シングル スマイル

目指すのはジャンガリアンな生き様

綿向山−雨乞岳−竜王山周回 イハイガ岳には気をつけなはれ










コースタイムや状況、使用道具類等の情報は、今後の私的なデータベースとする物で一般的には信頼性に欠ける物です。参考にされる場合は充分注意して下さい。


2014年5月24日(土)晴れ
鈴鹿山系 綿向山〜雨乞岳縦走 竜王山周回



06:30 御幸橋駐車場 無風 13℃
06:45 ヒミズ谷出合小屋 無風 11℃
07:50 水無山分岐 無風 12℃
08:05 水無山山頂 無風 13℃
08:10 水無山南峰 無風 13℃
08:55 綿向山山頂 無風 14℃
登り所要時間2時間25分
09:10 竜王山分岐 微風 13℃
09:40 イハイガ岳 無風 14℃
10:10 大峠 無風 15℃
11:10 清水頭 無風 18℃
11:45〜12:20 雨乞岳山頂 無風 15℃
所要時間5時間15分
13:35 大峠 微風 21℃
14:20 イハイガ岳 無風 20℃
14:50 竜王山分岐 微風 21℃
16:00 竜王山山頂 無風 19℃
16:20 竜王山登山口 無風 19℃
16:45 御幸橋駐車場 無風 23℃




駐車場発〜駐車場着 20.9km 10時間15分(休憩含む)
駐車場:標高366m 最高点:標高1237m 標高差871m
道中の飲料水 3.4L(お茶2.5L ジュース0.5L コーヒー0.4L)
着衣(上) 半袖シャツ 長袖シャツ ウインドブレーカー(未着用) 防水風防パーカ(未着用)
着衣(下) 化繊のズボン
靴 トレランシューズ





2週続けて山登りに行けた。今回は綿向山に登る。昨年雨乞岳に登った時、山頂で綿向山から縦走してきた登山者と会った。雨乞岳から南に見える綿向山は綺麗だった。登った事がないし、縦走してみたい。




アクセス
綿向山の登山口は滋賀県側(西)しか無い。岐阜方面から登ろうとすると、一度鈴鹿山脈を西に横断しなければいけない。
下道を使うなら、現在(H26.5.24)国道477号の武平トンネルが通行止めになっているらしいので、国道421号を使って滋賀県に入る。国道477(鈴鹿スカイライン)を御在所方面に進み、ブレーメの丘を過ぎた辺りで綿向山登山口の看板が有るので左折。駐車場までは案内が出ていて迷うことは無い。全て舗装路で普通車で問題なく走れる。
高速を使うなら、竜王ICもしくは八日市ICで下りて、国道477(鈴鹿スカイライン)を御在所方面に進む。






今回のルート
山旅ロガーでGPSのログを取り、カシミールで表示させています。
地形図を作りたい場合は、カシミールから地図を印刷する手順をまとめたのでそちらを参照下さい。
水無山経由で綿向山に登り、雨乞岳を目指す。帰りは竜王山を経由する周回ルートを取る。


行程が長いから早めに行動する。6時くらいに着いたけど、流石に朝早過ぎて車は無い。準備していると若いカップルの車が1台来た。かなり広い駐車場だけど路上駐車禁止の看板が目に付くから、日中はそこそこ登山者で賑わっているんじゃないかと思う。準備して6時半スタート。


