シングル スマイル

目指すのはジャンガリアンな生き様

 白山 上小池から三ノ峰〜別山〜南龍ヶ馬場









※コースタイムや状況、使用道具類等の情報は、今後の私的なデータベースとする物で一般的には信頼性に欠ける物です。参考にされる場合は充分注意して下さい。





2015年8月1日(土)〜2日(日)快晴
上小池駐車場から三ノ峰〜別山〜南龍ヶ馬場テント場まで往復






1日
06:25 上小池駐車場
06:45 三ノ峰登山口
08:10 登山道分岐
10:25 三ノ峰避難小屋
10:45 三ノ峰山頂
登り所要時間 4時間20分
12:25 別山山頂
登り所要時間 6時間0分
14:55 南龍ヶ馬場

2日
05:40 南龍ヶ馬場
08:10〜08:45 別山山頂
10:05 三ノ峰
10:15 三ノ峰避難小屋
11:55 登山道分岐
12:50 三ノ峰登山口
13:10 上小池駐車場








駐車場発〜南龍ヶ馬場 11.9km 8時間30分(休憩含む)
駐車場:標高897m 最高点:標高2399m 標高差:1502m 累積標高:m
道中の飲料水 3.5L(お茶2.5L 水0.5L ジュース0.5L)
着衣(上) 長袖シャツ マイクロフリース(就寝時) ウインドブレーカー(就寝時) ULダウン(未着用)
着衣(下) 化繊のズボン
靴 トレッキングシューズ



南龍ヶ馬場〜駐車場 11.9km 8時間30分(休憩含む)
駐車場:標高2078m 最高点:標高2399m  累積標高:m
道中の飲料水 3.5L(水3.5L)
着衣(上) 長袖シャツ
着衣(下) 化繊のズボン
靴 トレッキングシューズ





週末は子供の用事等が有ったから出掛ける予定はしていなかったんだけど、金曜の夜になって奥さんから「山行っても良いよ」って言われた。そんな急な予定でも大丈夫な様に、予め何処に行くか考えておいたんだけど、「どうする?」って聞かれる。え?どうするって?って間抜けなハテナ顔をしていると、別に日曜日も居なくて良いと。急に泊まりは考えてなかった。訳でもなくて、テン泊で歩くなら何処を歩こう?ってのはある程度考えていた。北アルプスを歩きたいけど、白山も良さそう。南から白山に向かって北へ縦走する。室堂の手前の南龍ヶ馬場のテン場で一泊し、翌朝荷物を置いて早朝に白山(御前峰)に登り、同じルートで引き返す。という計画を立ててみた。





アクセス
岐阜方面からだと国道156号を北上し、郡上八幡を抜けて白鳥で国道158号へ。九頭竜湖を抜けて勝原の辺りで県道173号へ。林道を道なりに20kmほど走ると上小池駐車場が有る。林道は比較的走りやすく普通乗用車で充分通れるけど道中にカーブミラーがほとんど無い為対向車には注意が必要。駐車場は整備されていて広い。トイレ有り。






今回のルート
山旅ロガーでGPSのログを取り、カシミールで表示させています。
地形図を作りたい場合は、カシミールから地図を印刷する手順をまとめたのでそちらを参照下さい。
どうせ泊まるならら日帰りでは歩けない行程を歩きたい。白山は南龍ヶ馬場しかテン場が無いから、そこを目的地をすると三ノ峰辺りから歩き出せば丁度良いんじゃないかな。って安易に考えていたんだけど・・・










予定外のテン泊に準備が遅れて仮眠取る時間が無かった。林道は走りやすく、駐車場は綺麗で広い。トイレも有る。こんな山奥なのに良い環境。






駐車場から少し下ると林道に出る。あれ?標識を見ると分岐が有る。良く見ると「刈込池」の標識で三ノ峰じゃない。三ノ峰登山口は林道沿いに進む。






20分ほど歩いて登山口。車も多かったし登山者も見かけたけど、会ったのはソロの男性だけ。ここから階段をゼェハァ言いながら登る(*´Д`)=з






ルートは明瞭で歩きやすい。んだけど、地味な景観と地味な傾斜でじわじわと体力が失われていく。そんな汗だくの僕を、ソロのお姉さんがバビューンと抜かして行く。スタートが早いせいか、登山者見かけない。






登山口から1時間半ほどでようやく分岐。尾根に出た。やっと眺望が得られる。






いやー開放的で良いね。って思ったのもつかの間、・・・もしかして三ノ峰ってアレじゃね?とてつもなく遠くて、えげつなく高いんだけど?尾根に出たら涼しいかと思ったら、延々と暑い。まさかこんなに暑くなるとは思ってなかった。






先行していた登山者が見えた。これ登るんかいな!?って思う様な急な尾根道だけど、見た目の印象ほど急登じゃなかった。日帰りなら凄く楽しめそうなんだけど、いかんせんテン泊装備が重くてすげー辛い(>_<)






向こうに見えるのが別山かしら?気のせいかな、もの凄く遠く見えるんだけど?あれ、まだ経由地なんだけど?






