シングル スマイル

目指すのはジャンガリアンな生き様

 焼岳 新中の湯ルートからお鉢廻り










コースタイムや状況、使用道具類等の情報は、今後の私的なデータベースとする物で一般的には信頼性に欠ける物です。参考にされる場合は充分注意して下さい。





2015年11月1日(日)快晴
焼岳に登る






06:20 登山口 無風 -5℃
08:05 南峰/北峰コル 微風 3℃
08:15 焼岳北峰 弱風 3℃
08:45 焼岳南峰 微風 5℃
09:45 南峰/北峰コル 微風 6℃
11:20 登山口 無風 8℃











駐車場発〜駐車場着 8.4km 5時間0分(休憩含む)
駐車場標高:1583m 最高点:2455m 標高差:872 累積標高登り:m
道中の飲料水 0.4L(お茶0.2L コーヒー0.2L)
着衣(上) 長袖シャツ 防風パーカ フリース(未着用) ULダウン(未着用) 防水防風パーカ(未着用)
着衣(下) 化繊のズボン(厚)
靴 トレランシューズ
他 ヘルメット グローブ





2週連続で焼岳に登る。会社の山友Yさんから「2週連続?焼岳気に入っちゃった?それとも誰かと一緒?(*´艸`*)」って言われたけど、ソロだよヽ(`Д´)ノ 目的はお鉢廻りだよヽ(`Д´)ノ。先週ひょんな事から焼岳に登り、そこで見た火口周辺が凄く良かった。やるなら機会は今しかない。




アクセス
岐阜方面からだと国道156号を北上。郡上八幡で国道472号へ(高山方面の標識有り)。道なりに進んで県道73号へ(せせらぎ街道)。高山市街を抜けて国道158号へ(平湯温泉方面)。安房トンネルを抜けて安房峠へ戻る。中の湯温泉を過ぎて、つづら折れの10番カーブを過ぎた辺りにに登山口が有る。登山口付近に10〜20台程停められる。停められなければ邪魔にならない位置に路駐。安房トンネルを使わなくても峠越えで行けるけど、細い峠道をかなり走る。
高速を使うなら東海北陸自動車道の飛騨清見ICを経由し、高山西ICで国道158号へ。






今回のルート
山旅ロガーでGPSのログを取り、カシミールで表示させています。
新中の湯ルートで焼岳に登る。一般的なルート。
焼岳南峰は登攀禁止になっている。理由を調べてみると、溶岩ドームの地質でもろい為らしい。当初は焼岳北峰に登り、北峰から火口へ下って反時計回りに火口湖を回り、南峰はトラバースで逃げる、という計画だった。南峰が登攀禁止ならば常識的に考えて南峰より先も立ち入り禁止なはずだけど、そこは明言されていないからとりあえず南峰に登らなきゃ良いだろう、という屁理屈。結局北峰から下る事が出来ずに南峰に登っている。










いつも通り前日の夜に着いて車中泊したんだけど、もう尋常じゃない寒さ。車で遭難するかと思った。11月に入れば登山者減るかと思ったら、早朝から結構車が来る。






6:20スタート。登山道以外に入るから、なるべく人目に付かない様に朝の内に登る。






落ち葉の登山道。序盤はハイキング。






途中からうっすらと積雪。ヤバい。雪は想定外だった。もう11月だから雪も降るだろうけど、雪が有ると難易度がハンパなく上がる。






一見すると焼岳には雪が積もっていない様に見える。ほっと一安心したものの、実は下からは見えないだけだった。






焼岳南峰。南峰を登らずにどうやってかわすか?って眺めながら考える。お鉢側でトラバースしなくても南側の尾根で下れそうだけど、登山道に岩を落としかねない。






焼岳南峰の南東斜面(登山道側)は岩の崖で登り降りは無理。っていうか、この下登山道通ってるんだけど、落石無いの?