駐車場脇の林道を登山口目指して進む。看板が出ているので迷わない。堰堤を越える。


15分ほど歩いてヒミズ谷出合小屋。ルートの分岐地点。表参道ルートを行くか、水無山経由で行くかしばし悩んで、せっかくだから水無山も登る事にする。


杉林を抜けると林道に出た。ひぃふぅ言いながら登ってガードレールが見えると幻滅する。林道を横切って登山道を進む。


お気軽ハイキングコースをイメージしていたら、結構きわどい。うっかり滑落しそうな所がちょくちょく現れる。意外に危なっかしいので下りでは使わない方が良いと思う。


1時間半ほど歩いて水無山との分岐。お気軽ハイキングコースのつもりでいたら結構時間食った。


しかもすぐに着くと思ったら水無山までの道中、結構登る。


水無山山頂は眺望良くない。綿向山を南から眺められるくらい。あまりに地味過ぎてうっかり写真撮るの忘れた。更に5分ほど進むと水無山南峰に出る。分岐から水無山まで15分、水無山から南峰まで5分程度だけど、感覚的にはもっと登ってる印象。そこまでして訪れるべきかどうか微妙。


水無山から見えた崩落地。ワイヤーか配管かと思ったら、作業用のモノレールのレールだった。


八合目で表参道と合流する。それ以降は今までと打って変わってとても歩きやすい。MTBやトレランはご遠慮下さいって書いてるって事は、自転車で下る人居るんだ(笑)。水無山経由のルートは歩きにくいから注意が必要。


振り返ると水無山、水無山南峰。結構登ってきた。


最後は階段。何で階段?って思ったら、山頂に奉ってあるんだ。だから表参道なのか。参道というだけあって整備されていてとても歩きやすい。


2時間半ほどで綿向山山頂。2時間有れば充分かと思ったら意外に時間くった。表参道を歩けばもっと早いかもしれない。東に雨乞岳が見える。遠い・・・。しかもかなり高低差が有る。右の尖った山は鎌ヶ岳。


綿向山から雨乞岳を目指す。竜王山分岐の手前に、ブナの珍変木。くぐると幸せになれるんだって。先を急ぐけどもちろんくぐるよ。「山ガールと沢山出会えますように(´人`)」。お祈りしたのに山ガールには全く出会わなかった。くぐる向きを間違えたのかもしれない。


竜王山分岐。直進すると雨乞岳。雨乞岳の縦走ルートは迷いやすいから熟練者しか歩くなって書いてある。ちょいとビビる。(´д`lll)


分岐を過ぎるととても開放的なルートになる。何だよサイコーじゃん(・∀・)


ちょー気持ち良いんだけど。ハイホー♪ハイホー♪(´∀`)


先に見えるポッコリした頂がイハイガ岳らしい。あそこを抜けていく。結構下る。


イハイガ岳山頂。ここまでは難無く歩ける。向こうに歩いて来た綿向山が見える。


ところがどっこい、ここからが想像を遥かに超える難易度。崩落地の裏側斜面をトラバースしていくんだけど、転げ落ちそうな程の急斜面に加えて非常に不明瞭。今までとうってかわって、あれ?ルートどこ?


もう、何がなんだか。


転げ落ちる様に大峠。余裕が無くて写真が無い。ちゃんと帰れるのか不安になる。


大峠から雨乞岳までは、200m毎に標識が立てられている。16ということは約3.2km。距離的には大した事ないんだけど、非常に歩きにくい。大峠からいきなりかなりの急斜面。心が折れそうになる。


急登を終えるとシャクナゲの藪。ザックにつけたストックが引っ掛かってとても歩きにくい。引っ掛かる度に地味に体力を消耗する。絶えずかがんで歩かなきゃいけなくて全然ペースが上げられない。


雨乞岳までの標識がなかなか進まない。随分苦労して歩いてようやく雨乞岳を望む所まできたけど、まだかなりの距離が有る。辿り付けないかも・・・(´□`。)


標識の5/16辺りから藪が開けて歩きやすくなった。やっとペースが上がる。この調子なら何とか行けるかも。


不意に視界が開けた。何だこれ!凄いじゃないか。ここが清水頭らしい。


鎌ヶ岳が近くに見える。


振り返って、歩きてきた綿向山と忌々しいイハイガ岳。開放的で素晴らしい(・∀・)


