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目指すのはジャンガリアンな生き様

四月になれば彼女は 川村元気

 

 

 

 

四月になれば彼女は

四月になれば彼女は

 

 

4月、はじめて付き合った彼女から手紙が届いた。
そのとき僕は結婚を決めていた。愛しているのかわからない人と――。

天空の鏡・ウユニ塩湖にある塩のホテルで書かれたそれには、恋の瑞々しいはじまりとともに、二人が付き合っていた頃の記憶が綴られていた。
ある事件をきっかけに別れてしまった彼女は、なぜ今になって手紙を書いてきたのか。時を同じくして、1年後に結婚をひかえている婚約者、彼女の妹、職場の同僚の恋模様にも、劇的な変化がおとずれる。
愛している、愛されている。そのことを確認したいと切実に願う。けれどなぜ、恋も愛も、やがては過ぎ去っていってしまうのか――。
失った恋に翻弄される12カ月がはじまる。

★★★☆☆

 

レビュー

 話題の恋愛小説。昨年末に図書館で予約した物がようやく届いたので読んだ。

難しくなくて読みやすい文章だけど、その分引っ掛かるものも深く残るものも無い。あぁこれ昔観た「ただ、君を愛してる」そのものだな、と思った。必然性から言えば、まだ「ただ、君を愛してる」の方が納得できる。

 

 この程度では感動も涙もしなくなったのは、歳をくったせいなんだろうか。もう人生の折り返し地点を過ぎてしまった僕には、あまりにももどかしい。

思えば、恋愛小説って壮大な他人の妄想なんだよね。