シングル スマイル

目指すのはジャンガリアンな生き様

御嶽山 濁河温泉から

 

 

 

※コースタイムや状況、使用道具類の情報は、今後の私的なデータベースとする物で一般的には信頼性に欠けるものです。状況や感想も主観的です。参考にされる場合は充分に注意して下さい。

 

2017年3月19日(日)曇りのち晴れ
御嶽山濁河温泉から登る

 

 

06:10 濁河温泉登山口 無風 -5℃

07:15 湯の花峠 無風 -8℃

08:50 森林限界 -10℃

09:30 飛騨乗越 強風

11:10 湯の花峠 無風 -5℃

11:50 濁河温泉登山口 無風 0℃

 

 

 

 

駐車場発〜駐車場着 7.7km 5時間30分(休憩含む)
駐車場標高:1795m 最高点:2806m 標高差:1011m 累積標高登り:m
道中の飲料水 0.7L(お茶0.5L コーヒー0.2L)
着衣(上) 長袖シャツ ソフトシェル ウインドブレーカー(未着用) フリース(未着用) ダウン(未着用)
着衣(下) 化繊のズボン(中厚) カッパ
靴 ASOLO シェルパGV アイゼン スノーシュー 
他 サングラス グローブ ストック ヘルメット ピッケル×2

 

 

急きょ山に行ける事になった。市街地ではもうスタッドレスタイヤは要らない。タイヤを交換する前に、次は御嶽に登りたいと思ってた。この時期3千m級の山にチャレンジするのは危なっかしいけど、天気予報は悪くない。行くなら今しかない。

 

 

アクセス

岐阜・名古屋方面からだと、国道41号を北上。下呂を過ぎて県道437号へ。県道437号へは左折ではなく、国道41号から左へ下って国道下を通る。濁河温泉御嶽山の大きな標識が有る。県道437号から県道441号へ入るけど道なりに直進する形になる。道中は「濁河温泉まで○○km」という標識が2kmおきに出てくるので迷う事は無いと思う。県道の舗装状態はかなり良いけど、今の時期だと鈴蘭高原を過ぎると圧雪の1.5車線のやや狭い林道を延々と走る事になる。

 

ルート

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今回のルート。山旅ロガーでログを取り、カシミールで表示させています。

濁河温泉の登山口を起点に御嶽に登る。基本夏道と同じ。森林限界を超えると凍った雪の斜面。出来れば摩利支天まで行けたら良いなと思っていたけど、強風の為飛騨山頂、継子岳すら行けなかった。

地図詳細とGPSのデータファイルはこちらを参照下さい。

カシミールから地形図を印刷する手順はこちら

 

 

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とりあえずFF+スタッドレスでも登山口までたどり着けた。登山口はまだ雪に埋もれている。AM4時過ぎに着いて仮眠する。登山者の車は僕の他に2台。1人は5時半頃出発して行った。もう1人は条件悪いから今日はやめるとの事。せっかくここまで来て、とは思うものの、それも賢明な判断。

 

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登山口すぐの橋。橋も雪で埋もれてる。天気予報晴れなんだけど、山はガスってる。時折雪がちらつく。スタート地点が既に低山の山頂並みだから、条件悪いとキツい。

 

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仙人滝。天然の氷瀑。滝方面にトレースがついていたから、アイスクライミングやる人も居るんだろう。

 

 

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仙人橋。

 

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かなりしっかりしたトレースがついてる。雪は締まって踏み抜く事も無い。序盤はルートが分かりにくいから有難い。スノーシュー要らなかったな・・・。

 

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湯の花峠。何も見えない。気温が低い。少し休憩すると身体が冷える。汗をかかない様にしないと。

 

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森林限界を超える。林を抜けた所で、先にスタートしていたソロの男性に会った。なんでも、毎週名古屋から来て、トレースを踏んでるとの事。だからこんなにしっかりしたトレースがついてるんだ。昨日(土曜日)も来てスノーシューで踏んできたそう。森林限界から先も昨日トレースを付けてきたけど、この視界の悪さでどうしようかと。滑落したら救助の電話お願いしますね、と冗談を言いつつ行けるところまで行ってみようという事に。ソロの男性が準備している間に先行させてもらう。

