シングル スマイル

目指すのはジャンガリアンな生き様

 藤原岳 木和田尾ルート〜県境尾根 往復










コースタイムや状況、使用道具類等の情報は、今後の私的なデータベースとする物で一般的には信頼性に欠ける物です。参考にされる場合は充分注意して下さい。




2015年1月11日(日)曇り
藤原岳鈴鹿山系)に登る 






07:10 白瀬峠登山口 無風 2℃
08:50 坂本谷/藤原岳/白瀬峠分岐 弱風 -2℃
10:20 天狗岩 弱風 -3℃
11:00 藤原山荘 弱風 -3℃
11:20 藤原岳山頂 やや強風 -3℃
登り所要時間 4時間10分
11:30 藤原山荘 やや強風 -3℃
11:55 天狗岩 弱風
12:50 坂本谷/藤原岳/白瀬峠分岐 無風
13:55 登山口 無風
14:00 白瀬峠登山口 微風 3℃







駐車場発〜駐車場着 13.3km 6時間50分(休憩含む)
駐車場:標高220m 最高点:標高1171m 標高差:951m 累積標高:1149m
道中の飲料水 0.4L(コーヒー0.4L)
着衣(上) 長袖ヒートシャツ ウインドブレーカー 防水防風パーカ マイクロフリース(未着用) ULダウン(未着用)
着衣(下) 化繊のズボン
靴 アルパインブーツ スノーシュー 冬用ゲイター アイゼン(未使用)





天気予報は曇りのち雪。雨雲レーダーを見る限りは回復しそう。北寄りは天気が悪そうだけど、南寄りはさほど崩れなさそう。前回、御池岳でこっぴどくやられた。今回は余裕の有る行程を計画しよう。霊仙の南西尾根も歩きたい。でも前回の木和田尾ルートを使って藤原岳を目指したら腹一杯歩けるんじゃない?などと本末転倒な事を考える。前回みたいに麓から積雪状態じゃないから、割と行けるんじゃない?





アクセス
岐阜方面からだと国道365号を南下。
国道306号(鞍掛峠)との交差点を過ぎて、すぐに右折。
簡易パーキング藤原(山口の信号)まで行ってしまうと行き過ぎ。
標識は何も無いけど、右折出来る路地はほとんど無いから間違える事は無いと思う。
100円の自販機を目印にした方が分かりやすいかもしれない。
林道を進むと登山口と登山ポストが有る。






今回のルート
山旅ロガーでGPSのログを取り、カシミールで表示させています。
地形図を作りたい場合は、カシミールから地図を印刷する手順をまとめたのでそちらを参照下さい。
林道を進んで白瀬峠登山口からスタート。冷川谷を進み、向井山(標高647m地点)方面との分岐までは夏ルートを忠実に辿る。そこから右手の尾根に取り付き鉄塔まで。坂本谷/白瀬峠分岐を直進し、県境尾根に出て天狗岩を経由して藤原岳へ。帰路は向井山を経由するルートを通っている。





登山口付近。男性登山者が1人。その後徒歩でソロの男性が1人。冬でも歩く人はそこそこ居るみたい。藤原岳を目指すったってイージーな行程じゃないから早めに支度して出発する。7時過ぎにスタート。





前回(1/2)に比べると雪は少ない。前日も麓付近は雨だったんだろう。夏と変わらないコンディションで歩けるけど、湿った土でスリッピー。雨も雪も降ってない、割と行動しやすい天気。でも風が有る。谷でも風が有るって事は上空はかなりの強風みたいでゴーゴー風の音が聞こえる。





前回間違えた沢から逸れる個所。ところが先行していた2人のソロの男性はそのまま沢を登っていってしまった。冬ってそういうルート? 僕は沢を逸れて夏ルートを辿る。





向井山(647m地点)との分岐まで来た。ここまでは順調だけど、沢を逸れてからトレースが全くない。思ったより歩かれていないのかな。でも前回悩みながら歩いたから、今回は問題なく歩いてきた。ここから右手(北より)の尾根に取り付き、尾根沿いに進むと鉄塔に出る。