焼岳南峰と北峰のコルまで登って来た。まだ誰も居ない。






火口湖氷張ってる。岩場にはうっすらと雪が(-""-;)






とりあえず焼岳北峰に登る。一旦巻いて岩場を登っていく普通のルート。






小エビの尻尾






2時間ほどで焼岳北峰山頂。今日は快晴。風も弱い絶好の岩日和。穂高連峰も今日はくっきり。






西に雲海が見える。雲海の向こうは白山かな。






焼岳から上高地






さて、早いところ火口に下ってしまおう。って思ったものの、これはとても下れる斜面じゃない。しかも積雪。ちょっと下ってみたものの、とても無理。絶対滑落する。仕方が無いので、焼岳南峰に回る。






コルから焼岳南峰。右も左も巻けそうにない。お鉢廻りするには直登していくしかなさそう。ごめんなさい(>_<) でも結構新しい踏み跡有るんすけど・・・。写真で見た感じでは簡単そうだけど、実際は結構難しい。






焼岳南峰の1stステップからコルを見下ろす。乾いた岩場ならまだしも、薄っすらと雪が積もった岩場はさすがにビビる。手掛かりは崩れないか一手一手確認し、足場の雪を払いのけてグリップを確認しながら登る。お鉢廻りの後焼岳北峰に登り返せないとしたら、これをまた下らなきゃいけないのか?






登りきった(*´Д`)=з 焼岳北峰とコル。






登りきった先は結構フラット。






焼岳南峰を下れなかったら、南の尾根で逃げるか。などと弱気な考えも。






焼岳南峰登頂。結局登っちゃいました。ごめんなさい。






南峰からお鉢を見下ろす。そっか、向こうのキレッキレの尾根ではなく、手前の尾根を歩けば南峰/北峰コルに戻れそうだね。






廻る岩稜。厳しそうに見えるけど、実はトレースらしきものが有ってコルから見た印象よりずっと歩きやすい。






南に乗鞍岳。山頂は雪化粧。






焼岳の西にも良い尾根が続いてる。小さな池が有る。地形図を良く見ると池が載ってる。






焼岳北峰と穂高






進む岩稜。これは乗り越えていく。






お鉢廻り楽しい(・∀・) トレースが有って予想外に歩きやすい。もっと苦労するかと思った。






むむっ!岩場が切れ落ちてる。これどうすんだ?






左に巻いていました。巻くと下りやすくなってる。やっぱ歩かれてるよね?






北峰/南峰コルの丁度反対側まで来た。






反対側のコルから登り返し。左からも岩登りで巻けるけど、右の方がイージー。雪が無ければ左でも良いけど、滑落したらシャレにならない。






振り返って、下って来た岩場。






焼岳南峰と歩いてきた岩稜。






北峰方面に向かって進む。






焼岳北峰から見えた、キレッキレのナイフリッジ。こりゃ無理。とても歩けるような場所じゃない。クライミングのレベル。






ナイフリッジの尖がり部分。北峰から下れないから、尖がりまでも行けない。






ナイフリッジはかつての火口に面していて、数十m切れ落ちれる。火口跡の北峰斜面は非常にもろくて、常にパラパラと落石の音が聞こえる。






焼岳北峰の西斜面。これも歩けそうな斜面じゃない。勢いで下らなくて良かった。戻るに戻れなくなる。






火口湖脇の穴。北峰山頂やコルからは見えない。穴はやっぱりモザイク掛けないとね(*´艸`*)






岩場を伝って火口湖の湖岸へ。






火口湖から焼岳北峰とコル。火口湖への立ち入りが制限されているのは、火山性ガスが滞留する危険性が有るから、という事らしい。以前誰かが歩いた記事を見かけたし、今回も問題は無かったけど、火山の状況は都度変化するので下りない方が良いかもしれない。






