- 作者: 伊坂幸太郎
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2015/02/18
- メディア: 単行本
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★★☆☆☆
レビュー
書店で見かけて面白そうな内容だったので図書館で借りて読んだ。人気作家の新しい小説って事で、読もうと思ってから随分と経ってしまった。
誠実で弱い人々を悪から助け出してくれる痛快なストーリーかと思ったら、結構えげつない。この手のストーリー展開は苦手だ。例えるならB級アクション映画の様で、オチの為に無意味な残虐性を繰り返し描き出す。そこに意味は無い。残虐にしなければオチが付かないからだ。とてもじゃないが感情移入なんて出来ない。理不尽な暴力は現実の社会でも目にするものだし、誠実で実直な事が必ずしも賞賛されるべきものでもなく多様性が有るから良いのであって、でも多様性が有るとしたなら残虐に一辺倒にはならないはずで、それでもあえて平穏をを踏みにじる事で感情を逆なでして物語を成立させなければならないのだとしたら、そこまでして読みたくないと思った。
エンターテミメントという意味ではそういうのも良いかもしれないけど、どうせエンターテイメントとして読むならもっと爽快な物語を読みたい。
ついでに、近未来の仮想世界を描くと言う点では図書館戦争を彷彿させるけど、あれ(前作の映画の方)も僕にはあんまりだった。知的好奇心の大切さとか本を読む事の大切さとか、そういう事を言いたいのだろうし、もしかしたら憲法9条も絡んでいるのかもしれないけど、図書館で銃火器を使う意味が分からない。知的好奇心を描きたいのではなくドンパチが描きたいだけなんじゃないのか?って思えて、それはエンターテイメントとしか思えなくてとても感情移入出来なかった。書籍とバトルという事ならもっとサイバネティックな世界で描いてくれたら面白いんだけど。
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2013/11/13
- メディア: DVD
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