シングル スマイル

目指すのはジャンガリアンな生き様

双六岳 新穂高から小池新道でピストン

※コースタイムや状況、使用道具類等の情報は、今後の私的なデータベースとする物で一般的には信頼性に欠ける物です。状況や感想も主観的です。参考にされる場合は充分注意して下さい。

 

2016年9月10日(土)快晴
双六岳に新穂高駐車場より小池新道で登る

 

03:45 鍋平駐車場途中 無風

04:20 新穂高センター 無風

05:20 わさび平小屋 無風 18℃

05:40 小池新道登山口 微風 18℃

08:00 鏡平山荘 無風 13℃

09:45 双六小屋 微風 15℃

10:55 双六岳 無風

 登り所要時間 7時間05分(休憩含む)

11:45 双六小屋 微風 13℃

13:30 鏡平山荘 微風 17℃

15:00 小池新道登山口 無風 18℃

16:15 新穂高センター 無風 17℃

16:50 鍋平駐車場途中 無風 18℃

※気温は体温か輻射を拾っていると思われる。体感的には鏡平と双六で13℃というのが近い値な印象。

 

 

 

 

 

駐車場発〜駐車場着 34.8km(内林道11.8km) 13時間05分(休憩含む)
駐車場標高:997m 最高点:2860m 標高差:1863m 累積標高登り:2378m
道中の飲料水 3.0L(お茶2.0L ジュース1.0L)
着衣(上) 長袖シャツ ウインドブレーカー ソフトシェル(未着用)
着衣(下) 化繊のズボン(薄手)
靴 キャラバン C2-02
他 グローブ(防水) サングラス 帽子

 

 5月末に笠ヶ岳に登った時に出会ったパーティのメンバーが、「今度は双六に日帰りで行きたい」と言っていた。残雪期とはいえ笠ヶ岳の日帰りは本当に僕には一杯一杯で、それよりも遠い双六岳なんて日帰りで歩ける山じゃない、そう思ってた。でも、ルートは比較的緩やかだ。しかも序盤はかなり長い林道。林道は笠ヶ岳の登山口までは同じ道だから勝手が分かるし、暗いうちにスタートする事が出来るし、日没までに林道まで下れたら日が暮れても帰って来れるだろう。ほとんど結果が見えている山行ばかりではなくて、挫折や途中敗退覚悟も時には良いかな。

 

 

 

アクセス
岐阜・名古屋方面からだと、高山市街を抜けて国道158号を東(平湯・松本方面)へ。安房峠道路安房トンネル)手前で国道471号へ左折。道なりに進み突き当りを新穂高ロープウェイ方面(県道475号)へ右折。落石防護の半トンネルの途中に、駐車場へ下りる入口が有る。

今回は新穂高の登山者用無料駐車場は満車だった(9/10am3:00時)。トラ柵で入れない様にしてある上に係員車も有って無理やりでも入れない。鍋平の駐車場に停めるよう指示されている。新穂高センター付近の有料駐車場は時間外で使えなかった。

 

ルート

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今回のルート。山旅ロガーでログを取り、カシミールで表示させています。

新穂高駐車場を基点とし、小池新道で双六岳を目指す。駐車場から登山口までは片道約5.9kmの林道歩き。車が通れるしっかりとした林道なので暗くても歩ける。

詳細地図とGPSファイルはこちら

 

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新穂高の駐車場に停められないとは思ってなかった。深夜から車がどんどん来るし、ライトを点けて歩いている人が結構居る。今がシーズン真っ盛りなのか。仮眠したかったけど時間に余裕が無いし、駐車場で距離が伸びた分早めにスタートしたい。準備して4時前にスタート。センターで登山届を出して林道を歩く。他にもライトが見える。早朝から歩いている人はちらほら居るものの、多くは槍・穂高方面に行くみたいで双六方面は少ない。

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5時過ぎになると明るくなってきた。5時半にはライト要らなくなる。明るくなのは思ったよりも早い。

 

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わさび平小屋。登山者多い。熟年の団体とすれ違う。笠ヶ岳に行くのか。

 

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2時間ほど歩いてようやく登山口。ほぼ予想通りのペース。暗いうちに林道を詰めれて良かった。ここからが本番。ルートは右寄りの谷を登っていくみたい。

 

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よく整備された登山道。傾斜は緩く、石が綺麗に敷かれている。

 

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途中3カ所ほど沢を渡る。水が流れているのは1ヵ所だけだった。雨が降ると増水するのかな。

 

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シシウドヶ原。小池新道はトラバースばかりで急登が無い。いつになったらキツい登りが出てくるんだ?って思ってたら、結局急登は一度も無かった。軽装では呆気ないけど、長期泊装備で歩くには良い道。でも長い。

 