キレッキレと穴を横目に尾根を進み






コルの大きな噴気孔へ向かって登り返して






途中からコルに向かってトラバースしていく






コルに戻ってきた。無事に戻って来れた。登山者が北峰へ向かって歩いていく。






コルで小休憩して下る。尾根が赤色に染まってる。






快晴の焼岳。登山者はそこそこ居たけど、先週ほどじゃない。さすがに11月になると少なくなるのか。






戻ってきた。













ルート
新中の湯ルート
3時間ほどで登れる、登りやすいルート。ルートは明瞭で歩きやすい。コルから先は岩場が有る。個人的にはヘルメット推奨。ハイキングレベルで歩くのは10月まで。11月は冬山になる。穏やかな晴天の日中なら良いけど、ちょっとしたトラブルで死にかねない。11月の山頂付近で一晩ビバーグに耐えられる装備を持っている人はほとんど居ないと思う。絶対に日暮れまでに下山しないと死んじゃう。

お鉢廻り
ルートとしては整備されておらず、常識的に考えて立ち入り禁止区域と思われる。焼岳南峰に登る人も居るようだし、お鉢廻りにしてもトレースが有ったりする所を見ると歩いている人はそれなりに居るんじゃないかと思うんだけど、だから登っても良いというものでもない。





感想
岩場を歩くのが凄いとか偉いとか、そんな事は思っていない。クライミングをする人、沢をやる人からすれば、この程度の岩場など容易いだろうし、僕の技術ではクライミングも沢も無理だ。結局ただの自己満足でしかない。ただ、僕が楽しいと思える所を歩けたら良いなと思う。
恐らく歩いてはいけない所を歩こうとしているのだから、なるべく人目につかない様にしたい。紅葉も終わり、そろそろ冬山になろうかという今なら登山者は少なめだろうし、これ以降になると本当に雪山になってしまってとても登れない。歩くなら今が絶好のタイミングだろうって事で2週続けて焼岳に登る事にした。
南峰に登っている人やお鉢廻りを歩いている人が居るようだけど、多分それはかなりグレーな範疇なはず。咎めなれないにしても、登山口の標識や山と高原地図でも「登攀禁止」と明記されている以上は登ってはいけないはずなんだけど、こっそり登ってしまおう、という事なんだと思う。だからこそ、絶対に怪我や遭難してはいけないと思った。今はグレーで済んでいる事でも、何か問題が起きれば必ず「立ち入り禁止」という言い逃れ出来ない立派な注意書きが出来てしまうだろうから。そういう意味では、今回ももう少しこっそりと歩けば良かったと反省した。焼岳のお鉢廻りは楽しかった。新中の湯ルートは明瞭で歩きやすいから、後は岩だけに集中出来るし、行程も短い。だけど目立つ事をすると問題になりそうだから、当分僕は行かない様にしておく。本来ならこんな記事も書くべきじゃないんだろう。
いつも通り前日の夜に着いて車中泊したんだけど、尋常じゃない寒さだった。夜中3時位に、あれ?いつの間に隣に四駆が?(実際には居ない)とか、やだなぁ雨降ってきたよ(実際には降ってない)とか、やけにリアルな幻覚見たりして、ヤバいよ!登山の前に車で遭難するよ! 11月の高山だからビバーグも想定して衣類は沢山持って行ったけど、標高1500m程の車内でコレなんだから山頂でビバーグしたら僕は一晩持たないだろう。先の読めない登山をしながら絶対に日暮れまでに下山しなきゃいけないというプレッシャーが。これは良い経験だった。一度車で擬似ビバーグしてみると良いと思う。気軽にビバーグしようなどとは思わなくなる。
今回初めてどんぐり木鈴を持って行った。コロコロという優しい音色は周りの登山者を威圧する事無く自分の存在を知らせる事が出来て素晴しい。みんなどんぐり木鈴買うと良いよ。白山の室堂、もう閉まってるけど。




中の湯温泉で登山バッジ買ってきた。2種類有って1個500円。