気持ちの良い清水頭を抜けて雨乞岳目指す。開放的過ぎてルートを外れ、獣道を歩いて変な方に行きかけた。本ルートは尾根伝いに前方に見える岩場を登っていく。


岩場を登り、深い笹薮を掻き分けて進むと、登山者が歩いてた。先行者かと思いきや、武平峠から雨乞岳に登ってきた登山者らしい。少し足を伸ばして清水頭を見に行ったそう。


深い笹薮。踏み跡はしっかりしているからルートに入ってしまえば迷いにくいものの、何かの拍子にルートを外れると踏み跡が見えないから復帰するのが難しくなる。


5時間歩いて雨乞岳着いた。疲れた(*´Д`)=з


雨乞岳から、東雨乞岳と御在所。東雨乞岳は登山者多い。今回はかなり時間が押したから東雨乞岳はパスする。


雨乞岳から鎌ヶ岳。見る方向によって全然違って見える。快晴で良い眺め。


雨乞岳から綿向山。こうして見ると遠いなぁ。
あそこまでまた引き返すのか・・・(´_`。)


山頂で食事休憩。まともな休憩を取るのは初めて。
鈴鹿の登山道網羅を目指す若者と少し話して、早々に帰路に着く。イハイガ岳を越えるまでは気が抜けない。
初めて雨乞岳に登った時、「これルートなの?」って思う様な深い笹薮を分け入って大峠方面に行く。
さようなら雨乞岳。


清水頭と綿向山。雨乞岳に登ったら、少し足を伸ばして見て見たい所。清水頭に向かう途中、トレールランナーの男性とすれ違う。今回縦走ルートで会ったのはこの男性のみだった。


清水頭独り占め。


清水頭から、イハイガ岳と綿向山。良い眺めなんだけどね・・・あのイハイガ岳のルートを思うとね・・・


サクサク歩いて、シャクナゲの藪を抜ける。ザックのストックを外すと歩きやすくなったけど、かがまないと歩けないのは変わらない。シャクナゲの絨毯を踏んで進む。


大峠を経て、イハイガ岳の崩落地。崩落地の裏側を進むんだけど、急斜面でルートが不明瞭。と、清水頭ですれ違ったトレランの男性がもう追いついてきた。何というハイペース。ここで一度追い抜かれたんだけど、ルートを間違えて引き返してきた。結局、丁度良いタイミングでトレランの男性が先行してくれたお陰でイハイガ岳を問題なくクリヤできた。


イハイガ岳を抜けると、トレランの男性は既に遥か先の綿向山に向かう斜面を登っていた。速い。「荷物が軽いからですよ」って言ってたけど、例え手ぶらでも僕にあのペースは無理だ。しかも飲料水は1Lしか持ってないと言う。僕は3L用意したのに。


綿向山に向かう開放的な斜面から雨乞岳を振り返る。かなり時間を食ったけど、ネックだったイハイガ岳もクリヤしたし一安心。あそこまで歩いてきたんだという達成感もひとしおなんだけど、このハードな行程を難無くこなしてしまうトレイルランナーは凄い。ただ圧倒的な身体能力が有るだけじゃなくて、冷静なルートファインディング能力を持ち合わせてる。


時間も押してるけど、折角だから竜王山を経由して下る。先に見える2本の鉄塔の先が竜王山。がっつり下る。


竜王山のルートは急斜面だから気をつけろとしきりに書いてあるけど、イハイガ岳があまりにも強烈過ぎてハイキングコースにしか思えない。


急斜面を下って、綿向山を振り返る。一気に結構下る。そして登り返す(´_`。)


でも登山道はとても明瞭で歩きやすい。ハイキングコース的。


多分、綿向山の表参道。小屋が見える。


1時間ちょっと下って竜王山山頂。眺望は南向きしか開けていない。
隙間からかろうじてイハイガ岳と雨乞岳が見えた。


竜王山から。


階段を下って、明るい林を抜けていく。ルートは明瞭で迷わない。


20分ほど下って登山口に出た。ここから林道を歩いて駐車場に戻る。


ようやく駐車場。地味に林道長い。
今日も良く歩きました(´_`。)





