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目指すのはジャンガリアンな生き様

堰堤散策

 

 

 

週末、家の用事の合間に堰堤を散策してきた。

堰堤というのは山間の谷や沢に設けられたコンクリート製の小規模なダムみたいな物。土砂災害を防いだり、過大な浸食を防いだりする為に造られてる。

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で、何でまた堰堤を見に行ったのかというと、ロープクライミングの練習に丁度良いんじゃないか?って思ったから。以前、土石流を止める為の巨大な堰堤の横に設けられた梯子を登った事がある。アレが丁度良いんじゃないかな。

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堰堤の横に梯子が有る。VS嵐のクリフクライムみたいな梯子。ここは登山道じゃなくグレーなバリエーションルート?なので、ロープは誰かが親切心?で残していった物。こういう梯子をビレイポイントにすれば都合の良い任意の高さからロープを垂らせるのと、梯子を中間支点にする事でリードクライミングの練習にも使えるんじゃないかと思った。だから、懸垂下降、トップロープ、リードクライミングの手順を練習するのに丁度良い。梯子を手掛かりに登るなら余りにもイージー過ぎるけど、登る事が目的では無くて道具の使い方やロープワークを練習するのが目的だからお手軽な方が都合が良い。登るのに一杯一杯では練習どころじゃない。

 だけど、クライミングなんて只でさえ変態的行為として偏見の目で見られるんだから、しかもソロでやるんだからなるべく人目に付かない様にしたい。巨大な堰堤は2ヶ所ほど見た覚えが有るんだけど、1ヶ所は登山者が多い所、もう1ヶ所はいまだに土木工事をやっていて迂闊に立ち入れない。だから、近場でアクセスが容易で人気が無い練習出来そうな堰堤が無いか探してみようと思う。

 とは言うものの登山道を調べるのとは訳が違う。どれくらいの規模の堰堤が何処に有るかなんて分からない。おおよその目星をつけてみる。

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国土地理院の地形図を見ると、堰堤のマークが有る(赤〇の部分)。谷沿いにいくつかマークが記されている。これで「堰堤が有るかどうか」はかろうじて判断出来る。ちなみに、堰堤の大きさは麓寄りの方が大規模になる傾向がある。谷の奥の方は谷が狭くなるので段々と小規模になりがち。

 

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目星をつけた谷を遡上する。丁度谷沿いに林道が通っているので林道を歩いて行く。程よい堰堤が有るんだけど、梯子が無い。

 

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こちらの堰堤も梯子が無い。程よい高さ、藪じゃない、と好条件なんだけど梯子が無い。まぁ、通る必要が無ければ梯子も要らないんだろうけど。30分ほど歩いていくつか堰堤を見たけどどれも梯子が無かったので別の谷に行く。

 

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よく整備された谷。ハイキングコースみたい。麓は紅葉が綺麗だけど、登山道でも公園でもないこんな所を歩いている人は居ない。不審者呼ばわりされて通報されないか心配になるけど、ザックとか背負ってるから大丈夫だよね?

 

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谷を東海自然歩道が横切っている。東海自然歩道の為にわざわざ階段が設けられているんだけど、道は物凄く不明瞭というか全く分からない。まるでオリエンテーリングみたいで、これを歩くのは普通に登山道を歩くよりも遥かに難易度高そうなんだけど。

 

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東海自然歩道を越えると道が無くなる。でも下草が無い比較的歩きやすい杉林なので適当に谷沿いを遡上していく。石積みの堰堤が出てきた。かなり古そうな堰堤。人件費よりもコンクリートの方が高かった頃の物かな。面白そうだけど梯子は無いし、ビレイ出来そうなポイントも無い。

 

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石積みの堰堤が4、5ヶ所有る。先ほどの堰堤よりも加工精度が高い非常に綺麗な石積み。当然梯子は無い。

 

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しばらく進むとコンクリート製の堰堤が出てきた。程よい高さ、藪も無い、水も無いと好条件なんだけど梯子が無い。堰堤を横切れる様に階段が作られてる。

 

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程よい堰堤は沢山有るんだけど。奥にももう1つ堰堤が有る。でも階段が無い。この谷もダメだった。しかし谷沿いに林道が無いんだけど、これらの堰堤はどうやって工事したんだろう?

 

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谷にはさざれ石が普通に転がってる。石灰質な地質なのかな。

 

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残念ながら今回は練習出来そうな堰堤は見つけられなかった。これも以前目星をつけておいた自宅近くの貯水池の石垣で練習する。高さ7~8mくらいの石垣。下ってしまっても回り込んで元の位置に戻れる。好天の週末だけど人気が無くて練習するには良かった。クライミングの練習している人なんか普段見た事無いよな。

 

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懸垂下降の練習。この程度の石垣など大した事ないだろうと思っていたんだけど、最初にロープに体重を掛ける時はビビる。ビレイ講習の時、ウォールを登り切った後に下降する時のあの感じなんだけど、ジムのウォールと違って自分で確保した物だから信頼性に欠けるのでドキドキする。エイト環を落っことさない様にする手順も覚えたんだけど、セルフビレイする道具が無いから準備している時に自分が落っこちそう。

 

 堰堤を探すなら林道を通る可能性が高いので、それなら車で移動するよりもハンターカブ使った方が遥かに効率が良いんだけど、トレッキングも兼ねて歩いて探してみた。堰堤もよく観察してみると色々あって面白いし、何だかんだと2時間位は歩いたのでちょっとした散歩にはなったんじゃないかと思う。

残念ながら巨大な堰堤も梯子も見つけられなかったけど、それはまた今度。週末の合間の時間にしては思いのほか面白い時間が過ごせた。どうせ今の道具では懸垂下降しか出来ないので、登りに必要な道具を揃える必要が有る。