 

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マジかよ。トレース全くわからん。ソロの男性が登ってくるのが見えたけど、その後ガスって見えなくなった。

 

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気を遣う氷の斜面。でも大丈夫。伊吹山のバリ程じゃない。登れるけど、視界の悪さと風が問題。

 

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斜面登り切った。乗越。強風で顔が痛い。吹き溜まりに身を潜めてバラクラバを被る。バラクラバ買っといて良かった。ガスの切れ間に瞬間的に継子岳が見えた。継子岳くらいは行っておくか、と思ったけど、強風、低温、視界の悪さでとっとと下る。

 

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ガスって視界がきかない。下る方向を見定めながら慎重に下っていると、ソロの男性とすれ違った。「ソロの男性とすれ違いましたか?」って尋ねると、すれ違ったと言う。一緒に登った人は途中で引き返したみたいだ。滑落じゃなくて一安心。

 

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森林限界の際まで下ると穏やかなので、ピッケル片付けながら小休憩する。と、晴れてきたやんけ。どうしよう、もう一度登る?時刻はまだ10時半、登るのに1時間はかからないだろうから充分帰ってこれる。体力的にもまだ余裕が有る。

 

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ガスの合間に晴れ間が覗く感じなのと、強風に変わりはないだろうから続きはまた今度にして下る。途中、数人の登山者とすれ違った。積雪期でも登る人はそこそこ居るみたいだ。

 

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スタート早過ぎたな。

 

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無事に帰ってきた。

 

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濁河温泉までの林道はこんな感じ。SEGA RALLYみたいで面白いけど、ゲームじゃないからクラッシュするとシャレにならないよ。

 

 

【ルート】

御嶽山 濁河温泉から

スタート地点が既に1800近いから、標高差はそれ程高くない。森林限界を超えるまでは天候の影響も受けにくく割と穏やかに歩けるし、急登も無い。標高は高いので息切れしやすく気温も低いけど、条件さえ良ければスノーハイクレベルな印象だけど、登山口までのアクセスが悪いから登山者はそれほど多くない。森林限界を超えてからは氷の斜面。岩がごつごつと飛び出していたりするので、滑落するとかなり危険。森林限界超えは風でトレースが消えてしまうので、他人のトレースはアテに出来ない。

いずれも「条件が良ければ」で、条件が悪い中では呆気なく遭難しそうな環境だし、天候の急変も有り得る。吹雪になればトレースも簡単に見失う。積雪期に登ろうなんて思う人はそれなりの経験者だろうけど、どれ位の装備で、どれ位の体力で、どれ位の技術が有れば、どの程度の条件まで対応できるのか?なんてのは人それぞれ違うので自己判断するしかないと思う。

 

 

【感想】

森林限界を超えるまでは能郷白山よりも遥かに楽だし、森林限界を超えてからも伊吹山のバリエーションより遥かに楽だった。ただ、それは条件が良かったからに他ならない。調子に乗っていると呆気なく遭難する過酷な環境にあるのは違いないし、今日登れたから次も登れるとは限らない。

風が一番の懸念だった。気温の低さも氷の斜面もしのぐ事は出来ると思ってたけど、標高2800mでの強風は厳しい。寒くは無かったけど、散策する為に長時間滞在するのは無理そうだったのと、視界の悪さで留まる意味も無かった。摩利支天乗越くらいまで行けたら良かったんだけど、それはまた次の機会に。低温と風に対応出来るだけの装備の見直しと、どのタイミングで何を使うか的確に判断出来る様にしておきたい。

氷の斜面は登る事が出来た。これが一番の目的だったんだけど、森林限界までの樹林帯でのトレースがしっかりついていたので、森林限界超えに集中出来た。毎週赴いてトレースつけてくれた人に感謝。でも、登山者は多くなくて静かに歩けるし満足度も高いから、毎週来たくなるのも分からなくもない。

3千m級の山なのにチャレンジしやすいけど、アクセスが悪いから歩いている人は多くない。温泉客も多くない。雪道を走れるなら、今が良い時期かもしれない。