鉄塔に出た。霊仙と伊吹山が見える。天気は悪くないけど風が強い。





東に養老山脈。





藤原岳方面。上空で風がごうごういってる。





坂本谷/藤原岳/白瀬峠分岐。ここでソロの男性二人に会った。2人とも御池へ行くそう。少し話を伺って、僕は藤原岳へ向かう為に直進。





霊仙よく見える。今日は霊仙の南西尾根でも良かったかも。でも霊仙は行程が長くないから、どうせならモフモフの深雪で歩きたいな。





白瀬峠方面。ソロの人無事に御池岳行けるかなぁ。





思ったより雪深い。でもラッセルって程じゃない。程ほどの斜度だから安物スノーシューでも何とかしのげるレベル。





鉄塔と送電線カチンコチン。樹氷じゃなくて鉄塔氷。すげー。





鉄塔から尾根に向かって登る。夏ルートは斜面をトラバースしていくけど、冬は直登りした方が良さそう。尾根は強風っぽい。風の音がゴーゴーいってる。写真では良い天気そうに見えるけど、雲が目まぐるしい速度で流れて、曇ったり日が差したりしてる。風を避けられる今のうちにレーズンパンかじって、防寒着の用意をしておく。





樹氷の林を抜けて登って来た。





県境尾根に出た。強風。向こうに御池岳方面が見える。ボタンブチかな。





今日は霊仙よく見える。良い天気そうに見えるけど、めっちゃ風強い。





藤原岳目指して尾根を進む。





樹氷綺麗。





綺麗なのは良いけど、なだらかな尾根と木々で見通しが悪く思ったよりもルート分かりにくい。軽く東寄りにカーブしながら尾根沿いに進むから変な方向へ行ってしまいそう。





樹氷を抜けたり、開放的な斜面を歩いたり。ゲレンデみたい。





誰も歩いてない。僕の足跡が続く。とても静かなスノーハイク。





樹氷を縫って進む。マーキングも乏しく、思ったより分かりにくい。一応尾根沿いだから大丈夫だとは思うけど、悪天候で視界が悪いとちょっと嫌だな。





3時間ほど歩いて天狗岩まで来た。誰も居ない。あんまり際まで行くと雪屁踏み抜いて落ちそう。





向こうに見えるのが藤原岳。うげ!結構遠いじゃん。まだ1時間くらい掛かりそう。





まぁ後は急斜面も無く開放的な尾根沿いに進むだけだし。っていうのが甘かった。天狗岩から藤原山荘までのルートが分かりにくい。GPSのログでもうろうろしているのが分かる。たまたま天狗岩に向かう登山者とすれ違ったから、トレースを利用させてもらう。





林を抜けた。見通しが良くなったからもう迷う心配は無い。もうすぐ山小屋。向こうに藤原岳





山小屋は混んでて使えない。この辺りは登山者が多い。団体も多い。レーズンパンかじって、そそくさと藤原岳山頂へ向かう。





4時間歩いて藤原岳山頂。御池岳方面はガスってる。





藤原岳山頂から南向き。向こうの白い山は竜ヶ岳かな。





風が強くてのんびりしてられない。そそくさと下る。





向こうに山小屋が見える。山小屋から山頂見ると遠くてかなり登る様に見えるからしんどそうだなぁって思ったけど、意外に結構呆気なく登れた。




曇りだしたからそそくさと帰る。不明瞭な所は天気が崩れる前にクリヤしておきたい。





県境尾根の鉄塔が見えた。あそこまで戻る。地味に登り返すんだよね。





鉄塔に向かう途中、年配の男女の登山者とすれ違った。僕と同じく木和田尾ルートで登って来たらしい。県境尾根も結構雪深くて体力消耗するよなぁ、大丈夫かなぁって思ってたら、向こうの斜面を登っていく姿が見えた。冬にこんな所を歩く人は僕が心配するまでもないんだけど、無事に藤原岳に着けると良いね。





