※コースタイムや状況、使用道具類等の情報は、今後の私的なデータベースとする物で一般的には信頼性に欠ける物です。参考にされる場合は充分注意して下さい。
2014年5月17日(土)晴れ
藤原岳(鈴鹿山系)に坂本谷から登る
坂本谷は崩落の為通行禁止になっています
06:30 坂本谷麓空き地 弱風
08:40 木和田尾ルート出合い 弱風 17℃
09:40 天狗岩 弱風 11℃
10:00 藤原山荘 弱風 10℃
10:10〜10:30 藤原岳山頂 微風 12℃
登り所要時間 3時間40分
10:45 藤原山荘 微風 21℃
11:30 分岐 弱風 15℃
11:45 白瀬(白船)峠 微風 13℃
12:00 坂本谷ルート出合い 微風 13℃
13:15 白瀬峠登山口 微風 17℃
13:40 坂本谷麓空き地 微風 25℃
駐車場発〜駐車場着 15.1km 7時間10分(休憩含む)
駐車場:標高179m 最高点:標高1171m 標高差992m
道中の飲料水 1.5L
着衣(上) 半袖シャツ 長袖シャツ ウインドブレーカー(未着用) 防水風防パーカ(未着用)
着衣(下) 化繊のズボン
靴 トレランシューズ
他 ヘルメット
何かと用事が有って、2ヶ月ほど間が空いてしまった。その間にすっかり新緑の季節。天気も良さそうだからがっつりハードに御嶽山にでも登ろうかと思ったんだけど、その前に梅雨に入る前に近場で登っておこうと思う。
前回の残雪の冠山が結構僕のギリギリのラインで、そういうギリギリを体験してしまうとトレッキングレベルの普通の登山道ではなかなか満足出来なくなってしまって、色々考えた末に坂本谷から藤原岳を目指す事にした。坂本谷は去年2回歩いているので大体の難易度とコースタイムは予想出来る。坂本谷から登り、木和田尾ルートで下山する。
アクセス
坂本谷ルート
岐阜方面からだと国道365号を南下。
国道306号(鞍掛峠)との交差点を過ぎて、山口の交差点を右折。
道なりに走ってすぐに右折。
遠くからでも巨大な堰堤が見えるから、それを目指して行く。
週末以外は工事していて立ち入れないかもしれない。
木和田尾ルート
岐阜方面からだと国道365号を南下。
国道306号(鞍掛峠)との交差点を過ぎて、すぐに右折。
簡易パーキング藤原(山口の信号)まで行ってしまうと行き過ぎ。
標識は何も無いけど、右折出来る路地はほとんど無いから間違える事は無いと思う。
100円の自販機を目印にした方が分かりやすいかもしれない。
林道を進むと登山口と登山ポストが有る。
今回のルート
山旅ロガーでGPSのログを取り、カシミールで表示させています。
地形図を作りたい場合は、カシミールから地図を印刷する手順をまとめたのでそちらを参照下さい。
坂本谷から登り、木和田尾ルートと合流。その後天狗岩経由で藤原岳へ登る。坂本谷を下るのは困難なので、木和田尾ルート(子向井山経由)で下山する。木和田尾ルート終盤でルートを外れた為ログはルートと合っていない。
天気予報では穏やかな晴天っぽかったんだけど、風が強い。朝方かかっていた雲は晴れてきた。工事車両が入るとマズいので、麓の堰堤から少し離れた道路脇の空き地に車を停める。周回するなら簡易パーキング藤原に停めた方が便利。
準備して早めに出発。6時半スタート。
麓の巨大な堰堤。まるで球場みたいだけど、これが大げさな物じゃないって事は後で良く分かる。
工事用の道路はここまで。ここからは谷を歩いていく。谷を歩いて右に掛けられたアルミ脚立から登るか、左の岩場に吊るされたロープを頼りに登るか。どちらから行っても結構ハード。