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なんでしょうね。熊が踊るのか。クマみたいなおっさんが踊るのか。

 

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良い天気だね。笠ヶ岳方面。

 

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鏡池。素晴らしいロケーションだけあって、綺麗なベンチの休憩所が設けてある。けど良い場所なので登山者で混んでる。

 

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鏡平山荘。スタートから大体4時間。ほぼ予想通りのペース。なんだけど、見上げてビックリ。まだあんなに登るのかよ!(実はそんなに登らない)

 

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鏡平からは絶好のロケーションが続く。素晴らしい。もう引き返しても良いんじゃないか。登り8時間をリミットにする予定だったけど、8時間で双六まで行けるだろうか。笠ヶ岳の苦行がよみがえる。

 

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あのピーク(弓折岳)登るのかよ・・・って思ってたら、あれれトラバースしてく。見た目ほど登らない。

 

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槍ヶ岳絶景。槍ヶ岳日帰りもチャレンジしてみたかったんだけど、こんな週末絶対に混むよな。散々歩いて山頂で渋滞ってのは嫌だな。

 

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稜線に出た。あぁ良いルート。良い天気。途中、月曜日から5泊してきたというソロの男性とすれ違う。「散々な目に遭いましたよ」って言いながら楽しそう。他でも5泊予定のおっさんが居たけど、そんなに休んで仕事クビにならんの?

 

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よく整備されている。開放的で気持ちが良い稜線歩き。

 

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素晴らしい山々。向こうのコルに赤い屋根の双六小屋が見えた。良かった。登り返さないんだ。

 

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左が双六岳方面。右が槍ヶ岳方面。へこんだ所に双六小屋。双六岳から槍ヶ岳までつながってるんだ。そりゃ地図見れば分かるけど、目の当たりにすると実感する。

 

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双六岳。かと思ったら、山頂はもっと奥に位置する。素晴らしい眺めなんだけど、まだあれ登らないといけないんだよねぇ・・・

 

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双六小屋にヘリで荷揚げしていた。黄色いヘリ。DHL?(違) ヘリの荷揚げは何度も見れたし、小屋に居る時も丁度来たので間近で見れて面白かった。

 

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チングルマ群生地。

 

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双六池キャンプ場。良いなぁここ。ロケーションも良いけど、どの山に行くにしても良い場所。シーズンは混むんだろうなぁ。

 

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双六小屋に荷物を置かせてもらって、双六岳に向かう。荷物のデポを想定していなくてアタックザックを持って来なかったから、歩きにくい。ソロの男性は日帰りで三俣蓮華岳方面に行くって言ってた。なんというタフネス。

 

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男性が縦走路を歩いて行く。そりゃ歩きたくなるよなぁ。

 

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双六岳って岩場が有ったのね。丁度下ってくる人が居た。巻いていくのかと思ったら直登していく。それほどハードじゃない。

 

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岩場を登ると、バーン! なんすか!これ!

 

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あぁ、よく見る登山者の写真ってここだったんだ。浮かれて自撮り。やっほー!

 

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いやー、このロケーションは良いわ。ひゃっはー! 普段自撮りしないけどテンション上がちゃうね。

 

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双六岳着。休憩入れて7時間くらい。想定していたよりは早くて楽だった。

 

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双六岳から槍ヶ岳穂高連峰。西鎌尾根歩きてー。

 

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双六岳から笠ヶ岳。帰りは笠ヶ岳方面に向かうのも良いなぁ。

 

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双六岳から三俣蓮華岳方面。むっちゃ良い縦走路。素晴らしい。

 

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双六岳山頂は携帯の電波入ります。ポケモンGOがプレイ出来るけど、ポケモンは全く出現しない。野生のポケモンなら市街地じゃなくて山間部だろ、って思うけど、子供が遊ぶゲームで山にポケモン出しちゃいかんよな。遭難者続出しちゃうよな。というか、登山してまでポケモンしないか。

 

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帰ろ。ザック持ってこれば様になったのに。でも、この場所山頂から丸見えなのね。自撮りで何度も行ったり来たりする様子も丸見えなのね。ソロって悲しいわ。

 

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岩場から。気持ちの良い縦走路(トラバース)。

 

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双六小屋まで戻ってきた。登山バッチ買って軽く食事する。小屋では食事が出来るし、ケーキセットやコーラフロートまで有った。

 

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帰りは来た道をピストンで戻るか、笠ヶ岳方面に縦走路を歩いて笠新道で下るか、ギリギリまで散々悩んだ。距離的にはどちらでも大差無さそうだけど、アップダウンが有るのと笠新道のえげつない下りで膝を痛めそうなので、諦めてピストンする。

 

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さようなら双六岳。双六の山頂は画像真ん中辺りのぽっこりした所。ロケーションとしても中継地としてもとても良い山だった。

 

