シングル スマイル

目指すのはジャンガリアンな生き様

 伊吹山 西尾根↑ 東尾根↓












※コースタイムや状況、使用道具類等の情報は、今後の私的なデータベースとする物で一般的には信頼性に欠ける物です。参考にされる場合は充分注意して下さい。




2015年2月7日(土)晴れ
伊吹山に登る 






06:55 駐車場 無風 -3℃
07:25 一合目 無風 -3℃
08:10 三合目 微風 -2℃
10:15 山頂 微風 5℃?
登り所要時間 3時間20分(休憩含む)
11:30 三合目 無風 3℃
12:20 駐車場 無風 8℃








駐車場発〜駐車場着 9.8km 5時間25分(休憩含む)
駐車場:標高258m 最高点:標高1377m 標高差:1119m 累積標高:1129m
道中の飲料水 0.2L(コーヒー0.2L)
着衣(上) 長袖ヒートシャツ ウインドブレーカー 防水防風パーカ(未着用) マイクロフリース(未着用)
着衣(下) 化繊のズボン
靴 アルパインブーツ 冬用ゲイター アイゼン スノーシュー(未使用)
他 ヘルメット ピッケル(未使用)





金曜日の夕方、登山許可が下されました。穏やかな好天に恵まれそうな週末、絶好の山日和になりそうな予感。ここ最近雪が降っていないから、ゼェハァ言いながら雪を掻き分ける様なハードな行程は難しく、じゃあ前回同様伊吹山に行くか。ただ普通に伊吹山登るだけじゃ物足りないので、ちょっと考えていた事をやってみる。




アクセス
岐阜方面からだと国道21号を西へ。伊吹山ドライブウェイ入口交差点で国道365号へ左折。少し進んだ3差路で国道365号から広域農道へ右折。伊吹山登山道の看板で右折。付近の駐車場は有料。前回同様安い駐車場を利用した。






今回のルート
山旅ロガーでGPSのログを取り、カシミールで表示させています。
地形図を作りたい場合は、カシミールから地図を印刷する手順をまとめたのでそちらを参照下さい。
通常ルートで他人のトレースを忠実に辿るだけじゃ余りにもイージー過ぎる。麓から眺めた伊吹山の尾根が気持ち良さそうだったから、あの尾根を歩きたい。前回の写真を参考に地形図と照らし合わせると、6合目の避難小屋辺りから尾根に向かえば歩けそうな感じがする。下りは前回と同じく通常のルートで下るつもりだったんだけど、東尾根から下れそうだったから東尾根を利用した。つまり、ループしている部分は時計回りに周回している。







序盤の林道が地味で辛い。前回よりは路面は乾き気味だけど、下る頃には緩んでる。





30分ほど歩いて1合目。わりと早めにスタートしたけど、朝から登っている登山者がちらほら。でも密集していないから自分のペースで歩ける。





3合目に向かう途中でガスった。視界が悪い。こんな状態ではルート取りに悩まされそう。斜面に取り付くまでに日が昇って晴れると良いけど。





3合目でアイゼンを付けて歩き出すと、ガスが晴れてきた。良かった。これで目指す尾根が見えそう。





5合目。快晴になった。もう山頂直下の急斜面を歩いている人が居る。登山者はそこそこ居るけど、さすがに西尾根に向かう人は見当たらない。どうやって歩くかしばし眺めて考える。尾根を歩きたいから、山小屋付近から左に逸れて左端の白い頂点を目指す。





6合目付近の避難小屋。この辺りまでは通常のルートを歩く。ここから左へ。





誰も歩いていない雪の斜面を進む。下から見るより結構しんどい。そして見た目よりも雪が硬い。蹴り込んで歩かないと、12本爪のアイゼンでも滑る。





綺麗な青空。白い尾根。オネラーにはたまらんな(´∀`)





右(東)を見ると、通常ルートを歩く登山者が見える。真ん中辺りの窪んだ所がルート。





振り返ると避難小屋。下から見るより斜面キツいんだけど(-""-;)





もう少しっぽいけど、なかなか進まない。





と言うのも、斜度がこれ位有るから(´_`。)





尾根に出た。開放的(・∀・) もちろん誰も居ない。誰も居ないと、お○っこしやすいよ(・∀・) 伊吹山ってルートがずっと見渡せちゃうのよね。みんなトイレどうしてるのかしら?





見上げると、これから進む尾根。イイネ(・∀・)





南を見ると、霊仙、御池岳、藤原岳鈴鹿の山並みが。





尾根に出てしまえば楽勝かと思ったらそうでもない。歩きにくい。そして見た目よりも斜面キツい。だけど開放的な尾根を独り占めなのです。オネラーにはたまらん(*´Д`)=з





僕の足跡だけが残るのです。誰も歩いていないのです。誰も歩いていないって事は、他人の踏み跡を利用する事が出来ず、自分で1歩1歩キックステップして登って行くのです。爪先に体重を掛けて歩くから、ふくらはぎがパンパンなのです。(´д`lll)





もうココまで登れば楽勝かと思ったら、ここが一番厄介だった。凍った雪でキックステップが効きにくい。アイゼンの爪先がかろうじて効いている状態。だからずっと爪先立ちで歩いている様なもの。踏み外したら滑落ね。





下の方に避難小屋が見える。まぁカッチンコッチンの雪じゃないから、滑落してもそのうち止まるだろうけど。





歩いてきた尾根。夏は歩けないから、歩くなら冬の時期だけだね。





琵琶湖一望なのです。気持ち良い尾根(・∀・)