今回は右のアルミ脚立から登り、左に移動して堰堤脇のステップを使って登る。ロープが吊るされてるけど、コンクリートと擦れるから極力頼らない方が良い。鉄パイプ製の堰堤の向こうは岩で埋め尽くされてる。
最後の堰堤に向かう。最後の堰堤までは、脚立やロープが設置され、丁寧なマーキングが施されてる。
最後の堰堤を登りきった所。今にも崩落しそうな斜面。歩いている間もパラパラと小石が落ちてくる。ここまででもかなり危なっかしいい。最低限ヘルメットは被った方が良いと思う。
最後の堰堤を越えるとマーキングがパッタリ無くなる。一面膨大な量の岩。丁度2本の谷が合流する地点で、重機でえぐった様な深い谷が出来てる。ごろごろの石で崩れる斜面を横切って右の谷を進む。
岩場を登って進む。水は流れていない。土石流検知用のセンサケーブルが見える。
延々と岩登り。最初歩いた時は大丈夫かいな?って不安になったけど、延々と谷沿いを歩くから迷う心配は無い。途中3ヶ所谷が合流する地点が有るけど、坂本谷は全て右に進む。ソロだからセルフタイマーで撮影してるけど、独りで行ったり来たりするのはちょっとマヌケっぽい。
7〜8mほどの岩壁。手がかり足がかりが沢山あるから見た目ほど難しくない。
倒木の丸太橋はついつい渡りたくなるけど、スリッピーなので歩かない方が無難。
延々登ってると、3、4m程度の岩場は何とも思わなくなる。でも意外に低い岩場の方が足がかりが無くて難しかったり。
写真だと大きさが分からないからセルフタイマーで自分撮りしたらピンボケした。高さが分かるかなぁ。
随分登ってきて大きな岩壁は無くなったけど、倒木が邪魔で歩きにくい。
もう1度谷出合い。岩場から土に変わる。足場が崩れて岩場以上に歩きにくい。
歩きにくいので適当な所で谷から出て斜面を歩く。登山道出合いはもうすぐ。
8:40 2時間ほど歩いて坂本谷を抜けた。木和田尾ルートと合流。登山シーズンだけど周りに登山者の姿は見当たらない。
今回は藤原岳を目指すので、藤原岳の標識に従ってそのまま尾根を登る。登山者はほどほどに居ると思うんだけど、トレース(踏み跡)はあまり明瞭じゃない。
送電線鉄塔。良い眺め。風が強いけど視界は良好。伊吹山と霊仙が見える。視界が良いから霊仙の避難小屋が見える。
中電の倉庫。ぱっと見、高原の別荘みたいだけど中には入れない。
ルートがいくつか交錯してる。斜面を登っているルートと、トラバースしていくルート。僕はトラバースして行ったけど、本ルートは登っていくルートみたいだ。
トラバースするルートは藤原岳方面にショートカットするルートみたいで、一部不明瞭だった。藤原岳〜白瀬峠間の本ルートに入ると明瞭なトレースになる。急登も無くなりとても歩きやすい。
9:40 天狗岩着。スタートから3時間強、坂本谷を抜けてから1時間。快晴。御在所がはっきり見える。
天狗岩から藤原岳。これからあそこまで歩くよ。
藤原岳山頂付近は開放的で気持ち良い。傾斜もほとんど無く、お散歩気分。
藤原山荘着。登山者で賑わってる。向こうに見えるのが藤原岳山頂。
結構下って登り返す。でもさほど時間は掛からない。
10:10 藤原岳山頂。スタートから3時間40分。時間は早いけどお腹空いたから休憩。
去年縦走した尾根が続いてる。向こうに竜ヶ岳、御在所、雨乞岳が見える。良い眺め。
食事の後、藤原岳山頂から南に進んで南端まで歩いてみる。縦走した時にここへ上がってきたんだけど、見晴らしが良い。
引き返す。快晴で雪を被った御嶽山が良く見える。関西から来たという男性もしきりに感動してた。藤原岳は登山者で賑わってる。