鉄塔から下る。ここからはもうひたすら下りになるから体力的には楽。





帰りは向井山(647m地点)を経由するルートを歩いてみる。冷川谷を直進したソロの男性がどういうルートで歩いたのか分かるかもしれない、って思ったんだけど、分からなかった。こちらのルートは比較的歩きやすく、マーキングも多く(多過ぎ位)、よく踏まれている。ただ、地味な斜面が延々と続く。距離的には冷川谷を歩くのと大差なさそうだけど、心理的には長く感じる。





杉林の谷に出て下る。冷川谷とは違う谷。





登山口は、林道脇に出る。白瀬峠登山口からやや東(国道より)に下った辺り。標識は無いけどマーキングは沢山してある。





下ってきた。余裕を持った行程と言いながら結構歩いた。木和田尾ルートで藤原岳までという行程は、僕の体力的には丁度といった感じ。これ以上ハードなコンディションだったり、長くなると厳しい。



ルート
木和田尾ルート
冬に木和田尾ルートを歩く様な人は、ベテランな人ばかりだ。知識と体力が有って、ちゃんとした装備を整えている人達だ。体力に任せて勢いで登ろうとする僕とは違う。だから木和田尾を歩く人に僕が言える事は何も無いんだけど、これから登ろうとする人に初心者の視点からの感想を少し。



三重県側から御池岳、藤原岳に登れるルート。藤原岳へのメジャーなルート(大貝戸道)で登り、木和田尾で下って周回する人も居るみたい。長い距離も藤原岳からなら大半が下りになるから体力的には楽になる。ただ藤原岳から木和田尾ルートへ下るのは不明瞭な個所が多く、距離も長い為慣れた人以外は避けた方が無難。
登山口から向井山(647m地点)分岐までは、尾根沿いに歩くルートと冷川谷を辿るルートが有る。尾根沿い(向井山を経由する)はマーキングが多く、トレースも有って良く歩かれているみたいだった。でも地味な傾斜地が続くから、個人的には冷川谷を歩く方が良い。
県境尾根から天狗岩、藤原山荘まではマーキングも乏しく不明瞭。夏場ならトレースが見えるけど、積雪状態だと歩きやすい所を歩いていくしかない。特に藤原山荘〜天狗岩間は分かりにくい。藤原岳に登るついでに天狗岩まで行ってみようって思う人も居ると思うけど、藤原岳ほど歩かれていないから注意が必要。トレースが有っても風で消えてしまうから安心出来ない。
藤原岳は登山者も多く、見通しが良いから問題ない。登山者が多く、団体も多いから藤原山荘は使えないと思った方が良い。



感想
程ほどの距離と、思ったよりも積雪量が多くてスノーハイク満喫出来た。不明瞭な個所も多く、アドベンチャー的な気分も満喫。冬でも登山者が多い藤原岳に静かにマイペースで登れて良かった。
藤原岳と御池岳との分岐で出会ったソロの男性に、「どちらまで行かれるんですか?」と尋ねたら、「どっちも大変なんだけどねぇ」と言っていた。あぁ、この人は同じだ。大変な行程なのは分かって歩いてるんだ。だから「大変なんだけど」、と言いながらも全然嫌そうじゃない。大変なのが嫌な人は、はなからこんなルートは歩かないだろう。御池岳に向かうにしろ藤原岳に向かうにしろ、木和田尾ルートを歩く人には無言の共感というか連帯感というか確信犯的というか、何となくそういうものを感じる。普通の山登りとは少し違った、もう少し密度の濃い、「あんたも好きねぇ」っていう感じが。





今回も腹一杯歩けた。今度は何処を目指そう。