北西には白い山並み。今日は穏やかな天気で良かったけど、尾根は風が強そう。





防風壁か何かの人工構造物が出てきた。その脇を進む。





山頂付近のほこらが見えた。山頂はもうすぐ。





3時間20分歩いて伊吹山山頂着。なかなか楽しかったよ。





伊吹北尾根と、向こうに能郷白山、白山の山並み。今日は絶景なのです。





南は鈴鹿の山並みが。霞んでいるけど御在所辺りまで見えた。朝起きてひょいと登れる環境って結構幸せなのかもね。





麓に向かって伊吹山ドライブウェイが続く。春には今度は自転車で。結構伊吹山三昧。
珍しく穏やかな日で、山頂でゆっくり休憩できた。





下りはどうしようかなぁ。って眺めていたら、東尾根で下れそう。何か煙突みたいな物が立ってる。見晴らしが良くて空を飛んでいるみたいだね。パラグライダー担いで登ったら楽しいかも。でもパラグライダーって結構金掛かるんだって(知人経験者談)。





向こうに見えるのが、登って来た尾根。なかなかの尾根っぷり。





で、こっちが下る東尾根。西に比べるとちょっと地味かな。ブッシュが有るし。でも意外に踏み跡が有る。歩いている人居るんだ。





いやぁ、尾根って良いよね。開放的で(・∀・) って喜んで歩いていたらアチコチで踏み抜く(-""-;)





喜んで尾根下っていくととんでもない方向へ下ってしまうから、通常ルートへ合流する為にブッシュへ。見た目ほど歩きにくくない。





避難小屋辺りに出てきた。





振り返ると大勢の登山者が。ルート全景が見えるから物凄く多く見える。





東尾根(右寄り)は、雪崩防止壁?の脇付近から下った方がムダが無かったかもしれない。でも尾根歩きたいよね。





伊吹山全景。左の尾根から右の尾根へぐるりと歩いた。結構大変かと思ったらそうでもない。これだけ混雑する伊吹山で、これだけ静かに歩ける方法が有ったなんて。





下ってきた。
森の友達Mックマさんに教えてもらった安い駐車場。前回は300円だったんだけど、200円に値下げされてた。安い、広い、アスファルト舗装で綺麗、トイレ有る、洗い場有る、と、文句の付け所が無い。混雑していないから、ドアをガバっと開けて準備したり片付けたり出来るから楽。伊吹山に何度も登っても良いかなって思えたのは、駐車場が安かったからという理由が大きい。特にソロだと割り勘に出来ないから安いに越したことは無い。丁度管理人のおじさんと会ったので話を聞くと、利用者が少ないから値下げしたとか。教えてもらった駐車場だし、公にするのもどうかなって思ったんだけど、僕のブログに書いた所であの広い駐車場が一杯になるとも思えないので、安い駐車場利用したい方はどうぞ。場所は麓の神社脇を抜け、登山口をスルーし、かつての伊吹山ゴンドラ乗り場付近に有る。登山口から少し上った所。すれ違い出来ない細い道なのと、道路脇に側溝が有るので多少運転には気を遣うけど、雪や凍ってなければ問題ない。






ルート
冬に必要な装備を一通り持っていれば、伊吹山の一般的なルートを歩く限りは問題無い。でも今回滑落して救助された人が居るらしい。山頂直下の急斜面は注意が必要だし、上から人や物が落ちてくる事も有り得るので出来る限りの装備は準備しておいた方が良い。ピッケルは大半の人が持っているけど、ヘルメットを所持している登山者がほとんど居ない。でも個人的にはあの場所には必要だと思う。
人が歩いていない所を歩くなら、それなりの装備が必要。前爪の有るしっかりしたアイゼン、キックステップ出来る硬い冬対応の靴、ピッケル、ヘルメットなど。それらは通常のルートを歩く上でも必要ではあるけど、通常のルートを外れて歩く場合は「必須」になる。天候が良ければスノーハイクを満喫出来るけど、伊吹山の天気は変わりやすい。視界が悪くなるとかなり難易度が上がると思うし、尾根は大抵風が強いと思うので対応した装備で。尾根に出るまでも、尾根に出てからもキックステップで歩いていかないといけなくて、指先が靴で擦れて痛くなった。トレースを歩くのとは掛かる負担が全然違うので、自分の足に合ってるしっかり履き慣らした靴を使わないと酷い目に遭う。




感想
前回、通常のルートで伊吹山に登って楽しかったんだけど、「楽しかった」以外に何も残らなかった。達成感とか充実感とかまるで無い。例えるなら、アスレチックとかアトラクションの様な。何でだろう?って考えてみたら、精神面で要求されるレベルがとても低いからだ。登山者がとても多い。人の後ろに付いて歩けば、何も考える必要が無い。人のステップを踏んで行けば、何もしなくても登れる。山頂直下の急斜面は緊張するものの、「あぁこりゃ滑落する!」というには程遠い。いつも歩いていた時に感じていた緊張感や不安感、焦燥感、そういうものを克服した先の安堵感や達成感、充実感、そういう感じは微塵も無かった。それはそれで良いんだと思う。何もいつもギリギリを感じたいと思っている人ばかりじゃないだろうし。でも、僕が求めているものってそういうものじゃない。
だから、今度登るなら自力で登りたいって思った。進むべきルートを自分で考えて、自分の足でステップを切りながら。麓から眺めた伊吹山の尾根は魅力的だった。どうせ登るなら最も楽で最も簡単なルートではなく、歩いて気持ちが良いルートにしよう。尾根歩きは楽しかった。延々とキックステップで登り続けるのはキツかったけど、それも良い経験になった。そういう事が気軽に体験出来るという意味では、伊吹山は良い山だと思う。



歩きたかった伊吹山の尾根歩いちゃったし、今度は何処に行こうか。一度どかっと雪が降らないかな。