藤原山荘、天狗岩をスルーして、白瀬峠方面へ。天狗岩を過ぎると登山者はほとんど見かけなくなるけど、トレースは思ったよりはっきりしている。静かな山歩き。開放的で斜度もキツくなく、公園の散歩みたい。
鉄塔に出た。向こうには奥の平と御池岳。右も左も開放的で素晴らしい眺め。
登山道分岐。木和田尾って書いてあるから、ここに登ってくるのが本ルートなのかも。歩いていないからここから下ってみようかと思ったんだけど、かなり余裕が有るから白瀬峠まで歩いてみる。
白瀬(白船)峠。下りだから速い。ソロの男性とすれ違う。登山者が少なくてとても静か。
白瀬峠から木和田尾ルートを下り、坂本谷との分岐。周回してきた。下りは坂本谷は使わない。
分岐は直進して、小向井山(647m地点)経由で下る。トレースは比較的明瞭でマーキングも多く迷いにくい。
はずなんだけど、鉄塔を過ぎた辺りでルート外れた。おかしいなぁ。以前歩いた時は見失う程不明瞭じゃなかったのに。
まぁ何とでも歩けるし。って思ってたけど、登山道以外をやたらめったら歩くのは危険かもしれない・・・(-""-;)
ここが本来下ってくる所。トレースは明瞭で歩きやすかったはず。
ルート
坂本谷
土石流で崩壊して現在は通行止め。最後の堰堤までは脚立やロープ、マーキング等が施されていて、歩く人は居るみたいだ。ただ、堰堤を越えるだけでもかなり危険を伴う。堰堤の先はマーキングは無い。当然ロープや鎖も無い。元々ルートとして整備されている訳じゃないから、歩ける所を歩くしかない。真新しい落石の跡や転落の危険性等から少なくともヘルメット位は被った方が良い。拳大の落石でも直撃すれば致命傷になりかねないし、岩登りで転落して怪我をする可能性も有るけど、谷間だから携帯の電波は入らない。特にソロの場合はワンミスで即遭難って事になりかねない。自分で歩いといて何だけど、お勧めはしない。
参考
2013年11月 坂本谷〜木和田尾周回
2013年12月 坂本谷から御池岳
木和田尾ルート〜藤原岳
一部不明瞭な所が有る。マーキングも乏しい個所が有る。藤原岳〜白瀬峠間は比較的明瞭で歩きやすい。登山者が少なく、開放的で静かな山歩きが出来る。
どうしてわざわざ危険な谷を歩くのか?といえば、登山以上クライミング未満な領域だから。積雪期の登山はいとも簡単に自分の限界に達してしまうから低山を歩くだけで半端無い充実感を味わえるんだけど、無雪期になると結構歩けてしまってなかなか自分のギリギリのラインが見えない。坂本谷を歩くのは丁度良かったんだ。それに、マーキングも鎖も無い所を延々登っていくから、どういうルートでどうやって登るかを一手一手自分で考えなければいけない、そもそもココを自分が行けるかどうか判断しなければいけないというのも、整備された登山道では体験出来ない感覚。ただ、3回目ともなると流石に最初の頃の様な緊張感も恐怖心も無くなってしまう。梅雨の時期に入るし、今後しばらくは歩くことは無いと思う。
歩いてはいけない所を歩くんだから、万一事故や災害に遭った場合は自業自得だと思う。ただ、本人は運が悪かったって思うだけかもしれないけど、家族や捜索隊はそうはいかない。自業自得だからって捜索しない訳にはいかないから。それが単なる登山なら行方不明者を探すだけで良いけど、崩落した土砂に埋もれたりするとそりゃもう大変な労力が必要になる。だから、少なくとも麓までは必ず自力で戻ってこなければいけない。もしくは、「3日探して見つからなければ捜索は打ち切って下さい」と直筆サイン入りで書置きしておくかだ。奥さん子供は僕の言動を理解してるだろうけど、自分の両親はそれでも探そうとするだろうから、やっぱり必ず帰らなきゃいけない。