三ノ峰に向かって登る。三ノ峰だとばかり思っていた正面のピークは実は三ノ峰じゃなくて、本当は向かって左のピーク。正面には避難小屋が有る。






ちょうちょ飛んでる。日帰りなら荒島岳に登ろうかと思ってたんだけどね。8月は暑いから登山者居なくて、蝶が飛んでるってMックマさんが言ってたから。






ピーク手前の急登に入る。振り返ると歩いてきた尾根。南龍ヶ馬場を目指している4人ほどのパーティを見かけて、同じルートを歩く人が居るんだと安心したものの遅れだしてる。途中でテーピングしてたから、不調の人が出たのかもしれない。三ノ峰は単なる経由地としか考えてなかったけど、想像していたよりもかなりキツい。






二ノ峰、一ノ峰を経由して、いとしろまで登山道が続く。






スタートから4時間で三ノ峰避難小屋。ここ三ノ峰ちゃうんかい!っていうのはさて置き、3時間位で登れるだろうって甘く見ていた。えげつない高低差で著しく体力を消耗する。






避難小屋から三ノ峰まではすぐ。あははは・・良い眺めだね。もしかして別山ってアレかな!? ここから3時間くらい掛かるんじゃなかろうか・・・。繰り返すけど、別山は経由地。目的地じゃない。






三ノ峰からがっつり下って






ニッコウキスゲ綺麗ね






チングルマらしいチングルマ






などと頭お花畑状態でがっつり登り返す。先っちょだけ見えるのが別山。相当登る。この先どうなるんだろ? 下って来たソロの女性に「南龍ヶ馬場まではどれ位ですか?」って尋ねると、「え!?南龍ヶ馬場!?今から!?」って2、3度時計を見直しながら言われ、多分4時間位は掛かるんじゃないか、この先の別山平でテント張ったらどうだ?って言われてちょいとビビる。もう1人ソロの女性が下ってきて「白山までですか?良いですねぇ。私も行きたいんですけどねぇ。」って言うものだから、「そうですねぇ。白山まで容易いのかしら?」って鼻の下伸ばしそうになったんだけど、あれ?このお姉さん序盤でブチ抜いて行った人だよ。人によって全然解釈が違うよ。






別山平。確かに平ら。






別山平から白山(御前峰)。遠い・・・






すれ違った3人組(親子?)に、別山平から山頂まで15分位ですから!って言われたんだけど、おい、こら、15分てもんじゃねーよヽ(`Д´)ノ






別山平から急登。振り返ると、あれ?別山平に池が有ったんだ。確かに地図にも載ってる。






スタートから6時間で別山。別山は絶景で登山者で賑わってる。






別山から三方崩山と白水湖。平瀬道は通れないんだよね。






別山から白山方面。南龍ヶ馬場は全く見えないけど、多分この先はえげつないアップダウンは無いんじゃないかな。でもどの程度の行程なのか見当がつかない。登山者多いけど、テン泊っぽい人も見掛けない。






開放的で気持ちの良い稜線が続く。んだけど、あまりの暑さでヤバい。ここまで暑くなるとは思わなくて飲料水がヤバい。もう全然気持ちよくない。






チブリ尾根との分岐。登山者が多かったのは、チブリ尾根を歩く人なんだ。標識によると南龍ヶ馬場まで4kmほど、地形図ではピークを3つほど越えて行くだけだから余裕だろう。






下のほうに雪渓が残ってる。雪渓にはトレースっぽい物が見えたけど、あそこ歩けるんだろうか。それともただの汚れだろうか。






開放的で良いね。






3つピーク越えるだけだしね。






もう3つ越えたけどね。






何処まで行くんだよ!南龍ヶ馬場何処だよ!がっつりと下ってるよ!って思ってたら、夫婦ぽい登山者とすれ違う。「南龍ヶ馬場はあとどれ位ですか?」って尋ねると、このガレ場を下って登り返した先のピークまで行くと見えるよって教えてくれた。






