地方出身であることを隠したいリオは、偶然に秘密を知られた同級生・神田のいいなりに。リオが上京したのは初恋の男の子がむかし言ったひと言が原因だった。(本書裏表紙より)
レビュー
面白かった。ただ、小説というよりはコミックを読んでる様な感覚。その分気負わずに気軽に読めます。4人の作家が書く4つの短編ですが、当たりハズレが有るのは仕方が無いでしょうか。最後の作品は読むに耐えなかったけど、表題作は面白かった。