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西鎌尾根良いなー。双六から西鎌尾根で槍ヶ岳って良いなぁ。

 

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今日はジャンダルム日和だったなぁ。こうやって見ると、そりゃ落ちたら死ぬよね。今年もジャンダルム歩きたかったんだけどなぁ。ジャンダルム用にアクションカム買ったんだけど歩けてないな。

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気持ちの良い稜線歩き。登山者とたくさんすれ違う。当然泊りの登山者ばかり。

 

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眼下に鏡平山荘が見える。こちらも良いロケーションの小屋。

 

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笠ヶ岳に向かう縦走路、良いなぁ。行こうかやめようか散々悩む。

 

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無難に登りと同じルートで下る。相当下る。延々と下る。途中、登山道整備の仕事?をしている作業着のおっちゃん3人組に会った。作業にゴム長靴でずんずん下っていく。あれ・・高価な登山靴の意味は・・・

 

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林道まで下ってきた。メインの縦走路だけあって登山者は多い。林道に出た頃は、これなら走って帰れるんじゃね?っていうくらい余裕が有ったんだけど、延々と林道を歩いていたら何だかとても疲れちゃった。

 

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林道を1時間15分歩いて新穂高センター。時間的には結構速かったけど、気分的にはかなり長くて疲れた。

 

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さようなら双六岳。

 

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でもまだ終わりじゃないのよね。新穂高の駐車場に停められなかったから道路を歩いて戻らなきゃいけない。歩道が狭くて怖い。鍋平の駐車場は第2ロープウェイ乗場付近から新穂高センターへ抜ける登山道が有るから、そちらを歩いた方が良い。僕は暗いうちにスタートしたかったし、帰りも日没後になる可能性が有るから登山道はパスした。

 

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双六小屋で登山バッジ買ってきた。人気の小屋&人気の山なんだろうね。沢山種類が有った。

 

 ルート 新穂高~双六岳(小池新道)

歩きやすいよく整備された登山道。傾斜が緩く、縦走の装備でも歩きやすいと思う。鏡平からは眺望の良いルートが続く。

日帰りで歩いている人も居るけど、大半はテントか小屋泊の人。日帰りで歩くには距離が長過ぎるものの、槍ヶ岳、ジャンダルム、笠ヶ岳に比べれば登山道が緩くて歩きやすい分イージーな印象。体力と時間さえあれば、ひたすら歩いていれば着く。

9/10時点で、登っている時はシャツ1枚でも汗をかく状態だけど、小屋の屋外ベンチでは寒かった。これからは天候や風の影響でかなり冷えると思う。衣類は用意すると思うけど、天候の変化に備えて防水のグローブも必要だと思う。

 

感想

トレランとか、ULのスピードハイクとか、従来の登山スタイルを好む人達からはとかく非難されやすい。百名山一筆書きである程度認識されたかもしれないけど、もっとゆっくり、景色や花や会話を楽しみながら、と。それはもちろんそうなんだけど。

双六岳は縦走の要所。日帰りで歩くような山じゃない。それは分かっているけど、じゃあ泊りで出掛けられないのならどうしたらいい?何も体力やタイムを競ったり誇示したい訳じゃない。僕が双六岳に登るには、日帰りしか手立てが無かったんだ。双六まで歩けたら次に登りたいと思える目標が実感出来るかもしれないし、仮に双六岳までたどり着けなければ途中で引き返すつもりだった。

要は、その人の置かれた状況に合った楽しみ方をすれば良いじゃないか、という事なんだけど。山道を数十km走れるだけの身体能力が有る人が、必ずしもスローペースで歩く必要も無いんじゃないか。充分な時間が取れる人が、日帰りで長距離歩かなくても良いんじゃないか。僕は僕なりに、今出来る範囲の中で、何をどうしたら良いか考えた結果が双六岳だったというだけの事。

笠ヶ岳の時に比べたら、体力的には幾分余裕が有ったと思う。でも膝は9割といった印象で、これ以上ハードになると痛み出すかもしれない。この行程が日帰りの限度とすると、槍ヶ岳日帰りは難しいかな。途中敗退覚悟ででも歩いてみたかったけど、それはまたいつか。

 日帰りとはいえ、絶好の好天に、絶好のロケーションの山に登れた。僕に関わる全ての人に感謝したい。

 

 

おまけ

靴破れた。日帰り軽装用に買ったトレッキングシューズ、帰って洗っていたら爪先部分が破れてた。丁度1年、大した使用頻度、歩行距離では無かったんだけどなぁ。安かったから1シーズンで履き潰しても良いやって思ってたけど、実際に1シーズンで破れるとさすがにショック。トレッキングシューズは呆気なく破れるのに、トレランシューズは散々履き倒しても破れない。やっぱりトレランシューズ買おうかな。