よーし、あともう一踏ん張りだよ!藪が邪魔だけどなんのその。






やった!南龍ヶ馬場が見えた!つーか、ここからまだ4km有るんじゃなかろうかと思うくらい遠いんだけど。






しかも沢を渡るから、がっつり下るんだけど。あぁ助かった!って沢の水をガブ飲みした後で気付いたんだけど、位置的にこの沢ってテン場の水場の排水も入るんじゃなかろうか・・・(-""-;)






沢から登り返して湿地帯の木道を進む。






湿地の向こうに白山の登山道。登山者多いんだろうな。






やっとテン場着いた。テントでにぎやか。






適当な所に荷物を置いて、テン場の料金を払いに行く。受付何処だろう?って思ったらテン場から500mほど離れた小屋だった。テン場料金はなんと300円。テン場って千円、少なくとも500円くらいは掛かるだろうと思ってたのに。水も豊富だしトイレ有るし、人気な訳だよ。惜しむらくは炭酸のジュースが売ってないって事位かな。テン場の売店もビールとチューハイしか置いて無い。お前らどんだけ酒好きなんだよヽ(`Д´)ノ






マイテント張りました。お隣さんがステラリッジ2型っぽかったんだけど、僕のクロノスドーム2型の方がデカい。コロノスドーム2型ってステラリッジ3型相当かもしれない。ソロではちょっとデカ過ぎる。荷物ぶちまけたまま寝られるのは楽だけど。






南龍ヶ馬場のテン場。いろんなテントが張って有る。三角のテントとか、コールマンとか、ツェルトとか。クロノスドームも2つほど見かけた。この程度のテン場なら何でも有りだね。






テン場の朝。疲れて17時位に寝てしまった。こんな時間に寝たら夜寝れなくなっちゃうなって思いつつ朝まで寝てたんだけど、バンガロー泊の登山者がやたらと煩かった。18時位の到着は僕が早く寝過ぎだから良いんだけど、早朝3時からバッタンバッタンするわ、オバハン大声で話すわ、いや登山者の朝は早いのは分かるけど、3時から大声はどうなのよ?オバハンってボリューム無いの?うっかりバンガローのまん前にテント張ってしまった登山者が憐れ。






4時起床では早いかなと思ったけど、周りはもうバタバタしてるからもぞもぞと起きて支度する。本当は白山(御前峰)登る予定だったけど、室堂までの高低差を見てやめた。早朝に荷物を置いて往復すれば行けない事は無いと思うけど、後の時間と体力の余裕が無くなる。頂を踏めないのが残念なのではなく、室堂の白山神社でお土産のお守りを買えなかった事と、自分の土産のどんぐりストラップが買えなかった事が心残り。






南龍ヶ馬場から沢へ下り、別山に向かって登り返す。結構登り返す。岩ゴロで歩きにくい。先行する登山者が見えた。別山に向かう人も居るんだ。






登り返して、宿泊地の南龍ヶ馬場と白山全貌。白山って良い山だったんだな。いつも白瀬道から歩いていたから、南側から全貌を見た事が無かった。ここから見る白山は雄大で素晴しい。先行者の追い付いたのでパスさせてもらう。ほぼ手ぶらのパーティは南龍ヶ馬場に荷物でデポして別山に向かうみたい。






別山方面。先に見えるピークは別山ではなくて、チブリ尾根のピーク御舎利山。






別山〜南龍ヶ馬場の稜線は池が点在してる。良い雰囲気。






池が多いせいか、この辺りはトンボが沢山飛んでる。赤トンボみたいな小さなトンボ。






南龍ヶ馬場から別山に向かうと登り傾向になるから心配したけど、傾斜は緩くて荷物を背負っていても苦にならなかった。とても開放的な稜線を満喫。






目前に見えるのは別山ではなく、御舎利山。登山道はトラバースしていくんだけど、大して登らないからついでに寄ってみよう。






御舎利山から、歩いてきた稜線と白山。






御舎利山からチブリ尾根。下の方に避難小屋が見える。昨日の感じでは登山者は多そう。






南龍ヶ馬場から2時間半で別山。沢山寝て体力が回復したのと、飲料水の心配が無いから短く感じた。あまりにも白山が綺麗なので写真撮ってもらったけど、小汚いおじさんでごめんなさい。






別山から三ノ峰。良い稜線が続く。散々苦労した稜線も帰りは下りだしな(-""-;)






