先日エンジンが掛からず途方に暮れてしまって
singlesmile.hatenadiary.jpさてどうしたものか。と悩んでいるフリをしながらもう少し暖かくなれば掛かるんじゃね?と適当に考えてたんだけど、適当に考えていてもエンジンが掛かる訳でもなく、車の整備もひと段落したので重い腰を上げるとするか。
先日始動しなかった時はスパークプラグは湿っておらず、ガソリン薄いのかな?ガソリン強制的に送り込んでやれば掛かるのかな?とバイクの師匠Sさんとあーだこーだ相談していたんだけど、その時になってXR600Rの純正キャブには加速ポンプが付いていない事に気付いた。
加速ポンプというのはピストンバルブタイプのキャブレターに良くついている機能で、アクセルをガバッと急激に大きく開けた時にガソリンの供給が追い付かず薄くなって加速が鈍ったり息つきしたりするのを防ぐために、ガソリンを強制的に送り込む機械的なポンプの事。CVタイプ(負圧式)のキャブレターはそもそも急激なスロットル操作をしてもスロットルバルブがついてこないから薄くなる事は無いし、ピストンバルブタイプのキャブレターでも必ず付いているという物でもない。で、よくよく見たらXRのPDキャブには付いてない。 加速ポンプが有れば始動の時にアクセルを捻れば強制的にガソリンが送り込まれる(やり過ぎるとカブる)けど、無い。
加速ポンプが無くて、さてどうしたものか。とキャブレターを見ると、エアカットバルブ(コースティングエンリッチャー)が付いてる。エアカットバルブというのは走行中にスロットルを閉じた時ガスが薄くなり過ぎるのを防ぐためにパイロットエアを遮断する為の物。エアカットバルブのダイヤフラムに穴が空くとアイドリングが不安定になったり息つきを起こしたりするらしい。始動性に関わるのか微妙だけど、アイドリングがどうもいまいち不安定なので確認してみる。
エアカットバルブはキャブ左側面のカバー部分。チョークレバーが邪魔になるけど、キャブレターを取り外さなくても作業は出来る。
取り外したエアカットバルブ(ダイヤフラム)。見た目は異常無さそうだけど、透かして見ると小さな穴が空いてる。そりゃあ25年も経てば穴も空くわな。
純正部品はカバーまで含めたASSYでしか購入出来ないけど、内部パーツだけ売っているショップが有ったので買ってみた。
取り外した純正部品(左)と、購入した新品(右)。形状は当然同じ。
ダイヤフラム部分が純正品はメッシュみたいに見えるけど、機能的には変わらず。スプリングと小さなOリングも付属してる。
交換作業は10分も有れば終わる。で、始動してみるとやっぱり掛からない。初爆はするけど始動しない。薄いならパイロットスクリューを開け気味にしてやれば、とか、スロットルを開け気味にしてやれば、とか、色々試行錯誤してみたけど掛からない。しばらくキックしてみても掛からないので、プラグを外して再度確認してみると、今度は湿ってる。エアブローしてプラグを掃除してしばらくキックしたらようやく始動した。
結局何が原因だったのか分からない。最初はキックの踏み応えが無かったから、オートデコンプが効きっ放しになっているのも要因の1つかもしれない。一旦掛かれば始動性は悪くないから、2週間に1度くらいはエンジン掛けないとダメかもしれない。
面倒臭いバイクだ。それでも、この軽快感と一体感は車では到底感じられない。自分の意思にダイレクトに反応する。乗って見ると、XRは素晴らしいバイクだと改めて思う。エンジンさえ掛かれば。
今回の出費
エアカットバルブ(Oリング、スプリング含む) 1,296円
送料 399円
計 1,695円