容疑者Ｘの献身

容疑者Xの献身 (文春文庫)

★★★★★
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あらすじ
天才数学者でありながら不遇な日々を送っていた高校教師の石神は、一人娘と暮らす隣人の靖子に密かな想いを寄せていた。彼女たちが前夫を殺害したことを知った彼は、二人を救うため完全犯罪を企てる。だが皮肉にも、石神のかつての親友である物理学者の湯川が、その謎に挑む事になる。（本書裏表紙より）
レビュー
ミステリーはあまり好みじゃないので読むつもりは無かったのですが、とある人の紹介文を読んで興味が湧きました。
ストーリーの進行としては、最後の最大のトリックが圧巻。衝撃的です。ミステリーに恋愛が絡むのですが、それが恋愛と呼べるかどうかも怪しいくらいの儚いもので、だけどラストは泣けました。よく「泣ける」と表現しますが、大抵はグッと来るだけとか、目頭が熱くなる程度だったりしますが、本当に涙が出ました。まさかミステリーで泣くとは思いませんでしたよ。
ミステリーとしても、恋愛モノとしても秀逸だと思います。完全にやられた１冊。恐らく映画ではあそこまで石神の心理状況を描写するのは無理じゃないかと思います。映画を見てからでも読んでみる価値は有るんじゃないでしょうか。