痩せ尾根を下る。時間も体力も余裕が有ると楽しい。






別山平。朝だから登山者はほとんど見かけなかったけど、この辺りから沢山すれ違う様になった。4人組のおばちゃん山ガールとすれ違う。これから室堂まで行くって言う。マジかて!?何処から歩いてるのか知らないけど、これから室堂(南龍ヶ馬場のまだ先)って。その後から来た二人組みも室堂目指すって言ってた。何だこいつらは(-""-;)






気持ちの良いルート。帰りは下りだから快適。登山者と沢山すれ違うけど大抵は日帰り登山者。






三ノ峰に向かって登り返す。大した登りじゃないけど一部ザレた斜面が有って気を遣う。






登り返して、歩いてきた別山を。良い山でした。






三ノ峰の避難小屋まで戻ってきた。スタートから4時間半位。時間も体力もかなり余裕が有るから、これなら朝に御前峰まで登ってこれたんじゃないかって思ったんだけど。






避難小屋からは延々と下りなのよね。相当下る。やっぱり御前峰はキャンセルして正解だった。






急登の途中から、下る尾根。良い登山道






急斜面に花が咲き乱れてる。花は興味ないけど、咲いていればやっぱり綺麗。






急登を下って、一旦平坦路。見晴らしが良い。






荒島岳ってどれだろう。






延々と開放的な尾根を下っていく。






こうして振り返ると、えげつない高低差が有るのが分かる。相当しんどいルート。






バテバテのソロの男性と、一眼レフ抱えた山ガールとすれ違う。「まだ山頂まで結構有りますか?」って聞かれたので、「結構有ります。結構登ります。」って正直に答えておいた。このコースは無理しても歩ききれない。先に見える岩場の上に見晴台が有るって教えておいた。本当はそこから先が面白いんだけど、暑さと急登でダウンしそう。






尾根にベンチが有る。ここが六本杉?






分岐まで下りてきた。ここから尾根を外れて地味に下る。風が無くて暑い。飲料水がみるみる減る。






地味だけど明瞭で歩きやすい登山道。でも長い。膝に違和感感じる。そろそろ限界っぽい。御前峰登らなくて良かった。





やっと登山口まで下りてきた。もうウンザリだよ。登山口には綺麗なルート図が設置してあった。登山口から三ノ峰までのコースタイムは4時間10分となってる。三ノ峰から別山まで2時間。ほぼコースタイム通りで歩いている事になる。






駐車場まで戻ってきた。むっちゃ暑い。道中、高山なのに何でこんなに暑いんだろう?って思ってたら下界は酷暑だったんだ。うんざりする暑さの中帰宅。










ルート
上小池駐車場〜三ノ峰
駐車場から登山口まで林道を20分位。登山口から三ノ峰までのコースタイムは4時間10分。駐車場は広くて綺麗。トイレ有り。登山道は明瞭で歩きやすい。六本杉辺りで尾根に出て、その後尾根伝いに登る。終盤は急登になる。尾根から見える三ノ峰はかなり高くて、急激に標高を稼ぐかなりハードなルート。でも道中の眺望は素晴らしく、今の時期は花が沢山咲いていて、魅力的な山だと思う。登山道に入ると水場は無い。



三ノ峰〜別山
三ノ峰から眺める別山は途方もなく遠く見える。コースタイムは2時間。一旦下って、かなり登り返す。開放的な稜線を歩き、眺望も素晴らしいんだけど、三ノ峰経由で登ると既に相当歩いてきているから体力のない人では余裕が無いかもしれない。山頂からの眺めは絶景。白山の雄大な山容が眺められる。素晴らしい。日帰りで別山まで行くなら健脚向き。別山だけならチブリ尾根からも登れる。登山道に水場は無い。



別山〜南龍ヶ馬場
別山から向かうと下り傾向になる。開放的な稜線を延々と歩く気持ちのいいルート。多少アップダンが有るものの、さほど困難なルートじゃなかった。南龍ヶ馬場から別山に向かう場合は登り傾向になるものの、序盤の登り以降は急激な登りは無いので気持ちのいい稜線歩きが出来る。道中は終始眺望が良く、池が点在していたりして良かった。南龍ヶ馬場に荷物をデポして手ぶらで別山まで歩いている人も多い。道中に水場は無いので注意。