ルート
綿向山(水無山経由)

明瞭で迷いにくい。ルートは見失わないけど、幅が極端に狭い所、砂利の浮いた斜面、切れたった斜面のトラバースなど、予想よりも気を遣うケースが多々有った。その割りに、特筆するべき見所が少ない。疲れた足取りでは危なっかしいので、下りでは使わない方が良いと思う。
綿向山、竜王山のルートは整備されて明瞭で、ボーっとしていてもおしゃべりしながらでも多分迷うことは無いと思う。行程の確認用に山と高原地図だけ有れば充分と思えるレベル。


水無山
綿向山登山道の分岐から20分ほどの行程だけど、印象としては結構登る。その割りに眺望はあまり望めない。綿向山だけでは物足りないという人はどうぞ。


綿向山〜竜王
綿向山付近は急斜面。竜王山からだと急登になる。歩くなら下りに使った方が楽。多少のアップダウンを繰り返すものの、登山道は良く整備されて明瞭で迷う心配はかなり低い。
綿向山から周回する登山者は多そう。





綿向山〜イハイガ岳
とても開放的で気持ちの良い斜面を歩く。イブネを思い出した。イハイガ岳まで行かなくても、綿向山に登るついでに少し足を伸ばしてみると素晴らしい眺望が得られる。イハイガ岳までは比較的明瞭で歩きやすいものの、開放的な分視界が悪いと迷いやすいかもしれない。晴れた日にどうぞ。

イハイガ岳〜雨乞岳
イハイガ岳から大峠までは今回最大の難所だった。とても迷いやすい。大峠に向かう下りは適当に何とかなってしまうけど、大峠からイハイガ岳に登る場合ルートファインディングに悩まされる。ピストンするなら自前でマーキングテープを用意した方が良いかもしれない。
大峠までがっつり下ってがっつり登り返す。大峠からしばらくは急登と藪で非常に歩きにくい。なるべく身軽にするのと、ザックの引っ掛かりを無くす事で少しは快適に歩けるかもしれない。
清水頭は開放的で素晴らしい眺望。雨乞岳から清水頭を望む当たりまで足を伸ばすと良いかも。






当初思っていたよりもかなりハードな行程だった。綿向山から雨乞岳は厳しい高低差が有る。トレランの男性の話では、累計で1800m程有ったらしい。大峠までかなり下るからだ。その上かなり歩きにくい。距離以上に体力を消耗するし時間も要する。雨乞岳までなら余裕だろうと思ってたら、僕にはいっぱいいっぱいだった。縦走するなら余裕を持った計画を立てた方が良い。ただ、イハイガ岳付近以外はルートを見失う事は無かった。
ちなみに、大峠からツルベ谷を歩くルートは全く踏み跡が分からなかった。





綿向山の表参道はトレラン禁止と書かれていた。登山者を押しのけて走ったり、後ろからプレッシャーを掛けたりするという噂は聞くけど僕が出会ったランナーは穏やかで人当たりの良い感じの人で、マナーが悪くなければ別に走っても良いんじゃないかと思った。登山者だってマナーの悪い人は沢山居るだろうし、お互いに気持ち登れるなら良いんじゃないかなって。
MTBも禁止って書いてあったけど、あの登山道を自転車で下る人が居たんだろうか。そうすると上りは自転車を担いで登るんだろうか。登山道を自転車で下るのはどうかと思うものの、それはそれでちょっと面白そうだなって思ったりも。
トレランにしても自転車にしても、山登りにしたって、突き詰めていくと常識とか理解できる範疇から外れていくものなのかもしれない。
踏み跡やマーキングが頼りにならないっていうのは冬山で充分経験したはずなんだ。どんなルートでも、どんな状況でも、確実に歩けるだけのスキルが欲しいと思った。そうすると、今回のコースは大変だったものの得るべきものも多かったと思う。