南龍ヶ馬場テント場
広くてテントが張りやすい路面で、利用料は300円と格安。水が豊富でトイレも有り、売店ではお菓子類にアルコールも販売しているなど、キャンプ場感覚。人気のテン場というのも頷ける。ただ、個人的には少し賑やか過ぎる印象。山登りのテン場なら、もっと小じんまりとして静かな方が良いと思うのはきっと僕がソロだからで、楽しそうなカップルやグループに混じって独りで居るといたたまれないから。まぁいきなり初回に玄人全開のテン場も何だし、初心者には利用しやすい所だった。1つ失敗したのは、虫除けを持っていなかった事。高所のテン場だから蚊は居ないと思ってたら結構居て食事の時とか大変だった。






感想
テン泊するなら何処を歩こう?っていうのはずっと考えていた事で、でも何故テン泊しなきゃいけないんだろう?とも考えてた。それは、のんびりと山を満喫する為? 日帰りでは行けない所まで行く為? 山登りを語るならテン泊しなきゃいけないから? そうそう週末を潰せない僕は、やっぱり日帰りでは行けない場所を歩きたいと思った。だから日帰りでこなせる行程では意味が無いし、テン泊の為のテン泊も意味が無い。他人より速く歩くとか、他人より沢山歩くとかも関係無いし、賞賛の言葉が欲しい訳でも無いし、イイネや拍手が欲しい訳でも無い。僕が望むものは自分の限界(身体的or精神的)を感じる事と、何かを得る事、それは感動的な眺望でも良いし手ごわい岩場でも良いし、何か凄い人とか変わった人でも良いし、何でも良い。僕にとっては人気の山のピークを踏むという事は優先順位は低い。要はどれだけ自分が満足して充実出来るかが問題。道具は揃えて練習もしたしいつでも行ける準備は出来ているんだから、行ける機会が有ったら行けば良い程度に考えていたんだけど、思いがけず機会が出来た。
北アルプスにしなかったのは、状況が全く分からない所でハードな行程を組むのは難しいから。白山は何度か歩いているから新鮮味は無いけど、その分先の予想は立てやすい。でも事前に全て緻密に状況を知ってしまったら、それはもう他人の情報を辿るだけの行為になってしまう。だから必要以上には調べなかった。そんな理由から、白山の南龍ヶ馬場を目指す事にした。
実際に歩いてみると予想を遥かに超える過酷さで、僕の体力ではこの行程が一杯一杯だった。予想外の暑さで飲料水不足に悩まされた事が大きな要因ではあるけど、終盤に足元が不安定な登山道でふらついていたから、これが自分の体力的な限界なんだと思う。余裕が無い状況では、いくら景色が良くても楽しめない。帰路は御前峰を諦めた事で体力も飲料水も余裕が有ったから、快晴の稜線を満喫出来た。改めて白山は良い山だと思った。1つだけ残念なのは、この雄大な景色を独りでしか眺められない事で、感動を分かち合ったり感想を語り合う仲間が居ないのは凄くもったいない気がした。
前回体力が尽きる前に膝がダメになる事を痛感した事で自制出来たのは良かった。前回の件が無ければ勢いで御前峰まで登ってしまって、帰りに膝を痛めていたんじゃないかと思う。今回テン泊装備を背負ってどの程度歩けるのかを実感出来たのも良かった。年に何度もは行けないだろうけど、次に生かしたい。
何かと用事が有るのに週末を丸々空けさせてくれた家族には感謝したい。






余談

僕は日焼けするととても疲れるので暑くても長袖シャツを着るんだけど、シャツと手袋の隙間を日焼けしてる。これで半袖だったら相当酷い目に遭ってたんじゃないかと思う。2日間快晴でよかったんだけど、日焼け対策しないととんでもない目に遭う。



森の友達Mックマさんが、行動食にシリアル(フルーツグラノーラ)が良いと教えてくれて、二日目の食事が面倒だったのでシリアルにした。日持ちがするし軽量コンパクトだし、意外に美味しいし、食事コレで良いんじゃね?って思った。ちなみに初日の夕食にアルファ米を食べたけど、一応白米の味はするけど美味しいって言う程のものではなかった。余裕が有れば米炊きたい。




山に向かう国道とか、登山道までの林道って大抵が曲がりくねったワインディングロードなんだけど、大抵の車はゆっくり走っていて詰まる。そんな道で、程良いスピードで軽快に走る車に稀に出会う事が有る。ストレスの無い速度で走れると、凄く楽しいんだよね。こんな時はこの車(日産マーチ)で本当に良かったって思う。軽自動車よりも小狭いけど。




後からデータを見ると、距離は24km、累積標高は2200mほどで、これってデータだけ見ると日帰りで歩ける行程なんじゃないの?って思ってしまった。あの苦労は一体何だったんだろう。データが全てじゃないし、事前に知っておかなくて良かったとも思うけど。